【世陸ドーハ】これさえ知っておけば世陸が3倍楽しめる!!② 注目の幅跳び・三段跳び選手をご紹介!幅跳びは日本人にもメダルの可能性がある!!

②幅・三段編

第1回目は男子短距離選手をご紹介しました。


今回は、世陸ドーハで注目の跳躍種目の選手をご紹介します。
跳躍種目と言うのは、
走幅跳
三段跳
走高跳
棒高跳
の4種目のことを言います。

今回はこのうち、走幅跳と三段跳の注目選手をご紹介ていきます。走高跳と棒高跳は次回。

ちなみに、『走り幅跳ではなく『走幅跳』のように送り仮名をつけないのが正式な競技名だそうです。私はずっと幅跳びをやっていましたが、そんなこと知りませんでした。言われてみればプログラムなんかには送り仮名がありませんね。どうでもいいですが。
この記事では呼び方が混在しますが気にしないでください。

さて、100mなんかはニュース番組やスポーツ番組で特集が組まれることも多く、その選手達もそれなりの知名度を持っていますが、跳躍競技っていうのは普通の人にはほぼなじみがない種目だと思われます。

今回は、そんななじみの薄い跳躍種目について、
これだけ知っていれば3倍楽しめる陸上知識(ドーハ編)②幅・三段編
として、跳躍専門だった私が、跳躍種目をまったく知らない方に向けて、幅跳と三段跳びの注目選手をご紹介します。

跳躍種目に興味がなかった人もこれさえ押さえておけば世陸の中継が楽しめるはずです。

 

 

 

今、日本の幅跳び界がアツい!!

9秒台連発に湧く男子100mが盛り上がっていることはなんとなくニュースで知っているかと思いますが、実はそれと同じくらい盛り上がっている種目があるのです。
それが男子110mHと今回紹介する男子走幅跳の2種目。
ハードルは近年日本記録が連発され、3名の現役選手が日本記録保持経験者となっています。ハードルについてはまた別の機会にご紹介します。

まずは日本の男子幅知り幅跳がアツいといお話をご紹介。

城山正太郎、橋岡優輝の2選手にメダルの可能性あり

幅跳びの日本人選手で覚えておきたい選手は2人。
城山正太郎橋岡優輝です。

城山選手(ゼンリン)は大学時代には世界ジュニア選手権で銅メダルを獲得するなど実績のある選手で、日本のトップジャンパーのひとりです。
橋岡選手(日大)は幅跳びのナンバーワンジャンパーで、現在日本選手権を3連覇中。さらに持ち記録では2019年4月に当時日本歴代2位となる8m22をマーク。
『橋岡選手の日本記録更新は時間の問題』という見方が多く、橋岡選手も期待にこたえる跳躍を多く揃えていました。

幅跳びの歴史が動いたのはつい先日、2019年8月17日のことです。
桐生選手が9秒98をマークしたのと同じ会場となる福井県の競技場で行われた大会で、なんと城山選手と橋岡選手の2名が従来の日本記録である8m25を超える記録をマークしたのです

その大会については別の記事でまとめているのでご参照ください。


つまり、8月17日の大会で、城山選手が8m40橋岡選手が8m32と、両名ともが従来の日本記録を大きく更新したのです。
橋岡選手が日本記録保持者となったのは数分間だけでしたが、8m32は世陸ロンドン大会の3位と同じ記録です。それどころか、世陸北京の優勝記録は8m41ですので、城山選手至っては優勝も狙える記録を跳んでしまったのです。
ちなみに8月26日時点で、城山選手は今季世界2位、橋岡選手は今季世界6位です。

この2選手は世陸ドーハ、東京五輪の参加標準記録を上回ったため、両大会に出場することはほぼ確実です。
まずは予選突破というところではあるのですが、ドーハの決勝に残れさえすればどちらかがメダル獲得するかも?

世陸ドーハの走り幅跳びは
なにはなくとも城山選手と橋岡選手に注目です!!
本当にメダルありえますから。

城山正太郎(ゼンリン)

1995年3月生(24歳)
PB:8m40(+1.5)世界歴代58位
SB:8m40(+1.5)今季世界2位
観戦のポイント:
衝撃の日本記録からどれだけ調子を維持できているのか、実力を発揮してまずは決勝に残ればメダルや上位入賞もあり得る。ランキング上位で迎えるドーハは世界から注目される試合になる。

 
 
 
 
 
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【FUKUI 9.98CUP】 とても良いコンディションと雰囲気の中で跳躍することができました。 福井の皆様ありがとうございました! #9.98スタジアム #3年振りベスト #ZENRIN

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北海道函館出身(函館大学付属有斗高→東海大→ゼンリン)で、大学4年時に学生チャンピオンになっている選手。高校2年(H23年)の時に山梨インターハイに出場しているものの、6m95で予選落ちしている。
2014年のU20世界選手権で3位にはいるなど大舞台での経験はあるものの、シーズンランキング2位(8月現在)で迎える今大会はこれまでと違うプレッシャーがかかるはず。
2018年までのPBは7m台であった城山選手の8m40がまぐれで出た記録出ない事を証明するためにも、もう1発大跳躍をみせてほしいところ。その跳躍がドーハで観られればメダル獲得どころか優勝も十分あり得る。
今大会のダークホースとしてどれだけの跳躍をするのか注目。

橋岡優輝(日大)

1999年1月生(20歳)
PB:8m32(+1.3)世界歴代58位
SB:8m32(+1.1)今季世界115位
観戦のポイント:
安定感のある跳躍で予選通過はたぶんできる。決勝でも8m20台の跳躍が揃えば5本目くらいで1発大跳躍もある?


中学時代には混成をしていた橋岡選手が注目を浴び出したのは、本格的に幅跳に転向した八王子高校時代。2年生の時に
7m70(高跳びは2m01)をマークして日本ジュニア・ユース選手権を大会新記録で優勝。3年時には7m75まで記録を伸ばして日本大学に入る。

インターハイでは2年で4位(7m44)、3年で優勝(7m75)している。
大学に入るといきなり日本選手権2017で優勝(8m05)し、2018、2019と日本選手権3連覇中の現役最強選手といえる。
お父さんは棒高跳びの元日本記録保持者。お母さんも跳躍、ハードルの元選手であり、従兄には浦和レッズの橋岡大樹選手がいるなど、いわゆるサラブレッド。
試合中にも跳躍フォームを大きく変えることがあり、1回転シザースだったり2回転だったりする。左足踏み切りななのに踏切板の右端を踏んで踏み切るため、観ていてヒヤっとするが、わざとなのだろうか?

 

世界の幅跳びでは2人の選手に注目

城山選手と橋岡選手に注目していれば幅跳の中継は楽しめると思いますが、3倍楽しむためには世界のトップ選手のこともちょっとだけ知っておきましょう。

ルヴォ・マニョンガ(南アフリカ)
ファンミゲル・エチェバリア(キューバ)

この2人に注目していれば今回の幅跳びは楽しめると思います。

マニョンガとエチェバリアの対決になるはず

そもそも代表になっているのかもわかりませんが、順当に考えると今回の世陸はこの2人の争いに他の選手がからんでいくという展開になると思います。
なぜならば、この2人が2010年以降の世界ランキングトップ2だから。

ルヴォ・マニョンガ(RSA)

1991年1月生(28歳)
PB:8m61(+1.3)世界歴代12位
SB:8m37(+1.1)今季世界4位
観戦のポイント:

前回大会優勝者。かるーい跳躍で飛距離がグングン伸びる。


まずはマニョンガ。テグ大会で5位入賞した経験を持つベテランの域に入った選手で、前回大会で優勝、リオ五輪でも2位に入っている。
アフリカ人特有のばねを使ったリズミカルな序章から、ポーンと跳ねて空中でグングン伸びていくような跳躍は観ていて気持ちが良い。左右で色違いのスパイクを履いている選手がいたらこの人。
今回と東京五輪くらいが選手としてのピークであろうと思われるので、なんとしても優勝を狙った跳躍をするはず。1本目から注目。

ファンミゲル・エチェバリア(CUB)

1998年8月生(21歳)
PB:8m68(+1.7)世界歴代10位
SB:8m65(-0.5)今季世界1位
観戦のポイント:

一発があるならこの選手。8m95の世界記録更新はこの選手かも?

若手最注目野選手。前回大会では予選落ちでしたが、今シーズンはなんと追い風参考で8m92をマーク。計測が怪しい感じもありながらも公式に認められた記録です。
2018年のダイヤモンドリーグストックホルム大会ではわずかな追い風となる+2.1m/sで砂場から跳び出しそうなほどの大ジャンプ、8m83をマークするなど、その実力は本物。
今大会でも調子が良くて一発がはまれば9m近いジャンプが観られるかもしれない
8m83の動画もありますので1度観ておくとこの選手がとんでもない選手だということが分かると思います。

さらに、8月29日に行われたダイヤモンドリーグファイナル(チューリッヒ大会)で、若干の向かい風のなか8m65(世界歴代12位相当)という記録をマークしました。
やっぱりドーハはエチェバリアか?

 

 

三段跳は世界記録に期待!!

いま最も世界記録更新の可能性が高い種目はなんだろうかと考えると、『男子三段跳』こそ大本命だろうと思っています。幅跳びと違って体育などでもやることは稀な三段跳びは、一般になじみの薄い種目だとは思いますが、ちゃんとみるとなかなか面白い種目でもあるのです。

そんな三段跳の現在の世界記録は、1995年にイギリスのジョナサン・エドワーズがマークした18m29(+1.3)。20年以上も破られていないこの偉大な記録ですが、いよいよ破られる日がくるかもしれないのです。
この記録を破りそうなのは1人だけではありません。3人もの選手が偉大に世界記録更新の期待がかかっているのです。

テイラー、クレイ、ピチャルドの3選手に注目

ジョナサン・エドワーズの記録に挑むのは3選手。
クリスチャン・テイラー(アメリカ)
ウィル・クレイ(アメリカ)
ペドロ・パブロ・ピチャルド(ポルトガル)

この3人、だれが勝ってもおかしくありません。

3人のシーズンランキングをみてみると…

2014年 2015年 2016年 2017年 2018年 2019年(8月まで)
1 ピチャルド 17m76 1 テイラー 18m21 1 テイラー 17m86 1 テイラー 18m11 1 ピチャルド 17m95 1 クレイ 18m14
2 クレイ 17m75 2 ピチャルド 18m08 2 クレイ 17m76 2 クレイ 17m91 2 テイラー 17m81 2 テイラー 17m82
4 テイラー 17m51 6 クレイ 17m48 ピチャルド 3 ピチャルド 17m60 4 クレイ 17m53 4 ピチャルド 17m53

とまあこんな感じで、ここ数年はこの3人がハイレベルで競り合っている状況です。
三段跳びを観戦する際にはこの3人だけ押さえておけば楽しめます。

クリスチャン・テイラー(USA)

1991年6月生(28歳)
PB:18m21(+0.2)世界歴代2位
SB:17m82(+0.2)今季世界2位
観戦のポイント:
力強い助走からの重力を無視したような伸びあるステップが魅力。


オリンピックではロンドン、リオと2連覇、世陸ではテグ、北京、ロンドンと3回優勝(モスクワは4位)という現役最強といって過言ではない実績を持つスーパースター。今回の世陸にはワイルドカードで出場権があります。PBである18m21は世界記録まであと8cmという跳んでもない記録。
人柄が良く、サニブラウン選手の大学であるフロリダ大学出身のため、日本のメディアにもよく出ている。
三段跳びだけでなく、なぜか400mにも出場したことがあり、45秒07という記録を持っている。日本選手権11連覇をした金丸選手のPBは45秒16だと言えばこの記録がどれだけすごいかわかるだろうか?
テイラーは普通に天才なのだ!!

ウィル・クレイ(USA)

1991年6月生(28歳)
PB:18m14(+0.4)世界歴代3位
SB:18m14(+0.4)今季世界1位
観戦のポイント:
今季絶好調。ついにクレイがテイラーに勝つのか?

テイラーよりも先輩ながら、テイラーが早々に結果を出してしまったせいでアメリカのナンバー2的な扱いを受けているクレイ。つい先日のダイヤモンドリーグパリ大会ではテイラーとの直接対決を18m14という世界歴代3位の記録で制した。
テイラーが真面目っぽい雰囲気なのに対して、クレイはもっとアフリカっぽい跳躍をする選手。
また、三段跳び以外では幅跳も8m29のPBを持っており、ロンドン五輪では三段2位、幅跳3位というダブル入賞を達成している。今年のアメリカ選手権では三段、幅ともに2位だった。

 

ペドロ・パブロ・ピチャルド(POR)

1993年6月生(26歳)
PB:18m08(+0.0)世界歴代5位
SB:17m53(+0.8)今季世界5位
観戦のポイント:
派手な見た目とは裏腹に、非常にバランスのいい安定した跳躍をする。

テイラーやクレイは大きく振りかぶって力強い跳躍をするのに対して、ピチャルドはもっと軽い感じでスーッと跳ぶのが印象的。モスクワ、北京での世陸ではテイラーに敗れ2位になっているため、そろそろ勝ちたいところ。
もともとはキューバ国籍の選手だったが、2017年にポルトガルの市民権を獲得している。

 

 

これだけの選手の名前を知っていれば、世陸の中継はだいたいわかると思います。
跳躍種目は注目選手以外は全く放送に映らないこともあるため、そもそもこのあたりの選手だけしかテレビに映らないかもしれません。
今大会、幅跳びは日本人選手の活躍が期待されますので、結構ガッツリ放送があるかも?

 






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