ミズノのオーダーシステム スペクトラのランニングシューズについてご紹介

ミズノのスペクトラ(ランシュー)

ランナーなら誰しもが憧れるオーダーシューズ。
足型を測ったり0.25刻みのサイズにしたりいろいろして自分の足にぴったりなシューズを作れるのがオーダーの良いところですが、フィッティングには時間がかかるし、市販品の数倍の値段となってしまうのがネックでもあります。
そこまで特別じゃなくてもいいからもうちょっと安く気軽にオーダーしたいという方に向けたミズノのオーダーシステムがスペクトラです。組み合わせ次第で陸上シューズとして理想的なものをつくることも可能です。
今回は、スペクトラで注文できるランニングシューズについてご紹介します。

 

 

スペクトラのランニングシューズの特徴

ミズノはいわゆるイージーオーダーのことをスペクトラと呼んでいます。
野球・陸上・水泳・サッカー・バレーボールなどの各種目向けのユニフォームやシューズをオーダー出来るシステムで、陸上の場合はスパイクランニングシューズユニフォームジャージのオーダーが可能です。
色は選べるし名入れも可能なため、チームジャージ等を作る時に便利なオーダーシステム。普通にオーダーする人はスパイクかランニングシューズになると思います。

スペクトラのランニングシューズは
『エキスパートランナー』
『スピードレーサー』
の2種類に分かれていますが、現行ではアッパーが一緒なのでこの2つで分ける意味は無いと思いますので今回はまとめて紹介します。

スペクトラのシューズと市販品の違いはどこにあるのか、その特徴をご紹介します。

 

ソールと色を選んでオリジナルシューズをつくれる

スペクトラはイージーオーダーです。組み合わせを選ぶことでオリジナルシューズを作って行くことが出来ます。
アッパーは1種類だけですが、ソールは5種類から選ぶことが出来ます。
そしてアッパーは色を選べるので、自分だけのシューズが出来ると言うわけです。

選べるアッパーはクルーズ型の1種類だけ

2019年現在ではアッパーは基本型(型番はJ1GW170000)の1種類しかありません。
かつてはベルト型のアッパーもあったのですが、ぜんぜんダメだったのでさすがに消えました。

たぶんウェーブクルーズのアッパーだと思います。エンペラーアッパーの前モデルみたいなものだと考えてもいいでしょう。このアッパーは非常に軟らかくフィット感抜群。これでだめならどのランシューのアッパーでもダメなんじゃないかと思います。
反面、薄いので耐久性はそれほど高いモノではありません。ヘビーユースでは指のところがだんだん破れて来るかもしれませんが、ふつうに部活レベルで使うなら1年くらいは使えると思います。
機能的には軟らかくて軽くて薄い、非常に良いアッパーです。

クルーズソール

エキスパートシューズを選ぶとこのソールとエキデンソールのどちらかしか選べません。
そのままウエーブクルーズのソールですが、ベトナム製のクルーズではなく、『ウエーブクルーズJAPAN』と同じソールです。

フラットソールでつぶつぶが丸いタイプ。いわゆるマラソンシューズをつくりたいならこのソールになると思います。ソール全面が黄色いスポンジでできた昔のオーダーシューズっぽいやつは作ることができません。ちょっとがっかりかもしれませんが、あくまでイージーオーダーですので諦めましょう。
このソールを選んでしまうとほぼウエーブクルーズですのでオーダーする意味ってあんまりないような気がします。

エキデンソール

こちらもそのまま『ウエーブエキデン』のソールです。かかとまでツブツブになっていて、軽量ソールという位置づけでスピードを出したい人にはこのソールがいいそうですが、ルックスで分かるほど耐久性は低い。

市販のウエーブエキデンはベトナム製なので、日本製にこだわるならオーダーするのも良いかもしれない。耐久性を考えると2万もだしてこのソールを選ぶのはなかなか勇気がいると思うけど。

G3ソール

G3っていうのはソールのツブツブのことで、グリップ重視という位置づけのソールになります。
裏から見るとクルーズソールと似ていますが、G3ソールには中足部にシャンクが入っており、いわゆるセパレートソールになっています


実際のところはG3ソールってのは『ウエーブエンペラーJAPAN』ソールです。
このソールを選んだ場合は、アッパーが昔のスペーサーに似ているため、さながらウェーブスペーサーみたいになります。普通にエンペラー買ってもあんまり変わらないと思います。

スポンジセパレートソール

このソールは今は亡き『ウエーブアミュレット』のソールです。スペクトラの中でもこのタイプのソールはモデルチェンジをすることがあるため、アミュレットが廃盤になったことを考えるとこのソールもじきに廃止されるかもしれません。
どういうわけだかサポート重視のソールとして位置付けられています。

G3ソールと違って前足部がスポンジになっているためクッションは強いものの、後述するクッションソールほどの厚みはなくちょうど中間のソールになります。スポンジは軟らかくできていて、厚みの割に曲がりが良いので接地性は悪くありません。個人的には好きなソールです。

クッションソール

『ウエーブエアロ』のソールです。ウエーブエアロが好きであればこのソールを選ぶとエアロっぽいオリジナルのシューズを作ることが出来ます。

他のソールと違って非常にクッションが強く、安定性重視として位置付けられているソールになります。オーダーする意味のあるソールの一つと言えましょう。

カラーは本体、ライン、シューレースをそれぞれカスタム出来る!!

オーダーの最大のメリットは色が選べる事だと思います。チームカラーにするも良し、好きな色にするも良し、白ベースで激渋にするも良し。

本体カラー(11色)

全11色の定番カラーから選ぶことが出来ます。メッシュ部と補強部の塗り分けはできないため、ワントーンにしかできません。

ラインカラー(19色)

ランバードマークの色を選びます。縁取りの色は選べないことと、本体カラーと同系色は選ぶことができません。ソリッドカラーにすると渋い感じになるのでオーダー感が出る気がします。

シューレース(全1色)

靴紐の色も選べます。本体カラーと同じ11色のなから選ぶので、本体と同じ色にして一体感を出すのも良いですし、違う色にしてオーダー感を出すのも良いと思います。まあ、紐なんて300円で売ってますが。

2万円だけどMADE IN JAPANだ!!

オーダーシューズは日本製になります。これはオーダーをするメリットのひとつでしょう。
日本製の市販品である『ウエーブエンペラーJAPAN』と『ウエーブクルーズ』はどちらも定価税抜き17,000円です。
対してスペクトラのシューズは税抜き20,000円
差額は3、000円ですが、オーダー代が3、000円だと思えばお買い得な気もします。あくまで定価での話ですが。

市販品にない特徴のシューズが作れる

スペクト最大の利点はこれだと思います。市販品に不満がある場合はオーダーすれば解決する可能性があるのです。
というか、クッションは欲しいけどアッパーは薄くしたいという場合にはオーダーしないと手に入りません。端的に言えば市販のウエーブエアロはクッション性はいいのですがアッパーがゆるすぎます。
スペクトラで選べるアッパーの性能は最高レベルです。スペクトラの軟らかいアッパーにエアロのクッション、あるいはアミュレットのクッションを組み合わせることが出来ればそれが理想のシューズだと思いませんか?
私はそれが理想だと思うのです!!
オーダーすれば良いアッパーにクッションのあるソールという、市販品ではなし得ないニーズにマッチしたシューズを手に入れる事ができるのです!!
そのために2万円払えるかどうかというのが問題ですが。

足幅が選べる!!

これもオーダーならではのメリットです。
スリム(E)ノーマル(EE)ワイド(EEE)の3種類からワイズを選ぶ事が出来ますので、市販品では幅が合わないって言う人がオーダーすれば上級モデルの造りでありあながら自分に合ったワイズのシューズを手に入れる事ができあます。
アッパーが軟らかいため、ワイズを狭くしてタイト目に履くとフィット感が非常に増します。

でもサイズは0.5刻みしか選べない

オーダーのくせにケチなことしてます。昔は0.25刻みのオーダーも出来たのですが、今はなぜか0.5刻みでしかオーダーすることが出来なくなっています。
完全なる改悪です!!
昔のオーダーをスペクトラと言っていたかどうかは覚えていませんが、昔は簡単に細かいオーダーが出来ました。
私が最初にオーダーしたシューズは27.25でワイズをスリムにした、市販には絶対できない組み合わせのシューズだっただけに、今オーダーするとなんか損した気分になります
昔はネットではなくお店で注文していたので、久しぶりにオーダーしようかと思ってエスポートミズノに行って『27.25で!!』って言ったらそれはダメだと言われてちょっと食い下がったこともあります。過去のオーダー履歴があれば同じサイズを作ることができるそうなのですが、いつオーダーしたのか覚えていなかったがために結局27.5で作るハメになりました。
その時に率直に思ったのは、っていうか店員に向かって出た言葉は
『スペクトラって全然意味ないじゃん!!』
っでした。店員もまーそうなんですよねみたいな感じだったのでミズノ社員でも意味ないと思っている人はいるんでしょう。
これに意味を見いだせる人にはいいのかもしれませんが、2万もだしてオーダーする意味ありますかね?
今は細かいサイズをオーダーしようと思ったら、いちいちオーダー会で足型の測定をしないといけなくなっています。
めちゃくちゃ面倒くさい。
結局0.5刻みでしかオーダーできないので、スペクトラはただの色違いオーダーと言っても過言ではありません。

 

 

アシックスの方が細かくオーダー出来る

アシックスの場合はイージーオーダーというオーダーシステムになりますが、こちらでもマラソンシューズをオーダーすることが可能です。
陸上で使えそうな厚いシューズはないのですが、マラソンシューズをオーダーするのであれば、ほぼ市販品になってしまうミズノよりもアシックスを選んだほうがいいと思います。

アシックスの方が色指定できる箇所が多い

ミズノはアッパーの色とラインの色しか選べないのですが、アシックスはさらに細かくカラー変更することが出来ます。

アシックスは補強部、ストライプ縁、ロゴマークも色指定可能

ミズノではアッパーは全部同じ色、ストライプも全部同じ色でしたが、アシックスはちゃんと色指定出来ます。
まず、アッパーはメッシュ部分と補強部分の色を分ける事が出来ます。これだけで見た目は超個性的になるため、オーダーシューズと一発でわかるでしょう。
さらに、ストライプはラインだけでなく縁(フチ)の色を指定が出来ます。その結果ストライプだけで16×16通りのカラーリングが可能。
メッシュ14色、補強部14色、シューレース7色、ライン16色、縁16色、ロゴ13色ものカラーバリエーションがあります。

色の組み合わせはなんと
4566016通り!!
もうこれだけあればかぶりようがありません。
さらに言えば、ソールが3種類あるのでこの3倍の
13698048通りのシューズが作れます!!

ミズノはケチって縁(フチ)の色とかを選ばせてくれないのに対してアシックスは良心的だと言えましょう。
ただし、アシックスの弱みはマラソンシューズしかないところ。

 

 

スペクトラとはどんなシューズなのか紹介しました。
ここまでは調べれば簡単にわかることなのでどうでもいい内容とも言えるかもしれません。
で、ここからはちゃんとオリジナルの内容となります。
わたくしはこのスペクトラのシューズを愛用しているのです。

スペクトラのシューズはこんな感じだ!!

実際にオーダーするとこんなシューズが届くぞ!!

MADE IN JAPANが金ぴかに光った黒い箱に入っているのだ。
JAPANの付くシューズであればオーダーでなくともこの箱に入っているのだけれど、ちょっとだけ特別感がある。すぐ捨てちゃうからどうでもいいんだけどこういうの大切。

MADE IN JAPANの実力は?

ミズノは国内に4つの工場をもち、陸上シューズは『山崎ランバード工場』で作られているはずです。
MADE IN JAPANだからどうか?というと、微妙です。

履き心地は最高レベル

かつて私が衝撃を受けたウエーブスペーサーと比べてもオーダーシューズのフィット感は良いと思う。日本でちゃんと技術を持った人がグイグイやって作っているのだろうと思える履き心地にちゃんと仕上げられている。厚いクッションのシューズでありながら市販品とは一線を画すその履き心地にはセミオーダーとはいえ、オーダーの魅力を感じている。
率直に、すごく履きやすくて履き心地には一片の不満もない
履き心地だけでもスペクトラを選ぶ理由になると思っている。
だが、それはアッパーがいいからなのか、日本製だからなのかは判別出来ない。っていうか、そんなこと判別出来る人は靴職人になるべきだ。
フィット感は高いが、同じアッパーを使えばベトナムで作っても同じものが出来るような気もする。
履き心地については満足している。『履き心地については』だ。

造りは案外雑

『作り込み』についてどうかといえば、市販品と大差ないレベルだろう。
むしろ、ランバードマークの先っぽの縫いが甘くてガッカリしたくらいだ。市販品より雑なんじゃない?
わかりにくいが画像を見て欲しい。

よく見ると縁(フチ)とマークがピッタリとは合っていないのだ。なんか微妙にズレてるから縁とマークの幅が太かったり細かったりする。
縫い目も若干手前で折り返してしまっているので、マークの端っこがペロンってなってしまっているのだ。よく見ないとわからいところではあるが、オーダーシューズなんだからよく見るだろう。
単純に作った人の技術の問題だと思われます。つまり、職人が下手

シューズの製造行程なんてほとんど知りませんが、シューズ作りとアッパーとマークを縫い合わせるのはたぶん同じ工場でやってるんなんだろうと思います。品質に問題があればその工場自体の資質の問題でしょう。
履き心地には不満はないものの、『日本の職人が…』というレベルにこのシューズあるいはこの工場が届いているかと言われれば、届いていないのではないだろうか?
もし本当の職人であればこの縫い目にOKは出さないと思う。それが縫い付け担当だとすれば当然ながら、その後の行程の担当だとしてもこの縫い目をみたらどこかでNGを出す人がいなければ、この工場自体の品質レベルはその程度だ。
逆に、手作りだからこそこういうことも起こるのだろう。そういう意味ではオーダー感があるともいえる。が、この品質ならべつに機械でもいい。
MADE IN JAPANを謳うなら最高品質でなければいけない
実用上問題がない部分でもちゃんと作ることがMADE IN JAPANを背負う人の義務だろうよ。

ただ、『思ったより雑』というだけで他のランニングシューズとくらべて悪いということはない。スペクトラはイージーオーダーであって、芸術品のようなシューズを求めるものではないのだろう。もし作り込みをちゃんとしたから3,000円値上げしましたってことになるくらいなら作り込みなんて雑な方がいい。

納期はだいたい1カ月

納期については
『受注から納品まで約4週間が必要になります。※シーズンや繁忙期により違いが生じますので、具体的には担当にご確認ください。』
ってことであらかじめアナウンスがある。繁忙期がいつなのかはよくわからないが、2月初めに注文したら2月おわりに家に届くため、アナウンス通りほぼ1カ月でちゃんと届く。
もしシーズンに間に合わせたいのであれば、2月中には注文した方がいいだろうし、多分繁忙期って秋から年末にかけてだと思われるので、冬に欲しいなら10月くらいに注文しといたほうが良いだろうと思います。

 

 

スペクトラに2万円の価値はあるのか?

個人的には
ある!!
と思っている。
スペクトラの良いところはいくつかある。
まずは廃盤になったソールが選べる事。そして何よりアッパーが良い事だ。

スペクトラは他には変えられない利点がある

スペクトを選ぶ理由を問われたらなんと答えるだろうか?

廃盤品が使える

メーカー的には余った部材の処分という意味合いもあるのでしょう。
ウエーブアミュレットは廃盤になってしまいましたが、そのソールがどうしても欲しければ金さえ払えばスペクトラで手に入れる事ができるのだ。
廃盤になった商品が悪いモノとは限らない。ニッチすぎただけで廃盤になったものが金さえ払えば手に入るのであればそれはスペクトラの存在価値となるのです。
スパイクのスペクトラでは2009~2012年のインクスのプレートが選べる。嫌いな人は嫌いだけど好きな人は好きなプレート。
ユーザーにとっては選択肢が増えるのは非常に良い事。

良いアッパーとクッションを組み合わせられる

スペクトラ最大の利点はクッションとフィット感を両立出来る事だと思っています。
正直言って、市販でクッションのあるシューズは履き心地が悪い。ウエーブエアロなんてダルダルすぎて履けたもんじゃない!!
っていう方にはスペクトラは最適。
フィット感のいいモデルはクッションが薄く、クッションのあるもでるはダルダルアッパーというのが市販品。なぜだか市販品にはクッションとフィット感を両立したモデルなんてのは存在しないのですから、両立したいのであれば必然的にオーダーする必要があります。
どうしてメーカーはアッパーを全部良いやつに変えないのか?っと思う反面、ロードで使うシューズに良いアッパーを組み合わせたらすぐダメになっちゃうのも理解できる。
『軟らかいアッパーにそれなりのクッションを備えた理想のモデル』をスペクトラであれば手に入れる事が出来るのです。
金さえ払えば。

ってことで私はアミュレットのソールを選んでました。ずいぶん使ってますが、耐久性はけっこう高い。ロードランナーからしたらそろそろ寿命なんでしょうが、陸上で使う分にはまだまだ半分くらいな感じです。アッパーは全然問題なし。

長い距離は全くの門外漢なのでよくわかりませんが、10kmくらい走るとクッションが足りないのか最後のほうはペタペタするので初心者がマラソンに使うのには薄いのかもしれません。

 

 

 

スペクトラ…
オーダーにしては選択範囲が狭いけど値段を考えるとこんなもんだろうか…
シューズ好きを語るのであれば税金だと思って一度はくらいはオーダーしておきましょう。