【世陸ドーハ】みどころ紹介① 男女100m編

みどころ紹介

いよいよ世界陸上が始まります。
陸上通は当然ながら、普段は陸上に全く興味がない人でも世陸の期間中はニュースで陸上の事を観ることになると思います。

これから何回かに分けて陸上に興味がない人でも世陸が楽しめるようなみどころをご紹介します。
今回は、
世陸ドーハ100mの展望についてご紹介
します。

 

 

 

 

結局男子100mがおもしろい

予選:1日目 0:05~
準決勝:2日目 0:45~
決勝:2日目 4:15~
陸上のメイン種目と言って過言ではない男子100m。
今大会はボルトが引退して初めての世界陸上となります。新世代のスターが今大会で生まれるはず。そのなかには日本人選手も含まれています。
ボルトがいなくなってどうなるかと思いましたが、ボルトがいようがいまいが男子100mには変わらぬ魅力があります。
世界記録への期待と言う意味ではボルトが最強でしたが、勝負っていうことではむしろ今の方が群雄割拠でおもしろくいかも。

男子100mは注目選手がいっぱい

男子100mは誰が勝つのか?
誰もが気になるところですが、それほど波乱は起こらず、目選手のうちだれかが勝つのではないかと思っています。とはいえ、注目選手もいっぱいいるのですが。

コールマンとオドゥドゥルの優勝争いかな?

まず、クリスチャン・コールマンが優勝候補筆頭。
2017年の世界陸上ドーハ大会でボルトに先着して2位に入るという衝撃デビューをした選手です。
2017年に100m9秒82、200m19秒85という記録をマークし、全米学生選手権では100,200の2冠を達成。一躍スター選手の仲間入りを果たしました。
注目された2018年シーズンには室内60mで世界記録となる6秒34をマーク。そして100mでは現在のPBとなる9秒79をマークします。これはあのモーリス・グリーンとならぶ世界歴代7位タイとなる記録。
ドーハには今季世界最高記録保持者(9秒81)として挑みます。100,200の2冠を目指せる選手ではありますが今大会では100mに専念するだけに、絶対に負けられないというかこの選手が優勝すると誰もが思っています。

そしてディバイン・オドゥドゥルが対抗馬です。
コールマンのSBが9秒81に対してオドゥドゥルは9秒86が今季の最高記録で、これがPBでもあります。ランキング2位のライルスが100mには出場しない為、ドーハではオドゥドゥルがコールマンに次ぐSBを持つ選手ということになります。
オドゥドゥルはシーズン序盤こそ9秒86、9秒94、9秒99と3度サブ10で走っていますが、学生でまだ経験も浅いため、9月末という本来オフシーズンに開催される今回の世陸ではどこまでピーキングができるかにかかっているでしょう。

シンビネ、ガトリン、ヒューズもワンチャン

上の2人を中心としたレースになると思われますが、他に優勝しちゃいそうな選手はアカニ・シンビネジャスティン・ガトリン、あるいはツァーネル・ヒューズの3選手でしょうか。

アカニ・シンビネはリオ五輪と世陸ロンドンでどちらも5位に入った選手。
強さはありながらもいまいち勝ちきれない印象はありますが、いつもなんだかんだで上位入賞しているその安定感はさすが。ドーハの暑さと異例の開催時期という条件を味方に付けてちょろっと抜け出して優勝しちゃうかも?

ジャスティン・ガトリンは1982年生まれなのでドーハでは37歳です。
年だからもうだめだと思われていた前回のロンドンで優勝し、今シーズンもまさかの9秒87で走っていてオドゥドゥルに次ぐ3番目のSBを持った状態での出場となります。そろそろ引退だろうとは思うけど最後に勝っちゃうかも。

ツァーネル・ヒューズはイギリスの選手でヨーロッパチャンピオンです。
今シーズンは6月と7月に2回ずつ、4回のサブ10をたたき出しており、安定感は光るものがある。夏を経てまたピークをもってこれていれば優勝争いに絡むこともあるかも。

ダークホースはシセとサニブラウン

注目したいのはコートジボワールのアーサー・シセかと思います。
2018年に9秒94をマークすると、今シーズン7月に9秒93(+1.9)でPBを更新。8月にも9秒97(+1.6)で走った伸び盛りの22歳。
まずは決勝進出というところかとは思いますが、今大会で目立てば東京五輪以降は優勝候補として名を連ねるかもしれません。

そして日本のサニブラウン選手にも優勝の期待がかかります。
1999年生まれと他の選手より若干少し若く、日本記録でもある9秒97は出場選手中11番目のSBですので順当にいくと準決勝止まりではあります。
しかしながらサニブラウン選手は前回大会で史上最年少で200m決勝進出と言う偉業を達成しており、大規模大会での強さは折り紙つき。世界中誰に聞いてもダークホースとして名前が上がる選手だと思います。

記録より勝負の100mになる!

ボルトは長い間夢をみせてくれました。
2008年に初めて世界記録を出してから、北京五輪、世陸ベルリンとどんどん自らの世界記録を更新して行ったボルト。観ている側はその後10年近くの間ボルトが走る時には世界記録の更新を期待していました。
実際には2009年に9秒58を出して以降、2017年まで8年間の間で世界記録の更新はなかったのですが、なんとなくいつも世界記録で走っているようなイメージがあります。それほどまでにボルトは強く、100,200はだいたいいつもボルトが勝つので勝負についてはあまり注目していませんでした。最後は負けましたが、ガトリンが勝ったことよりもボルトが負けたことの方が印象的です。
しかし、今回はボルトがいません。
ボルトがおらずブレークが速くないため、今大会は『誰が勝つのか?』に注目する久しぶりの大会になります。

力的にはコールマンが抜け出している?

エントリーリストを見るとやっぱりコールマンが一歩抜けている印象はあります。しかしそのコールマンも9秒81がSB。ボルト、ゲイ、ブレークが9秒6台で走っていた時代から考えるとかなり控えめなタイムとも言えます。
モーリス・グリーンが1999年に出したタイムが9秒79ですので、タイムだけみると2000年台初頭のボルト登場前の時代に逆戻りしたようなレベルとも言えます。

レベルが下がるとチャンスが広がる

PBが9秒6あるいは7台という選手は今大会では3選手、コールマン、ガトリン、ブレークだけです。ガトリンはピークを過ぎていますし、ブレークはやたらと調子が悪いので、タイムなりの力をもっているのは実質コールマンだけでしょう。
コールマン以外で、今大会のレースの中心となるのは9秒9台のPBの選手達になるはずです。
エントリーリストをみると、9台の選手が力を発揮して8台で走るのか、あるいは10秒台の選手がサブ10に入ってくるのか、このあたりは実力が拮抗しています。調子次第では9台の選手が決勝に残れず、10秒台の選手がメダル獲得ということも十分にあり得る感じ
そうなると9秒97のサニブラウン選手、9秒98の小池選手、あるいは桐生選手は決勝に残る可能性は十分にあります。

優勝記録は10秒台かも?

過去にドーピング問題で全体のレベルが一時的に下がった事がありました。それがちょうど世陸パリの頃。
そのときにはクリーンでやっていた選手達にチャンスが回って来て、末續選手が200mでみごと銅メダルを獲得しました。この時のタイムは20秒38と日本選手権でも勝てないタイムでしたが、それでも世陸3位です
今回はドーピングではありませんが、開催時期が完全にオフな9月末から10月。そして中東ドーハはアホみたいに熱い。東京五輪なんかより全然熱い。40度オーバー当たり前です。
ランキング上位陣が崩れるような展開になればチャンスが来るのは日本勢や世界リレーで優勝したブラジル勢。
決勝で10秒台で優勝あるいはメダルというようなレースとなった場合には日本人選手のメダル獲得もかなり可能性があると思います。
ちなみに日本人選手が決勝に残ると暁の超特急以来となります。


女子100mも大混戦

予選:2日目 22:30~
準決勝:3日目 3:20~
決勝:3日目 5:20~
男子でいうボルト的存在が不在の女子100mは、男子以上に大混戦で誰が勝ってもおかしくない状態です。

上位選手の力は拮抗!!

優勝候補を3人あげるとすればエントリー中の今シーズン上位3名をそのまま挙げて間違いないと思います。
シェリーアン・フレイザープレイス(10秒73)、エライン・トンプソン(10秒73)、ディナ・アッシャースミス(10秒88)です。
前回優勝のトリ・ボウイは今季11秒09とエントリー中16番目の記録ですのでちょっときびしいか?

フレイザープレイス、エライントンプソン、アッシャースミスの三つ巴?

フレイザープレイス(JAM)北京五輪、世陸ベルリン、ロンドン五輪、世陸モスクワ、世陸北京のチャンピオン。リオ五輪では3位に終わりましたが、現役選手では実績が抜きんでている選手です。身長が低く、『ポケットロケット』の異名を持つ。
PBの10秒70は世界歴代4位、ジャマイカ記録。2017年の世陸ロンドンは出産に伴って欠場したものの、今季はすでに出産前の記録に匹敵する10秒73で走っており、完全に戻っている。32歳という年齢がドーハの気候にどこまで対応できるのかわからないが、現役生活終盤となるであろうこの大会でも優勝候補としてもどってきました。

エライン・トンプソン(JAM)もフレイザープレイスとならぶ10秒70のPBをもつジャマイカ記録保持者です。
SBも10秒73でフレイザープレイスと同じで、どちらが勝っても全くおかしくない。27歳という若さがドーハでは武器になるかもしれません。
リオ五輪では100,200の2冠を達成しているだけに今大会でも2冠への期待がかかる。

アッシャースミス(GBR)は23歳のヨーロッパチャンピオン。
PBは10秒85とジャマイカの2人に比べると劣るものの、ダイヤモンドリーグファイナルのブリュッセル大会ではフレイザープレイスを破り優勝しています。伸び盛りのアッシャースミスがドーハで世代交代を実現するかも。

タルー、シパーズも強い!

フレイザープレイス、トンプソン、アッシャースミスに対抗する選手はタルーシパーズだと思います。

マリー・ジョゼ・タルー(CIV)は前回大会の銀メダリスト。世陸ロンドンでは100,200とも銀メダルを獲得しています。リオ五輪では100,200とも4位でした。今大会でも100と200の両種目にエントリーしており、2冠の可能性もあります。
SBは参加選手中4番目とメダル圏内であるため、決勝でうまく合わせることが出来ればいよいよタルーが優勝か?

ダフネ・シパーズ(NED)は白人選手ながら前回大会銅メダルだった選手。
リオ五輪では100m5位、200m2位という結果を出し、世陸では200mで北京、ロンドンと連覇しています。前哨戦となったダイヤモンドリーグチューリッヒではアッシャースミス、フレイザープレイス、タルーに次ぐ4着で、11秒22と調子はそれほど良くなさそうだったのが気になるところ。

200mとの2冠にも期待!!

200mに強いシパーズはもちろん、女子選手はダブルエントリーが多くいます。
100mの上位3名であるフレイザープレイス、エライントンプソン、アッシャースミスも200にもエントリーしていますし、さらにはタルー、オカグバレと、優勝候補ほぼ全員に2冠のチャンスがあります。
女子は200mとセットにしてその100mを観るとより楽しめるかもしれません。

ブリアナ・ウィリアムスはたぶん欠場

若手最注目のブリアナ・ウィリアムス(JAM)は8月にドーピングでひっかかったのでたぶん欠場します。
ブリアナ・ウィリアムズは2002年生まれの17歳ながら今シーズン10秒94で走った天才ランナーで、2018年のU20世陸選手権で100,200の2冠を達成した選手。ドーハがシニア世界デビューとなるはずでした。
どうなるかわかりませんが、出場すれば決勝に残れるかもしれない選手です。

 

 

こんなところが男女100mの展望です。
3倍楽しいとしてまとめたシリーズと似たような内容ですが、やっぱり短距離がおもしろいからしょうがない。

 






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