初心者のランニングシューズ選び その2市民ランナー編

その2 市民ランナー編

近年のランニングブームよって、ランニングシューズのラインナップも非常に充実しています。
一昔前まではとりあえずお店で初心者用がどれか聞いてそれを買えば良かったのですが、今は初心者用のなかでも各メーカーいろいろと特色を出しているため、どれを買っていいものか悩む人も多いはず。
初心者の方がどのようにランニングシューズを選べば良いのか、陸上競技者目線でご紹介します

その1:基礎編
その2:市民ランナー編
その3:陸上競技者編

その1ではランニングシューズを選ぶに当たっての基本的なポイントを紹介しました。

 

今回は市民ランナー編。
趣味としてランニングを始める方のシューズ選びををご紹介。
次回は陸上競技初心者が選ぶべきシューズをご紹介します。

シューズ自体の紹介は別の記事でまとめています。
2019年(ミズノアシックス
2018年(ミズノ・アシックス
2017年(ミズノ・アシックス・海外メーカー

スパイクの事情はこちら
2019年(ミズノアシックス
2018年(ミズノアシックス
2017年(ミズノアシックスナイキアディダス
2016年(ミズノアシックスナイキアディダスその他
初心者(初心者のスパイク

 

 

ゲルカヤノかウエーブライダーを買うべき!!

最初に結論から。
アシックスのゲルカヤノか、ミズノのウエーブライダーのどちらかを買うべきです。
そのどちらかを買っておけば後悔することはありません。それ以外のシューズがダメということではありませんが、ゲルカヤノかウエーブライダーを買っておけば失敗することはありません。
なぜ、ゲルカヤノかウエーブライダーを買うべきなのか、御託を並べて解説します。

ゲルカヤノとは?

 
[アシックス]  GEL-KAYANO 25

定価17,280円税込、実売価格は1万円前後かと思います。
2019年の現時点での最新モデルはゲルカヤノ25で、20色くらい展開があります。
マラソン完走からサブ4までをターゲットにした商品で、チャートとしてはゲルニンバスとGT-2000の中間に当たるモデル。『FlyteFoam Propel』と『FlyteFoam Lyte』という2種類のスポンジで2層になったソールにはゲルクッションも入っており、筋力が弱い人がロードで走っても十分なクッション性能をもっている。
クッションは非常に強い割にアッパーはしっかりフィットするのが特徴。初心者向けモデルの中で比較するとフィット感が良さが光る。

ウエーブライダーとは?

 
[ミズノ] ウエーブライダー 22

定価は12,900+税、実売価格は8,000円とかそれくらいだと思います。
ミズノの初心者向けシューズであり、ミズノのランニングシューズを代表するモデル。ウエーブライダーは初めてミズノウエーブを搭載したモデルで、むかしはダサシューズだったのですが、最近はデザインがおしゃれになってきています。
かかとの厚みはあるものの、ミズノウエーブのおかげなのか接地した時のシューズの安定感が高いため、いわゆるライド感は他の初心者向けシューズよりもしっかりしている。心者向けモデルの中では重心移動のしやすいモデルのため、スムーズな足運びが出来ると思う。

 

ゲルカヤノとウエーブライダーの共通点

両社とも、初心者向けラインナップ中ではメーカーの技術を投入しているモデルで、ゲルカヤノには新素材のクッション材が使用されており、ウエーブライダーはミズノウエーブの元祖モデルです。どちらも超ロングセラーモデルで、20以上のナンバリングがされています。

初心者向けシューズに求められる要素を全部クリアしている

ランニングシューズは特徴を出そうとするあまり、クッション性が犠牲になっていたり耐久性が犠牲になっているシューズが非常に多いです。初心者向けのモデルでも、クッション性はあるけどアッパーが分厚すぎたり、軽量を謳うせいでクッションが妙な硬さだったりする物もあります。
ゲルカヤノとウエーブライダーであれば、初心者向けのランニングシューズとして必要な要素を全部含んでいます
軽くてクッションがあって怪我しにくくて耐久性があって履き心地の良いシューズはどれかといえば、このゲルカヤノとウエーブライダーで間違いありません。

クッションは最大級で安定感もしっかりしている

かかとの厚みはどちらも初心者向けモデルとして標準的なものですが、そのクッション性能は非常に高く出来ています。これだけクッションがあれば、衝撃に起因する怪我は防げます。このクッションでダメならもうどのシューズを履いてもダメでしょう。
ゲルカヤノとウエーブライダーのクッションはフカフカなだけでなく、とても安定感が高いのが特徴です。他の初心者モデルと比べるとグラグラ感が少ないのが分かると思います。特にウエーブライダーの安定感は中級モデルと比べてもそれほど変わりません。
クッションを強くすると安定感が悪くなりがちなのですが、ゲルカヤノとウエーブライダーはこの両方がうまくバランスしています。

初心者モデルの超スタンダード

どちらのモデルも初心者モデルのど真ん中です。アシックスはGT-2000とゲルニンバスと言うモデルもありますが、ミズノに関しては実質的にウエーブライダーしか選ばないだろうっていうラインナップ。
スタンダードであるがゆえに中庸的なシューズになっていて、全ての要素が十分なレベルに仕上げられている。このシューズを履いて不満が出るようであればそれは中級者向けのシューズにアップグレードする段階にきたということです

 

ゲルカヤノかウエーブライダーを買うべき理由

ランニングシューズ選びは比較です。このシューズがあのシューズと比べてどうかと言う事を考えたうえで、自分に合った、あるいは自分が好きなシューズを買うというのがシューズ選び。
比較対象がなければメーカーが初心者用として売っている商品を買うだけでいいのですが、ブームの今、初心者向けシューズはたくさんあります。そのなかで、なぜゲルカヤノかウエーブライダーを買うべきだと言うのか?
理由は簡単な2つだけです

理由その1:クッションが厚くてサポート機能がある

前回の基礎編では『初心者が初心者向けモデルを選んだほうがいい理由』について紹介しました。クッションとサポート機能がついているため、初心者モデルがオススメということなのですが、初心者モデルのなかにはただ分厚いだけのモデルもあり、それらは見た目やメーカーの紹介文だけでは見分けられません。
ゲルカヤノとウエーブライダーであれば、ちゃんとしたクッションにちゃんとしたサポートが備わっているため、これさえ選んでおけば大丈夫。

理由その2:メーカーがちゃんと作っている

メーカーも多く売れるモデルでは手を抜けません。
アシックスは兄弟モデル的に初心者モデルが充実していますが、ミズノはほぼウエーブライダー1択。これで悪いモデルであったらメーカー運命は終わりです。口コミやレビューで悪いと噂になったシューズは売れなくなりますので、メーカーも頑張って作っています。
今売れればあとはどうでもいいっていうシューズではなく、長く自分のメーカーのものを使ってもらおうという姿勢が商品にでているのがゲルカヤノとウエーブライダーなのです。
履けば良いモノ感が感じられると思います。

 

ランニングシューズとして最低限のレベルにあるのがゲルカヤノとウエーブライダー

全ての性能が一定以上のレベルでバランスされているこの両モデルは、誰が履いても80点以上のシューズです。ゲルカヤノとウエーブライダーを最低限のレベルと仮定します。
これよりも何かが欠けているシューズであれば、それは最低限以下のシューズだと言えます。

まともなシューズを選ぼう

まともなシューズとは、前回紹介したように、スニーカーではなくランニングシューズとして求められる機能をちゃんと備えているシューズのことです。ネットをあさっていると、おそらく走ったことない人が書いたであろう記事もたくさん出て来ます。見分け方は簡単。まともなシューズ以上を勧めているかどうか。
まともなシューズを選びましょう!!
最廉価モデルとしてアシックスは『JOG』を、ミズノは『マキシマイザー』を販売していますが、これはランニングシューズではなくスニーカーだと思います。コスパが良いっていう話はなくはないですが、安いだけ。走れないことはないでしょうが、こんなの履くくらいなら靴流通センターでもっと安いの買っても変わりません。
JOGやマキシマイザーに限らず、ナイキやアディダスでもワゴンで3000円とかで売っているシューズは何かしらの理由があります。欠陥とまでは言えなくとも、性能が低いから安売りされていまうのです。安さを重視するのであれば最廉価モデルで十分ですが、そうでないならやめておいた方がいいでしょう。
しかし、最近はどのシューズでもデザインが似ているため、どれがちゃんとしたシューズでどれがスニーカーなのか分かりにくくなっているのも現状。
そこで、ゲルカヤノとウエーブライダーが最低限のランニングシューズだと考えて比較しましょう。
そうすると、ゲルカヤノかウエーブライダーよりダメなところがあるシューズは検討から外していくだけで、シューズ選びに失敗することはなくなります。
まともなシューズを選ぶためにも、ゲルカヤノかウエーブライダーを履くべきなのです

ゲルニンバス、GT-2000じゃダメなのか?

アシックスの初心者向けモデルは3つもあります。ゲルニンバスGT-2000そしてゲルカヤノ
どれもクッション性が高くてサポートがあるシューズで、機能としては十分です。3つとも見た目も似ていますので、違いがわからない人も多いかと思います。
決して2つがダメということはありませんし、この3つであればどれを履いても失敗は無いと思いますが、それでもゲルカヤノを勧める理由はゲルカヤノが一番妥協が少ないからです。

履いてみれば、あるいは手にとってみればわかると思います。

ゲルニンバスよりゲルカヤノが良い理由

ゲルニンバスはゲルカヤノよりもクッションを強くし、より衝撃を和らげることを重視したシューズです。
履いてみればそのクッションの厚さが分かると思います。クッションがあること自体は良い事なのですが、ゲルニンバスはクッションを強くするあまり接地性が犠牲になっている印象。試着したときに足の運びに違和感があるかもしれません。
『フカフカでイイ!』と思うかもしれませんが、もし違和感があれば、その違和感は将来足を痛める原因にもなります。試着してしっくりくるのであれば良いのですが、ゲルカヤノのクッションも過剰ですのでゲルカヤノで十分です
ウォーキングや、より長い距離を想定しているのであればゲルニンバスもあり。

GT-2000よりゲルカヤノが良い理由

GT-2000はゲルカヤノよりも少しクッションを弱めて少し軽くしたシューズです。
ゲルカヤノと比較するとバランスが崩れている感じで、履き心地が悪い。軽さと引き換えにフィット感とクッション性が下がっている印象で、ゲルカヤノの廉価版みたいな履き心地。
GT-2000
と比較すると、ゲルカヤノのアッパーはフィット感が良いのが分かると思います。
若干軽いため、『ゲルカヤノよりもクッションがない分スピードが出る』ってこともなくはないですが、このクッションだって分厚すぎるのでどっちにしたってたいしてスピードなんか出ません。どちらもゆっくりしたスピードで長良距離を走るためのシューズですので、スピードを出したいのであればどちらも不適合です。
少しでも軽い方がいいのであればGT-2000が良いと思いますが、初心者のうちは軽さよりもクッション性と快適性の方が大事だと思います。GT-2000の方が好きならば安いのでラッキーだと思いますが、アッパーだけを考えてもゲルカヤノの方がいいでしょう。まあ、ゲルカヤノもガボガボですのであくまで比較すればですが。

 

 

プロネーションは考える必要ない

ランニングシューズを買おうと思ってネットで検索するとプロネーションがどうこうという話を目にすることかと思います。
もちろんプロネーションを気にすることが必要な場合もありますが、本当にそんなこと考えた方がいいのでしょうか?
プロネーションを気にするせいで自分の用途と違うシューズを選んでしまっては本末転倒です。そういうのはメーカーが考えることであって、買う時にはそこまで考えないほうがいいと思います。

初心者用モデルであればプロネーションを補正してくれる

前回紹介したように、初心者向けのモデルにはサポート機能が付いています。そのなかで最も感じられるのがこのプロネーションの矯正機能です。中級者以上の人にとっては邪魔で走りにくく感じるほどにクッションに工夫がされています。
なぜJOGやマキシマイザーがダメなのかという理由と同じで、ちゃんとした初心者向けランニングシューズであれば、補正機能は勝手についています。もし、関節が痛くなるようであれば、そのシューズはサポート機能のないスニーカー系のシューズなのかもしれません。
もちろん、極端な内股やガニ股で走っていれば補正を通り越して怪我することもあるでしょうが、それはシューズでは補いきれません。

自分に合ったシューズを見つけられる人なんていない

自分のプロネーションがわかったところで、それをシューズに落とし込むことができるでしょうか?
そもそも、そのプロネーション、本当に合っているのでしょうか?
ネットにはよく『フィッティングのプロ』がでてきますが、フィッティングで金とってる人なんて日本に何人いるのか?たいていはフィッティングのプロじゃなくてシューズ販売のプロです。
シューズ選びは非常に複雑。自分に合うシューズなんてそう簡単にみつかりません。プロネーションが合っていてもフィッティングが合っていなければ無意味です。
プロネーションは1つの要素でしかないため、プロネーションを考えたところで自分に合ったシューズにはめぐり合えません。

試着してシックリくるシューズが良いシューズ

頼れるのは自分の感覚だけです。プロネーションうんぬんを考える前にお店でいろいろ試着しましょう。
最後にどちらかで迷った時に、プロネーションが合っているはずだからという理由で決断するのは良いと思いますが、プロネーションからシューズ選びをするのは間違っています
いろいろ履いてみて、しっくりくるシューズこそが良いシューズ。
プロネーションは合っているはずなのにシックリこないシューズは合わないシューズです。

 

 

長いですが最初のが結論です。
初心者であればゲルカヤノかウエーブライダーを選ぶべき。初めて買うランニングシューズは、ちゃんとしたランニングシューズであることをおすすめします。
次回は、ロードではなく陸上競技を始めるにあたってのシューズ選び編です。