各社の新世代マラソンシューズが出そろった!!アシックスとミズノはヴェイパーに太刀打ちできるのか!?

ランニングシューズ

雑記です。

7月、ミズノは『ウェーブデュエルネオ』を発売します。これによって、アシックスの『メタレーサー』、ナイキの『アルファフライネクスト%』とあわせて3社の新世代マラソンシューズが出揃いました。
本来オリンピックイヤーであった2020年に合わせて発売されたこれらのシューズ、どこが覇権をのでしょう?

 

次世代シューズは厚底、反発、重心移動の3タイプ

3メーカーから出されたシューズはこれまでのマラソンシューズの常識を覆すもので、まさに次世代モデル。これが一時のブームでおわるのか、それともこの先のスタンダードになるのか。

前世代シューズは超薄底

次世代というからには前世代を考える必要があります。
もともとマラソンシューズは足を守るためのものという意味合いが強く、どれだけ走りを邪魔せずに足の保護ができるかというものでした。走りを邪魔しないためには出来るだけ軽く、薄く軟らかい構造が必要で、これまでのマラソンシューズと言うのは今となっては超薄底と言えるものです。
アシックスのソーティマジック、ミズノのウエーブクルーズはその代表といえるでしょう。


この超薄底系のシューズ、一度履けばわかると思いますが、メチャクチャ軽くてメチャクチャ走りやすい。もちろんアスファルトを走ることを前提に作られているので足の保護もある程度はしてくれます。
ソールはアスファルトの凹凸がわかるほど軟らかくて、側溝の蓋を踏むと痛いくらい。練習で使えばあっと言う間に靴底がツルッツルになります。
アシックスの薄底はシドニー五輪、アテネ五輪の女子マラソンで金メダルを獲得するなど実績も十分で、まちがいなくマラソンシューズの技術力は日本メーカーがトップでした

 

次世代シューズは厚底中心の技術革命!!

マラソンシューズと言えば薄底と言う常識が覆されたのは2017年5月6日にイタリアモンツァで行われた『Breaking 2』というイベントです。これは革命と言って良いでしょう。
ナイキとNational Geographic(通称ナショジオ)が企画したイベントで、『科学の粋を結集して空力とかシューズをうまいことやればフルマラソンで2時間が切れるのか!?』というやってみた系のドキュメンタリー。リオ五輪金メダリストのキプチョゲを中心として3選手がガチで2時間切りに挑みました。(この時には2時間00分25秒、2019年に1時間59分40秒を達成!!)
で、この時に使用されたのがプロトタイプである『ズームヴェイパ―フライエリート』です。
このシューズの特徴は
・びっくりするくらい超厚底
・カーボンプレートで超高反発
・空気の流れを良くする翼端形状のソール

画像:nike

まあ、とにかく革新的なシューズです。実際にはリオ五輪くらいからプロトタイプを履いている選手がいましたが、その名が一躍有名になったのはこのBreaking2でしょう。

その後、ヴェイパーは市販化され世界中で革新を続けます。
世陸ドーハのマラソンでは1位2位がヴェイパーを着用。東京五輪日本代表を決めるMGCでは31人中16人がヴェイパーを着用し、上位3人はいずれもヴェイパーという占有っぷり。
そして箱根駅伝でも7校が10人ともヴェイパーを履くなどしてヴェイパーのシェアは8割を超えていました。ほぼナイキ一色。

アシックスは厚底で対抗!!

ヴェイパーを履かないと勝てないような状況のなか、MGCでは8名がアシックスを着用。箱根でもアシックスの厚底シューズを履く選手がいました。
アシックスがヴェイパーに対抗して開発したのが『メタレーサー』と言うモデル。これはヴェイパーと同じく厚底にカーボンを入れたモデルで、アシックスはナイキに追随する形をとりました。

 

 

ナイキ、アシックス、ミズノはそれぞれコンセプトが違う

3社の次世代シューズはそれぞれに個性があります。
ナイキは厚底にカーボンプレートをいれ、最新モデルではエアまで搭載。超最先端のシューズです。
アシックスは前モデルのヴェイパーに似た厚底にカーボンプレートを搭載。しかし、実際には反発系と言うよりも得意の重心移動系。
ミズノはちょっと方向性が違い、カーボンは使わずにミズノウェーブと新開発の反発素材を組み合わせたちょっと薄めのモデルを投入。

ナイキは厚底を継続

ヴェイパーは『アルファフライネクスト%』を市場に投入。ナイキは従来のコンセプト通り、厚底にカーボンプレートをいれて高い反発を実現しています。新作はエアクッションを追加して超奇抜な感じに。

画像:ナイキHP
ヴェイパー禁止騒動を受け、レースでも市販品を使用しなくてはならなくなったためにあきらかに一般受けしなそうなこんな奇抜なモデルまでもが市場に流れてきました。
明らかにおかしな形をしたソールはカーボンプレートだけでなくエアクッションがなんと2つも搭載!!
マラソンシューズでありながら、現在トップ選手で主流になりつつあるフォアフット走法に特化した形状はこれまでのシューズとは一線を画すものがあります。これが当たればしばらくはナイキ天下が続きそう。

アシックスは重心移動系

アシックスのメタレーサーはカーボンプレートを搭載し、基本的にはナイキを追従。
しかし、反発一辺倒ではなく接地から離地までのスムーズな重心移動を実現する構造になっています。

画像:アシックスHP

初心者向けモデルをはじめ、アシックスは接地から足が抜けるまでの重心移動をスムーズに行えるような設計になっているものが多く、これはアシックスの得意分野ともいえます。厚底でカーボンプレートを搭載してはいるものの、ナイキほど極端な設計にはせず、一般ランナーであっても履けるものにとどめているのはアシックスらしいっちゃらしい。
それでもやれることは全部やろうってことなのか、通気性をよくするためにつま先に穴があいていたりという細かいギミックはかなり凝っている。正直、ちょっとしたギミックをいれたからといってナイキに太刀打ちできるとは思えませんが、箱根駅伝から東京マラソンあたりでどれだけシェアを伸ばせるのか?
トップランナーだけでなく市民ランナーまで視野に入れたシューズで、メタレーサーをトップに、グライドライド、メタライド、エボライドという下位モデルもラインナップしているあたりさすが世陸のスポンサー。

ミズノは素材で高反発

ミズノは厚底やカーボンは使わずにミズノウェーブの改良と新開発の反発素材を採用しています。厚底ブームのなかでありながら、従来ほどの超薄底とはいわないまでも薄底のシューズで勝負することにしたようです。

詳しいことは別記事で↓


ミズノのすごいところは厚底に追従しなかったところで、従来のミズノらしさを残しています。
デュエルネオを頂点として『U4ic』に代わる新素材『mizuno energy』を搭載したウエーブシャドウとウエーブリボルトを一般ランナー向けに販売し、アシックスに奪われているシェアの拡大を狙います。
ウエーブデュエルネオはアッパー構造もかなり現代的になっているハイカット版と従来のシューズに近いローカット版の2種類をラインナップ。最近のモデルとしては珍しくかなり気合が入っています。
箱根駅伝でも10区区間新を出すなど実績はあるため、21年の箱根駅伝ではナイキのシェアをどれだけ奪えるかに注目。

 

 

しばらくナイキ1強が続いていましたが、ここにきてようやくナイキ、アシックス、ミズノの3社の次世代シューズが出そろいました。
プロモーション的にはアシックスはあまり力を入れていないのでもうちょっとしたらもっとガチなトップランナー向けのシューズを出してくるような気はしますが、いよいよ本格的なシェア争いが始まります。
実績はナイキが一番あるものの、世陸のメインスポンサーであるアシックスは世陸がナイキの宣伝場と化している現状を打破する必要があり、同じように箱根のメインスポンサーのミズノも現状を指をくわえてみているわけにはいきません。
箱根ではミズノがシェアを回復できそうな気がしますが、アシックスの復権はあるのか?
新型のヴェイパーがもはやヴェイパーという名前ですらなくなり、超個性的な尖りまくったモデルになり履く人を選ぶようになったことも今後のシェアに影響はあるはず。
ヴェイパーによって革命が起こされたシューズ界、発展期に力を伸ばすメーカーはこの3社なのか、それともアディダスやニューバランスなのか!?

 






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