【世陸ドーハ】十種の右代選手が内定取り消しで世陸に出場できない!?

右代選手の内定が取り消し!

世陸ドーハ大会のファイナルエントリーが9月16日に締め切られ、17日には代表選手の壮行会が行われました。
今回のキャプテンは男子が走高跳の戸邉選手、女子が100mHの木村選手と発表され、そのなかにリオ五輪で日本選手団の旗手を務めた右代選手はありませんでした。
ただ欠席しただけかと思いましたが…

右代選手の代表内定が直前で取り消し!!

なんと、壮行会終了後に右代選手がツイッターで代表内定が取り消しとなったと投稿したのです

 

アジア選手権と日本選手権優勝で内定していた

事の経緯はちょっと複雑です。
まず、世陸代表への内定条件は別の記事でまとめています。

日本選手権終了時点で内定するのは2パターンあります。

代表内定条件1標準突破者で日本選手権優勝
②4月のアジア選手権優勝者が日本選手権優勝

また、9月15日の締め切りギリギリまでに代表に選出されるパターンが5つあります。

代表内定条件②③日本選手権優勝が9月15日までに標準を突破
標準突破者でIAAF ワールドランキング日本人上位
標準突破者でドーハアジア選手権で優勝
標準突破者で強化委員会が推薦する
⑦ドーハアジア選手権優勝者で強化委員会が推薦

ややこしいですがザックリ言えば
標準を突破して国内上位3人に入るか、
標準を突破できなくてもアジア選手権で優勝
していれば代表に選べれるということになっています。

今回、右代選手はこの②の条件を満たしたため、日本選手権優勝時点で代表に内定していました

つまり、
参加標準記録はクリアしていないけどエリアチャンピオン枠で出場権を持っていたということです。

今回女子キャプテンになった木村選手も標準突破していないもののアジア選手権と日本選手権を制したため代表になっています。

アジア選手権優勝での内定は特例?

現在、代表選手あるいは国際大会の参加条件については過渡期です。
これまでは『標準記録』だけが基準となっていたのですが、『世界ランキング』による選考が導入されつつあります。
このことにも以前ちょっと触れています


世界ランキングが採用されるのは東京五輪からで、今大会では基本的には従来通りの標準記録が参加条件として設けられていました。
そのため、世陸ドーハに出るためには標準記録を突破しているということが国際陸連が出している基本的な条件なのです。
ただ、期間中に標準を突破できなくても強い選手はいるはず。そんな選手を拾うため、エリア選手権で優勝してナショナル選手権で優勝した選手は特例として参加出来るようにしてあったのです。

内定がでたから調整に入っていた

陸上はサッカーや野球と違い、年間にそれほど多く試合をこなす競技ではありません。なかにはダイヤモンドリーグなどで連戦して調子を維持する選手もいますが、1カ月から2カ月の調整期間を設けて大きな大会に向けてピーキングをするのが普通です。
短距離種目や投擲種目では短期間でも回復が間に合いますが、マラソンや混成は負担が極端に大きいので年に3戦くらいが限度でしょう。大会本番1年前にもかかわらずMGCでマラソン代表選手を選んだのも、このピーキングが理由の一つです。
右代選手は早々に代表内定を得たため、本来ならばシーズンオフにあたる今回の9月末開催という大会スケジュールに向けたピーキングを行っていたはず。
本来ならば、9月15日

国際陸連と日本陸連の間で認識のズレがあった?

日本陸連は国際陸連から出された要項にしたがって代表選手を選考しますので、代表内定を出すのはあくまで日本陸連です。国際陸連は代表選考には口出しはしません。
上記の内定条件を決めたのは日本陸連で、この条件は『トラック&フィールド種目日本代表選手選考要項』として陸連から発表されています。
また、7月1日に発表された日本代表選手の一覧にも右代選手の名前があります。
日本陸連としては右代選手は世陸への参加条件を満たしているとして、代表内定を与えていました。

特例にはエクスキューズがついていた

私も英語ダメなので国際陸連の要項はちゃんとみていませんでした。日本陸連から出ている要項は国際陸連の要項を読み込んで作られているはずで、ここに齟齬はないという認識だったからです。
しかし、どうやら今回の事件は日本陸連が参加要項を読み落として誤って内定を出してしまたことに原因があるのかもしれないのです。
国際陸連から出ている要項によると、右代選手が内定を得た理由である『標準記録を突破していないエリア選手権優勝による参加』については、参加人数などによって制限されることもあるというエクスキューズがあったようなのですが、日本陸連の要項にはその記載はありませんでした。

陸連、やっちまったな!!

大会開催まであと10日というタイミングでの代表内定取り消し。右代選手の心境は想像を絶するものでしょう。
もし要項の見落としが今回の問題の原因であれば陸連のミスです
正規に内定しても国際陸連の申し込みでハネられる可能性があるのであれば、陸連にはその事をアナウンスする必要があり、これもまたミスです。『国際陸連の要項を自分で確認しないのが悪い』というのはそれもバカげた話かと。
どちらにしても、言葉の彩ではありますが本来内定を出すべきでない仮内定とでもいうべきところを誤って内定としてしまったことは陸連のミス。
内定を出さなければ、あるいは仮内定ってことをちゃんとアナウンスしておけば8月の大会で標準突破を狙う事もできたのだから。
他団体では協会の内部腐敗などが問題になったりしていますが、ミスによる問題はほぼないのではないでしょうか。高校の大会で申し込み日を間違えることはよくありますが。
これから陸連が会見するようですが、原因はなんだったのでしょうか。

追記:
日本陸連が要項に不備があったことを会見で認めました。内定であって決定ではないとか言いださなくて良かったです。
今回は右代選手がツイッターでつぶやいたことから事が大きくなり、会見となりましたが、もしこれが声の小さい選手であったらどうだったのでしょうか。
MGCと世陸がかぶるというマラソン代表の選考をはじめ、陸連は今回の世陸にはあまり気合を入れていない感じがあります。世界リレー、日本選手権のテレビ放送などをみても、選手達が好記録に湧く一方で陸連は足元をみすぎなのかもしれません。






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