【東京五輪】マラソンは札幌開催に?東京は暑いのか調べてみた

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IOCは東京五輪のマラソンと競歩の開催地を札幌に変更するよう組織委員会に提案すると発表しました。マラソンはMGCとほぼ同じコースが、競歩は皇居外苑の大手門と祝田橋の間を周回するコースが予定されていましたが、これが猛暑対策で札幌に移ることになるかもしれません。
実際のところ、東京だろうが札幌だろうがどっちで開催しようがテレビで観る人には関係ないように思いますが、東京マラソンやMGCを開催して準備を進めていた東京のコースを使えないとなるとちょっと寂しい気もします。

今回は、
東京五輪のマラソンと競歩の札幌開催事情
をいろいろ調べてご紹介します。

 

 

マラソンと競歩の開催内容についておさらい

東京が暑いだのオリンピック開催自体が間違いだの利権だなんだといろいろ言われていますが、そもそも東京五輪のマラソンと競歩の開催場所がどこだか知ってて文句言っている人なんてほぼいないと思います。開催が決まってもなおオリンピック批判をしたいという人にとってはかっこうの燃料が投下されたこの開催地移転問題ですが、批判するにも擁護するにもマラソンと競歩の開催内容についてはそれなりに知っておいた方がいいでしょう。

東京五輪のマラソンコース図

とりあえずマラソンコース図を見てみないことには何も始まりません。

出典:https://tokyo2020.org/jp/news/notice/20180531-01.html

東京で開催されているマラソンは東京マラソンMGCですが、東京マラソンは都庁前がスタートで東京駅前がゴールです。MGCはスタジアム近くの明治神宮外苑がスタート・ゴールになっています。
どの大会でも西側からスタートして市ヶ谷あたりの中央線沿線を通って日比谷、東京タワー、銀座、浅草をまわるというのは一緒で、走るコースはほぼ共通と言えます。
『東京』を名乗る大会であればこれ以上にないちょうどいいコースかもしれません。

東京のコースは実績十分

東京では東京国際マラソン、東京国際女子マラソンなどトップ選手を対象とした大会の実績はありましたが、一般市民が参加出来る東京マラソンの初開催は2007年。都職員が警察など関係各所と調整を重ねることで大都会東京を閉鎖したという、プロジェクトX的な、なかなかの無茶を実現した大会です。
ランニングブームと同調してフルマラソンの参加者は3万人以上という超大規模イベントとなったこの大会は、2013年からは『ワールドマラソンメジャーズ』にも指定され、世界五大マラソン大会、五輪、世陸と肩を並べる格付けの大会となっています。
そんな東京マラソンとほぼ同じコースを使う予定だった東京五輪のマラソンは、コースについては実績十分。
東京マラソンと東京五輪の違い、そして最大の問題は開催時期なのです…

競歩コースは皇居前

競歩は時間が長いので一般道ではなく皇居前に周回コースを設定して開催する予定です。

出典:https://tokyo2020.org/jp/news/notice/20180531-01.html

皇居に行ったことある人ならわかると思いますが、皇居入口前にある広大な広場を行ったり来たりするコースです。正直みどころは何一つありませんが、都心で誰にも迷惑をかけずに長時間閉鎖できる場所はここか埠頭しかないでしょう。

 

 

どうして札幌開催が持ち上がったのか?

そもそも東京での開催を決めたのはIOCです。東京が暑いことなんて招致前からわかりきっていたことで、いまさら暑さを理由に東京から札幌へ開催地を移そうなんて言い出すのはなにか理由があるわけです。
実際のところはなぜだかわかりませんが、それっぽい理由をいくつか考えてみました。

ドーハがやばすぎた

『東京は暑いからオリンピックはできない』っていう人に是非知ってほしいのは、砂漠の真ん中であるドーハで世界陸上を開催したということ。日中は50度近くになるドーハに比べれば東京なんてぜんぜん涼しいと言えましょう。
今になってマラソンと競歩を札幌に移すって話がでたのは、この世陸ドーハのマラソンと競歩が過酷だったことに他ならないと思います。
競技場はエアコン完備で思ったほど暑くなかったことと、深夜0時スタートという異例の暑さ対策が取られたこともあってそれほど暑さが問題にならなかった世陸ドーハでしたが、フランスの競歩元世界記録保持者であるヨハン・ディニズ選手が『暑過ぎて無理。開催場所考えろ』的な発言をしたことで、やっぱり暑すぎだったと問題になったのです。
暑い東京五輪の予行的な位置づけでもあった世陸ドーハでこの暑さ問題がでたのですから、陸連もこのことを無視するわけにはいきません。
『やばすぎたドーハの再来は御免!!』っていうことでIOCは東京での暑さ対策を徹底することにしたのでしょう。

東京の提案する暑さ対策がバカすぎた?

IOCだって暑い事はわかっていたはず。それでも札幌に移すというニュースが出たのにはそれなりの理由があるのでしょう。最大の理由はドーハが大変なことになった事でしょうが、おそらく東京の提案する暑さ対策が全然効果を期待できないものばかりだったことも理由だと思います。
小池都知事が会見で発表するバカっぽい品々、ご存じだろうか?
ピンとこない人は『かぶる傘』でググってほしい。ドヤ顔の都知事と死んだ目の担当者の写真がたくさん出て来るはずだ。
他にも『打ち水』『朝顔』といった暑さ対策としてはバカとしか思えない方法でなんとかしのごうとしていたのだ。
いままでこれにだんまりを決め込んでいたIOCも、ドーハの一件からさすがに何かしら有効な策を出さないといけなくなったのだろう。
その対策の一つが、札幌移転。

札幌なんてほぼ東京

暑さ対策に効果があってそれでいてお金がかからない方法をIOCがドーハ閉幕からの10日で考えた結果、札幌でやればいいじゃん!ってことになったのでしょう。
東京から札幌なんて飛行機で行けば2時間かかりません。っていうことはマラソンがスタートしてから飛行機で行ってもゴールに間に合うくらいの距離です
横浜から八王子まで電車で行くと1時間半くらいかかりますから、移動時間っていう意味では東京横断するのも札幌に行くのもそれほど変わりません。なんなら自転車のゴールである富士スピードウェイに行くよりも札幌に行く方が全然楽です。
南北に長い日本、ちょっと飛行機に乗ればすぐに涼しい北海道までいけるってことで、広大な土地をもつ外国人からみれば札幌なんてほぼ東京なのかもしれません。

札幌でやればなにかとちょうどいい

札幌は東京ではないけど、ディズニーランドだって東京じゃないんだからこのさい札幌も東京ってことでいいんじゃないかというのがIOC。
東京の道をわざわざ金かけて舗装したって暑さなんてほぼ変わらないのだから、開催地を移動して札幌でやったほうがコスパは良いと思います。
なぜ札幌でやったらいけないのか?
東京オリンピックだからという以外に理由は無いと思います。すでに埼玉やら福島やらでの分散開催が決まっている今、札幌に持って行くこと自体は合理的な気もします。涼しいし。

コンパクトなオリンピックはどこにいった?

最初、半径数キロ以内に会場をまとめるって話があったと思います。あんなの無理だと誰もが思いましたが、まあやっぱり無理でした。
っていうか、コンパクトにする必要ってあるのでしょうかね。
今となってはサッカーのように日本全国に良いスタジアムがある競技は東京開催にこだわる必要はないし、自転車のような競技は東京をスタートしても結局ゴールは遠くになるので、コンパクトってのはそもそも無理がある。
しかし札幌ともなれば日本の端っこ。コンパクトとは一番かけ離れた場所です。困ったもんだ。

北海道マラソンのコースを使う?

札幌でマラソンをするっていっても、コースがないとどうしようもありません。札幌では『北海道マラソン』というレースが行われているので、恐らくはそのコースを踏襲するコースになると思われます。

ほぼ直線の北海道マラソン

北海道マラソンのコースがこちらです。

出典:https://www.hokkaido-marathon.com/

札幌の中心部をスタートしてぐるっと回るコースで、なんと、往復13kmの直線があります。

北海道マラソンもMGCの選考レース

北海道だからダメかと言うと全然そうではなく、北海道マラソンもMGCシリーズに位置付けられ、世界陸上の選考レースでもあります。
また、毎年真夏の開催(2019年は8月25日)という珍しい大会でもあり、北海道マラソンの実績を見たIOCの人が『五輪もこれでいいじゃん』ってなったんだと思います。
また、参加者2万人規模の非常に大きな大会で、全国でテレビ中継もされています。

 

 

東京は本当に暑いのか?
過去のオリンピックと比べてみる

そもそも、東京は暑いのか?
暑い事には違いないだろうが、他の都市と比べてどうなのかだろうか?過去のオリンピックや世陸の開催地と気温の違いを調べてみました。

東京はやっぱり暑い

8月の各都市の気温をまとめました。気温はネットで調べて出てきたやつなのでどこまで信頼できるものかはわかりませんが、その程度のものだと思って下さい。
平均ってのは8月の平均気温、最高ってのは8月の平均最高気温。

都市 平均 最高 備考
東京 27 30  
ドーハ 34 40 世陸
リオ 21 25 五輪
ロンドン 18 23 五輪・世陸
北京 24 29 五輪・世陸
アテネ 27 33 五輪
アトランタ 25 31 五輪
バルセロナ 23 27 五輪
ソウル 25 29 五輪
ロサンゼルス 23 29 五輪
パリ 19 24 五輪
ベルリン 18 23 世陸
マニラ 27 30  
ジャカルタ 27 32  
バンコク 28 32  
ハノイ 28 32  
カイロ 27 34  
デリー 29 33  
アンカラ 21 29 トルコ
リヤド 32 42 サウジ

中東の暑さは別格ですが、今までの五輪開催都市と比べると東京が暑いのは間違いなさそう。ただ、日本の位置するアジアの中で考えると、東南アジアの方が当然暑い。

暑いのはそんなにダメなのか?

東京は暑い。っていうか日本の夏は暑い。でもそれはダメなことなのだろうか。
マラソンや競歩のような長時間外で続ける競技の選手には死活問題かもしれないけど、インターハイだって甲子園だって真夏の日中にやってるし、夏休みの部活だって暑い中やってる。それを考えればほとんどの競技ではそれほど問題ないのではないかと思う。暑さでキツイのは選手ではなくて観客だろう。暑い中スタジアムにいるのは地獄だ。
選手からしても秋のカラっとした気候の試合が一番だろうとは思うけど、私は夏の大会に出ていても死ぬほど暑いと思ったことは無い。それなりの準備をしていれば1日中外にいてもなんとかなるもんだ。

東京より暑い都市での五輪開催はできない?

世界中、特に発展途上国には東京より全然暑い都市はたくさんあります。東京が暑すぎるのであれば中東はもちろん、東南アジアやアフリカでのオリンピック開催はできなくなるのでしょうか?
タイとかインドとか、これからガンガン発展してその象徴としてオリンピックを開催するような都市には、ドーハのようなお金のかかる暑さ対策は無理でしょう。
日本は南北で気温が全然違うので札幌に逃げると言う手もありますが、そんなことできる国は限られるでしょう。
暑さを理由に東京より暑い都市でオリンピックの開催ができなくなると、いままで開催実績のある都市でまわすようになるのかもしれません。
それでいいのか?

 

 

結局マラソンはどうするのがいい?

東京でふつうにマラソン・競歩を開催すれば超過酷なことは目に見えています。
では、どうするのがいいのでしょう?

暑さ対策をいろいろして東京でやってみる?

暑い事は最初からわかっていたことだし、選手もそのつもりで準備をしています。出来る限りの暑さ対策を講じた上で予定通り東京で開催というのも決して悪いことではないと思いますミストを置いてみたり開始時間を早朝にするなどの措置をとればそれなりに暑さを軽減出来るとは思います。
ただ、真夏だと9時の時点で駅からちょっと歩くと汗だくです。6時スタートくらいであればなんとかなるような気がしますがどうでしょうかね。
東京でやるとなればどんな策を講じたとしても暑くないレースは無理。アツイアツイ過酷なレースになることは確実です。

死なれちゃ困る

『東京でやったら死人が出る』っていう人がいますが、東京でやって死人が出るとそういう人が大騒ぎして甲子園やらインターハイやらも中止になりかねません。実際には選手には死人は出ないとは思いますが、観客は死ぬかも。リスクは高くなるのは間違いない。
それに五輪で選手に死なれたら嫌だし。

札幌でやるのもいいんじゃない?

選手にとっては札幌でやる方が楽ではあると思います。札幌だって夏は暑いだろうけどそれでもたぶん東京よりかは5度くらいは涼しいでしょう。
観る側だってマラソンなんて沿道だと一瞬だし、テレビで観てれば東京だろうが札幌だろうがあんまり関係ないんじゃないでしょうか。
そうなると東京にこだわる必要もないし、選手も観客も札幌の方がなにかといいような気もします。

 

どうなることでしょう。
東京でやろうが札幌になろうがどちらでもいいっていうのが正直なところですが、これをきっかけに五輪反対派の声が大きくなると嫌だなぁ…
しばらく注目です。






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