【MGC】MGCとは?

MGCとは?

2019.03.03更新

代表選考のたびに揉めて問題を起こしていたマラソン。 日本陸連は2020年の東京オリンピックの選考ではこの問題を是正するために『MGC』というシステムを導入しました。

 日本陸連は、2020年東京オリンピックのマラソンにおいてメダルを獲得するため、これまでの実績と課題を基に、オリンピックに向けた強化とリンクした新たな選考方法を実施します2017年夏から「マラソングランドチャンピオンシップシリーズ(MGCシリーズ)」をスタートさせ、「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」で2枠「マラソングランドチャンピオンシップファイナルチャレンジ(MGCファイナルチャレンジ)」で1枠(※)を決定します

このMGC、わかりやすいようでなんともよくわからないような気もします。MGCが分かるように紹介。

 

 

MGCってなんだ?

MGCとは簡単に言えば、選手権です。指定された大会でいい成績を収めた人だけが上級の大会、つまりMGC:マラソングランドチャンピオンシップへの出場権を得ることができ、その大会で勝てばオリンピックの代表権を得られるというもの。 MGCで勝てば代表、負ければダメという一発勝負形式(実際には1発じゃないけど。)の選考スタイルです。

MGCをザックリ『MGCシリーズ』で条件を満たすか『ワイルドカード』で『MGC』への出場権を獲得
・『MGC』で2人の東京オリンピックの代表を選出 ・『MGCファイナルチャレンジ』で、もう1人の代表を選出

詳しいことは後述します。

 

MGCは3枠の代表を争うシステム

2017年夏~2019年春までの間(2017~2018年シーズン、2018~2019年シーズン)で各男子5大会、各女子4大会行われる『MGCシリーズ:マラソングランドチャンピオンシップシリーズ』、あるいは国際格式のレースでいい成績を収めた場合にはワイルドカードでこのMGCへの出場権が得られます。 MGCの本戦では2枠の代表が確定し、その後行われるMGCファイナルチャレンジで残り1枠の代表が確定します。

MGC本戦で選ばれる2枠
1枠目:優勝者
2枠目①:2位か3位で「MGC派遣設定記録」を上回っている選手
2枠目②:それがいない場合は2位の選手

本戦の後に行われるMGCファイナルチャレンジで最後の1枠が決まります。

MGCファイナルチャレンジで選ばれる1枠
・派遣設定記録を上回り、最も速いタイムを出した選手
・派遣設定記録を上回る選手がいない場合はMGC本戦で2枠に入らなかった次点の選手

 

MGC出場の条件

2017~2018年シーズン、2018~2019年シーズンで指定されたレースのどれか出場し、レース毎に指定された順位とタイムをクリアするとMGC本戦への出場権が得られます。男子は5大会、女子は4大会が指定されており、これをMGCシリーズ対象レースと言います。

MGCシリーズ 条件1 条件2
福岡国際マラソン 1-3 位で2:11.00 以内  4-6 位で2:10.00 以内
東京マラソン 1-3 位で2:11.00 以内 4-6 位で2:10.00 以内
びわ湖毎日マラソン 1-3 位で2:11.00 以内 4-6 位で2:10.00 以内
別府大分毎日マラソン 1 位で2:11.00 以内 2-6 位で2:10.00 以内
北海道マラソン 1 位で2:15.00 以内 2-6 位で2:13.00 以内
MGCシリーズ 条件1 条件2
さいたま国際マラソン 1-3 位で2:29.00 以内 4-6 位で2:28.00 以内
大阪国際女子マラソン 1-3 位で2:28.00 以内 4-6 位で2:27.00 以内
名古屋ウィメンズマラソン 1-3 位で2:28.00 以内  4-6 位で2:27.00 以内
北海道マラソン  1 位で2:32.00 以内  2-6 位で2:30.00 以内

 

 

MGCの開催日程

MGCシリーズは男子5大会、女子4大会を2シーズン

上記の通り、指定大会でそれぞれ条件を満たした選手はMGC本戦への出場権を獲得します。大会は2017年夏~2019年春の間に開催されている男子5大会、女子4大会を対象としています。各大会2シーズンあるため、男子10試合、女子8試合が対象です。

北海道マラソン2017,2018(男女)

開催日: 2017年8月27日 2018年8月26日
設定タイム: 男子 2:15:00(1位) 2:13:00(6位以内)
女子 2:32:00(1位) 2:30:00(6位以内)
2017年MGC出場権獲得者
男子

・村澤明伸(日清食品グループ):2時間14分48秒(1位)
女子
前田穂南(天満屋):2時間28分48(1位)
2018年MGC出場権獲得者 男子
・岡本直己 (中国電力) :2時間11分29秒(1位)
・大塚祥平(九電工):2時間10分12秒(日本人3位)
・谷川智浩(コニカミノルタ):2時間11分39秒(日本人2位)
・中本健太郎(安川電機):2時間12分54秒(日本人4位)
女子
・鈴木亜由子(日本郵政G):2時間28分32秒(日本人1位)

第71回,72回福岡国際マラソン(男子)

開催日: 2017年12月3日 2018年12月2日
設定タイム: 男子 2:11:00(3位以内) 2:10:00(6位以内)
第71回(2017年)MGC出場権獲得者
・大迫傑(NIKE):2時間7分50秒(日本人1位)
・上門大祐(大塚製薬):2時間9分27秒(日本人2位)
・竹ノ内佳樹(NTT西日本):2時間10分01秒(日本人3位)
第72回(2018年)MGC出場権獲得者
・服部勇馬(トヨタ自動車):2時間7分27秒(1位)
・山岸宏貴(GMO):2時間10分14秒(日本人4位)
・福田穣(西鉄):2時間9分52秒(日本人5位)※有資格者をのぞいた日本人上位3位以内に入り、2時間11分を切ったため。

第3,4回さいたま国際マラソン(女子)

開催日: 2017年11月12日 2018年12月9日
設定タイム: 女子 2:29:00(3位以内) 2:28:00(6位以内)

基準に達する選手がいなかったため、MGC出場権獲得選出なし。

第37,38回大阪国際女子マラソン(女子)

開催日: 2018年1月28日 2019年1月27日
設定タイム: 女子 2:28:00(3位以内) 2:27:00(6位以内
第37回(2018年)MGC出場権獲得者
・松田瑞生(ダイハツ):2時間22分44秒(1位)

・安藤友香(スズキ浜松AC):2時間27分37秒(3位)
第38回(2019年)MGC出場権獲得者
・中野円花選手(ノーリツ):2時間27分39秒(日本人2位)

第67,68回別府大分毎日マラソン(男子)

開催日: 2018年2月4日 2019年2月3日
設定タイム: 男子 2:11:00(1位) 2:10:00(6位以内)
第67回(2018年)MGC出場権獲得者
・園田隼(黒崎播磨):2時間9分34秒(日本人1位)
第68回(2019年)MGC出場権獲得者
・二岡康平(中電工):2時間9分15秒(日本人1位)
・橋本崚選手(GMOアスリーツ):2時間09分29秒(日本人2位)
・岩田勇治選手(MHPS):2時間09分30秒(日本人3位)

東京マラソン2018,2019

開催日: 2018年2月25日 2019年3月3日
設定タイム: 男子 2:11:00(3位以内) 2:10:00(6位以内)
2018年MGC出場権獲得者
・設楽悠太(HONDA):2時間6分11秒(日本人1位)

・井上大仁(MHPS):2時間6分54秒(日本人2位)
・木滑良(MHPS):2時間8分8秒(日本人3位)
・宮脇千博(トヨタ自動車):2時間8分45秒(日本人4位)
・山本憲二(マツダ):2時間8分48秒(日本人5位)
・佐藤悠基(日清食品グループ):2時間8分58秒(日本人6位)
2019年MGC出場権獲得者・堀尾健介(中央大学):2時間10分20秒(日本人1位)
・今井正人(トヨタ自動車九州):2時間10分30秒(日本人2位)
・藤川拓也(中国電力):2時間10分35秒(日本人3位)
・神野大地(セルソース):2時間11分5秒(ワイルドカード獲得)

 

第73,74回びわ湖毎日マラソン(男子)

開催日: 2018年3月4日 2019年3月10日
設定タイム: 男子 2:11:00(3位以内) 2:10:00(6位以内)
第73回(2018年)MGC出場権獲得者
・中村匠吾(富士通):2時間10分51秒(日本人1位)

名古屋ウィメンズマラソン2018,2019(女子)

開催日: 2018年3月11日 2019年3月10日
設定タイム: 女子 2:28:00(3位以内) 2:27:00(6位以内)
2018年MGC出場権獲得者
・関根花観(日本郵政G):2時間23分7秒(日本人1位)

・岩出玲亜(アンダーアーマー):2時間26分38秒(日本人2位)
・野上恵子(十八銀行):2時間26分33秒(日本人3位)

ワイルドカード

MGCシリーズで成績を残せなかった場合でも条件を満たせばワイルドカード枠でMGC本戦への出場権を獲得できます。ワイルドカードは以下の条件です。

2017年8月1日〜2019年4月30日までの「国際陸上競技連盟が世界記録を公認する競技会」で、ⅰ、ⅱのいずれかを満たした競技者

 ⅰ男子2時間08分30秒以内、女子2時間24分00秒以内

 ⅱ期間内の上位2つの記録の平均が、男子2時間11分00秒以内、女子2時間28分00秒以内

第16回世界陸上競技選手権大会(2017/ロンドン)8位入賞者 ※対象者ナシ

第18回アジア競技大会(2018/ジャカルタ)3位入賞者

MGCシリーズ各大会において、気象条件等によりMGCファイナリストの資格を1名も満たさなかった場合、強化委員会が出場資格相当と判断した競技者

ワイルドカード獲得者
・川内優輝(埼玉県庁):防府読売(2時間10分3秒)、71回福岡国際(2時間10分53秒)※ワイルドカードⅱ

神野大地(セルソース):東京マラソン2018(2時間10分18秒)、東京マラソン2019(2時間11分5秒)※ワイルドカードⅱ
・野上玲(天満屋):名古屋ウィメンズ2018(2時間27分44秒)、45回ベルリン(2時間27分29秒)※ワイルドカードⅱ

 

 

MGC本戦は2019年9月15日

長い長いMGCシリーズを経て、本戦は2019年9月15日に開催されます。 このレースで東京オリンピック代表3枠のうち2枠が決まります

MGCでの代表選考基準

MGC本戦での選考の基準はちょっと複雑に思える以下の内容だ

(1)MGC優勝者
(2)MGC2 位又は 3 位の競技者の内「MGC派遣設定記録」を突破したMGC最上位の競技者
(3)選考基準 (2)を充たす競技者がいない場合、MGC2 位の競技

2枠のうち1枠は(1)で、優勝した時点でその選手が確定。 残りの1枠は、(2)か(3)だ。これは2位の人が「MGC派遣設定記録」をクリアしておらずかつ3位の選手がクリアしていた場合は2位の人ではなく3位の人が代表ということ。 「MGC派遣設定記録」は男子2時間5分30秒、女子2時間21分00秒。この記録は男子なら日本記録、女子なら歴代3位クラスの超ハイレベルな記録。実質的には無視していいだろう。

MGCでの2枠の決まり方①1位と2位が代表
②1位と「MGC派遣設定記録」をクリアしていた3位が代表 この2パターンのどちらかとなる。

コースはほぼオリンピック

東京オリンピックを想定したマラソンコースで、オリンピックの予行をかねた大会になりそうです。日本のトップ選手達が最長2年もの調整期間を経て挑むこの大会は歴代屈指の名レースになるのではないでしょうか。 観戦する側も、オリンピックの観戦の練習だと思って出かけてみるのもいいかもしれない。

MGCファイナルチャレンジは男女各3大会

MGC本戦終了後、2019年秋~2020年春の間にMGCファイナルチャレンジが男女各3大会行われます。 これらのレースで東京オリンピック代表3枠のうち残った1枠が決まります。3レースを総合して、MGCファイナルチャレンジ派遣設定記録を突破した記録最上位の選手が最後の代表となります。

男子 福岡国際マラソン 東京マラソン びわ湖毎日マラソン 女子 さいたま国際マラソン 大阪国際女子マラソン 名古屋ウィメンズマラソン

選考基準は以下

4)MGCファイナルチャレンジにおいて、「MGCファイナルチャレンジ派遣設定記録」を突破した記録最上位の競技者。ただし、MGCシリーズに出場(完走)、又はMGCの出場資格を有することを条件とする。 (5)選考基準(4)を充たす競技者がいない場合、選考基準 (2)を充たしていないMGC2 位または 3 位の競技者

要するに3レースで一番記録が良かった選手が1枠選ばれると思っていいでしょう。その可能性が極めて高いです。 MGCファイナルチャレンジでも本戦と同じように「MGCファイナルチャレンジ派遣設定記録」が設定されます。※※2019 年 5 月発表予定

MGCファイナルチャレンジでの1枠の決まり方①「MGCファイナルチャレンジ派遣設定記録」を突破したうち最上位記録の選手
②「MGCファイナルチャレンジ派遣設定記録」突破者がいなければMGC3位だった選手
③MGCで2位だったのに3位の選手が「MGC派遣設定記録」をクリアしていたせいで代表落ちしていた選手 この3パターンのうちどれかですが、③の可能性は極めて低い。
 

 






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