【スパイクレビュー】ニューバランスVazeeSigma(SD200)をレビュー!!NBの短距離フラッグシップモデルは最高の1足なのか?

【短スパ】NB,VazeeSigma レビュー


ニューバランス(以下NB)のスパイクは日本では激レアです。取り扱っていない販売店も多く、おそらくは公式に国内販売はされていないと思われます。
学生スプリンターなどのガチ勢はあえて選ぶことはないであろうNBですが、女子400mHで世陸ドーハ銀メダルのマクローフリン選手が着用するなど、国際大会ではの文字が入ったシューズを目にすることも多いのです。

かくいう私もSD100という軟らかいモデルを1足持っていて、かなり履き心地が良くてお気に入り。
SD100のレビューはこちら↓


このSD100はなかなかいいスパイクでありながら反発が全くないというわりと致命的な欠点がありました。
そこで私が手を出したのがSD100よりも反発の強い短距離向けモデルであるSD200というモデル。またの名を『VazeeSigma』です。

今回は
NBの短距離スパイクVazeeSigmaSD200)をレビュー!!

日本ではほとんどみることのないこの変なスパイクがいったいどんなものなのか!?
はたしてその実力はどんなものなのか!?
このスパイクのレビュー記事は全く見当たらないので需要がなさそうな気もしますが、人柱としてあえてインプレッション!!

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VazeeSigmaはこんなスパイクだ!!

まずはこのスパイクの概要から。

年式:2018
名称:VazeeSigma
対応距離:100~200m
ピン数:8本(2-2-4)
プレート:硬いロングプレート
アメリカでの定価:$149.99
重さ:201g
特徴:BOAフィトというダイヤルでワイヤーを締めるタイプのシューズで、靴紐がないのが最大の特徴。プレートの硬い短距離特化モデル。後継モデルの『Sigma Harmony』が出た後も2019年までは併売されていましたが、2020年からはカタログ落ちした様子。
アメリカの短距離選手であるタイロン・ブロメルがリオ五輪で履いていたモデルでもある。ちなみにブロメルはケンブリッジに敗れたリオの4継のゴールでこけて車いすで運ばれて行きました。

そもそも、正式な名前がわかりません。海外のサイトではVazeeSigmaという名前で販売されていますが、商標の問題なのか日本ではUSD200F3とかいう商品名で売られています。
NBのラインナップでは硬いスパイクがSigmaシリーズとしてラインナップされていますので、このスパイクはミズノでいうクロノシリーズみたいなものだと思われます。
ここでは紛らわしいのでVazeeSigmaで統一します。

まずは見た目やら特徴やらをご紹介。

靴紐がないぞ!!アッパーは個性の集合体だ!!

同じくNBのSD100も超個性的なアッパーでしたが、VazeeSigmaのアッパーはSD100と比べてもさらに輪をかけて個性的なのです…

なんとッ!靴紐がない!!

日本よこれがBOAフィットだ!!

靴紐のかわりにBOAフィットというシステムが採用されている!!

SD100
のレビューでは「靴紐が要らないくらいフィットする」と書いたが、VazeeSigmaは本当に靴紐をなくしてしまったのだ!

BOAフィットとはダイヤルを回すとワイヤー(って言うか糸)がカリカリと巻き上げられることで締めつけるシステムのこと。これは日本でも自転車のビンディングシューズやスノーボードのブーツ使われているので目にしたことのある人も多いはず。
カッコいいんだか悪いんだかわからないこのシステムは、アディダスやサッカニーをはじめ、アシックスの海外モデルでも採用例があるようです

普通は『紐の代わりにワイヤーが張ってあってダイヤルを回すと紐が締まる』というのがBOAフィットのシューズなのですが、このスパイクはベロンとした太いベルト状の部分がワイヤーを巻くことで引っ張られて締まってくるようにはなっています。

ベルトを締めようが締めまいがフィット感にほとんど違いはありません。
強く巻いても直接紐で締めつけられるわけではなく、ベルトが引っ張られるだけ。そのため、きつく締めたところでギュっと締まるわけでもないし、緩くしておいたところで脱げることも緩いこともありません。
SD100で『靴紐が要らない』と書きましたが、NBのスパイクはBOAフィットすらいらないということがわかった。
NBのフィット感は唯一無二。その秘密は特殊なアッパーの構造にあった!!

 

ブーティのニットアッパーだ!!

BOAフィットが個性的すぎるのでそっちに目が行きますが、そもそもアッパー全体が超個性的。

SD100とほぼ共通のアッパーです。SD100は紐で、VazeeSigmaはベルトという違いこそあれど、ベルトをめくるとSD100と一緒。足入れ感や履き心地も全く一緒です。

ブーティ
でかつニットのアッパーが装備されていて、他のメーカーのスパイクとは明らかに違う。これがまた本当に最高なのだ。
私はSD100で見慣れているのでそれほどのインパクトはなかった(ファーストインパクトはSD100のレビューを見てもらいたい)が、靴紐があるおかげでパッと見は普通のシューズに見えるSD100に対して、VazeeSigmaは明らかに異様な雰囲気を醸し出している

足袋だよこれはもう
足袋ってホックがあるだけなのにフィットする。VazeeSigmaもダイヤルを回すだけでフィットする。これはもはや足袋と一緒だ。

 

プレートはオーソドックスな硬いやつ

超個性的なアッパーに組み合わされるプレートはビックリするほど普通
100~200mという短短特化スパイクに求められる反発を実現する為にどんな工夫がなされているのだろうか…

え、なんにも工夫されてなくない?

プレートはすっごい普通

超個性的なアッパーに対して、プレートは昔ながらの硬いやつがついている。
長く伸びたプレートには縦のラインが入っていて見るからに硬そうだ。が、実際にはそこまで硬くはない。
硬くはないと言ってもインクスやソニックスプリントといった国産メーカーのフラッグシップ並みの硬さはある。硬くないって言うのは凶悪な硬さではないと言う意味だ。
素材は最新モデルのharmonyではプレートがスケルトンになっているが、Vazee Sigmaは何の変哲もない樹脂。アッパーの先進感に対してプレートの見た目が古臭い。そのアンバランスさになんとなくアメリカンな雰囲気を感じることができる。
プレートの特徴としては、スイートスポットが広くて踏みやすいけど重い。細かいことは後述のレビューで。

ピン配置はアシックスに似てる

ピン配置は変則的な2-2-4というもの。

2-2-4のピン配置自体ははナイキのスーパーフライエリートJAフライ3でも採用されているもので、パワー系のスプリントスパイクとしてはオーソドックスなものです。
このスパイクも2-2-4であり、基本的にはオーソドックスなものですが、ピンの位置はアディダスに似ている。アディダスは6本ピンのため多少の違いはあるが、アディダスの並びにピンを増やせばこのスパイクとほぼ同じになる
走り心地は2-2-4とアディダスのミックスといったところで、見た目に反して保守的な走り心地です。これまた詳しくは後述のレビューで。

 

まあ、ピン配置なんて実際どうでもいいんでしょう。大事なのは実際に走ってどうかですから。
見た目の話はこれくらいにして、早速履いてみましょう…

 

 

見た目に反して安心なスパイクだ!!

実際に履いて走った感じをインプレッション!!
端的言って…
個性的な見た目とは裏腹に安心して履ける良いスパイクだ!!

やっぱりNBのアッパーは最高!!


見た目が奇抜なNBのスパイク。
海外メーカーのスパイクは足に合わないって言う人も多いと思いますが、それってナイキ・アディダスのことだと思います。NBを履いてみれば海外がどうとか関係なくてメーカーの問題だったんだと気付くでしょう。
SD100のレビューでは『アッパーが最高』っていう話でしたが、VazeeSigmaのアッパーも同じです。靴紐かBOAフィットかの違いこそあれど、足入れも一緒。

このアッパー、ホントにただただ最高です!!
見た目の奇抜さからは想像できないほどに優しく足を包み込むアッパー。
薄くて軟らかいニットがピタ―っと足に吸いつきます。

アッパーのフィット感は異次元

なにはなくとも、アッパーが良いというのがこのスパイク最大の特徴です
フィット感が良いとされるインクスのスケルトンアッパーですら締めつけの強弱があるのですが、VazeeSigmaには締めつけ感もほぼありません。
足がスポっと入れば靴下のようにやわらかく足に吸いつくため、プレートだけが足の裏にくっついているような感覚で、他のスパイクとは全く違う履き心地。
また、フィット感が良いため軟らかいにもかかわらずブレは気になりません硬いアッパーに対しては軟らかすぎな感じはありあますが、耐えられる範囲の性能はあると思います

ただし履きにくさは健在

唯一にして最大の欠点とも言えるのが履きにくさ。
VazeeSigmaの履き口はとんでもなくきついです。人によってはそもそも足が入らない可能性すらあります。私も最初に足を入れようとした時には絶望を味わいました。

とにかく履き口が狭いのだ。

一応ゴムになっているので多少は伸びるのですが、ウエットスーツでも着るかのように(そんなもん着たことないけど)、生地を引っ張りながらうまく足をねじ込んで行く必要があります。慣れれば1分くらいで履けると思いますが、最初は10分くらいかかるかも。
普通のシューズのように履こうとするとかかとが潰れてしまってうまく履くことが出来ません。かかとも含めてアッパー全体が軟らかい素材で出来ているので潰れてもシューズ自体には全く問題ありませんが、履きにくさは天下一品。日本のメーカーだったら商品企画の段階でダメだしされるレベルで履きにくい。

ただ、一度履いてしまえば締めつけなくても脱げることはない程にピッタリとフィットします。何度か履いているとだんだんと口が緩くなってくるので多少履きやすくはなりますが、甲が高いとか田舎足の人はそもそも足が入らないかも。
とにかく履くのに時間がかかるのでレース直前にスパイクを履きかえる人は注意が必要です。

 

プレートは硬いけど扱いやすい!!


見た目は割と派手なプレートがついていますが、履いてみると意外にも扱いやすいプレートでした!!
プレート自体は硬くて長いタイプで、手で曲げられないほどではないけどけっこう力がいるくらいの硬さ。雲の巣のように立体的な構造をしているのでねじれ剛性もけっこう高く、傾斜もかなり強い。
一見してショートスプリント向けのパワー系スパイクだとわかるのですが、不思議なもので凶暴性は高くありません。

スイートスポットが広い!!

同じように見えるスパイクでも、それぞれいろいろと個性があります。日本のスパイクはどれも扱いやすい一方で刺激が足りないようにも思えたり、海外スパイクは不安になるほどとんがっていたりします。
で、Vazee Sigmaはというと、何も考えずに踏めば反発してくれるタイプのスパイクであろうかと思われます。
国産で言うとミズノに近い。スパイクが走らせてくれる系の履きやすいスパイク。

傾斜が強くてプレートが硬いのは間違いないのですが、履くとそれほど硬さは感じず、支え台が適度なサポートをしてくれるのでかかとが落ち込みすぎることもなく適当に踏んでも前向きに反発を使えます。それでいて支え台が引っ掛かるほどの高さではないので、フラットぎみにも走れます。
スイートスポットが広くてどんな走り方をしても強い反発を受けることのできる、なかなか良いバランスを持っているプレートだと思います

昔ながらのパワー系のスパイクではある

スイートスポットが広いとはいえ、絶対的な硬さはそれなりにあります。プレートを曲げて走るパワー系のスパイクであることは間違いありません。
後述しますが、短い接地で素早く切り返す現代的なスパイクとは違い、パワーをしっかりかけて反発をもらう昔ながらの特性のスパイクです。
フラット接地で地面を触るだけのイメージで走っている人には傾斜や硬さが気になるかもしれません。
が、オーソドックスな特性を持つスパイクですので、多くの人にとっては違和感なく履きこなせると思います

面でとらえて踏んで走る

ピン配置は2-2-4のため、後列が4本あります。

後列4本ピンの良さはなんといっても踏み込みの良さ
私は幅跳びをやっていたので、強い踏み込みに応えてくれる4本ピンの感触が好きです。ニードルピンのため、昔の4本ピンのような突き上げ感はないのですが、どの指の付け根で押してもブレない4本ピンはやっぱり走りやすい
一方で、中列はぽっかりとピンがなく空いているので、接地は引っ掛かりなく面で捉えられます。サイバーブレードのように中列が密集しているスパイクだと、踏み込みの良さと引き換えに抵抗感もあるのですが、このスパイクはさすがに短短特化らしくロスの少ないスムーズな走りが出来ます。
ナイキは後列4本ピンでありながらプレートがシャープでパワーをかけにくいところがあり、アディダスはプレートが強いけど後列が3本でいまいち掴みどころが難しい。そういう点でみると、ニューバランスはナイキとアディダスのちょうど中間といったところでクセがなく扱いやすいと思います。

重くて古臭い走り心地

走っていて一番感じるのはその『重さ』
他の短距離スパイクのようなシャープでキレのある走りは難しいと思います
短距離スパイクの多くが150g前後であるにもかかわらず、Vazee Sigmaは200gオーバー。走っていても後半だんだんと足が重たくなる感覚があります。NB最新モデルであるハーモニーは170g程度まで軽量化されていることからも、重さはこのモデルの弱点と言えるでしょう。
初心者向けのスパイクや跳躍スパイクで走っている時のような重さがあり、ドタバタと走る感じがなんとなく古臭い。

 

 

NBをナイキ・アディダスと比べてみる

Vazee Sigmaをナイキとアディダスのスパイクと比べてその特徴を見てみましょう。

NBvsナイキ

ナイキのズームJAフライ3と比べてみます。
ズームJAフライ3がどういうスパイクかっていうのはレビューをご参考ください。

やっぱりアッパーが違いすぎる

まず一番顕著な違いはアッパーです。

NBは軟らかくて包み込むようなアッパーなのに対して、ズームJAフライのアッパーは硬い布が雑に縫い付けてある感じで、フィット感には雲泥の差がある。もちろんナイキが悪い方だ。
見てわかるほどにナイキはアッパーにしわが寄っている。ちなみにズームJAフライは左右非対称アッパーなので、靴紐が左に斜行しているのはデフォだ。
一方のNBは優しく足を包み込んでくれる。
履き心地としては見た目通りかなり違い、NBはいつまでも履いていられるが、ナイキは1本走ったら脱ぎたくなる。

足幅はほぼ一緒で、どちらも明確に細い。アシックスが合う人からしたら細すぎて履けないかもしれないくらい両方とも細い。
サイズ感については、どちらも28cmであるもののナイキの方がちょっとだけタイトな感じがするっていうか、ナイキはつま先が固くて痛くなる。

プレートは厚みが全然違って走り心地も違う

プレートの傾斜や見た目は似ていますが特性が結構違います。
硬さ自体はナイキの方がちょっと軟らかいのですが、どちらも分類的には硬いプレート。なのですが、プレートの特性はぜんぜん別物。反発特性はNBは踏んで粘るタイプで、ナイキは短く切り返すタイプとでもいいましょうか。
NBではパワーをかけて踏み込んで反発をもらう感じで、ナイキではそっと接地してスパンと足を出していく感じ。接地時間が短く感じるのはナイキです。
ナイキで強く踏み込むと接地が長くなって反発の美味しいところが通りすぎちゃう感じがするのですが、NBでは接地が長かろうが短かろうがどんな踏み方をしてもちゃんと反発してくれます。
レートの厚みが感覚的には倍くらい違う感じで、踏み易さもそれに応じている感じ。ナイキは薄くてピーキーで、NBは厚くて懐が深い
絶対的な反発自体は同じようなものだと思いますが、扱いやすいのはNBでしょう。ナイキを履くにはそれなりの技術がいるかもしれません。

 

NBvsアディダス

アディダスのアクセラレータと比べてみます。
アクセラレータがどういうスパイクかっていうのはこれまたレビューをご参考ください。

アッパーの精度はどちらも優秀


NBのアッパーは最高です。しかし、アディダスのアッパーも相当なレベルアッパーだけで選ぶならどちらを選んでも満足出来ると思います。NBが嫌がらせのように履きにくい事を考えると、アディダスの方がフレンドリーかもしれません。

どちらも28cmでサイズ感は同じ
はどちらも細くて、アディダスの方が若干細いかもしれません。

この2つを比べて気になったことは、軟らかいアッパーを硬いプレートに組み合わせることの問題点
アクセラレータのプレートは凶悪な硬さで、これに比べるとVazee Sigmaのプレートは軟らかく感じるほどなのですが、硬いプレートに対してはやっぱりアッパーもそれなりにガッチリしていた方が走りやすいかもしれないという気になってきました。
アクセラレータはプレートに負けないくらいしっかりしたアッパーなのに対して、Vazee Sigmaのアッパーは硬いプレートに対して許容量ギリギリな感じがします。もしこれにアクセラレータ並みの硬さのプレートを付けてしまったら…走りにくそうな感じがします。
まあそれはあくまでアクセラレータの強烈すぎるプレートと比べての話ですが。

ピンの配置はそっくり

アディダスは6本しかピンがありません。対するNBは9本ピン。
しかし、NBからピンを2本とればほぼアディダスの配置になり、ピンの配置はほぼ共通と言えましょう。走ってみても前足部の接地感覚は似ています。
前足は面でついて、踏み込むことでスパイクがしなって反発を生みだすという構造も同じのため、スパイクのタイプとしては似ていると思います。
同じようなピン配置にもかかわらず、支え台の構造の違いによって両者の性格はまるっきり違うのでおもしろい

アディダスとくらべるとNBは物足りないかも?


ピン配置が同じでパワー系という点でも似ている両者ですが、反発感がけっこう違うため走り心地は別物です
まず、傾斜はほぼ同じなのですが『支え台』の構造が大きく違います。
アクセラレータは妙な出っ張りがあって歩くだけでもコクコクするほど支え台に存在感があるのですが、Vazee Sigmaの支え台はスムーズなので出っ張りを感じません。それについてはNBの方が感触がいい良い。
しかし、走ってみるとアディダスは支え台のおかげなのか、うまく乗れば超強烈な反発でスパイクがグイグイ押してくれます
NBも反発はなかなか強い部類ではあるものの、アディダスと比べてしまうとちょっと刺激が物足りない…かも?

ただし、扱いやすさと言う点ではNBの方が上。
アディダスは走り方が合わないとシックリこないかもしれませんが、NBは誰が履いてもしっかりとした反発を得られそうな感じ
硬いスパイクが欲しいけど冒険を避けたいというのであれば、NBの方が良いと思います。

軽さに顕著の差がある

アディダスの強烈な反発には目を見張るものがありますが、他に大きな差があるところはやはりその『重さ』です。
ナイキは薄いプレートで軽い走り心地なのですが、アディダス・NBは分厚い走り心地でプレートの感触自体は割と似ています。しかし、後半になるとNBよりもアディダスの方が足が進みます
アクセラレータは150gくらいですので、50gくらい違う。これだけ違うとさすがにだいぶ変わってきます。いままであまり軽さを重視してきませんでしたが、やっぱり軽ければ軽い方がいいかも。

NB、ナイキ、アディダスの違いは?

ミズノ・アシックスであればどっち買っても大差ないように思えますが、海外メーカーはやっぱり個性的です。
今回はVazee Sigmaを中心にしてズームJAフライ3、アクセラレータの3つを比較していますが、そこにはメーカーの考え方の違いがみてとれました。

NBは全体的に走りやすくまとまったスパイク

Vazee Sigmaは特徴的すぎるアッパーをもつため、走りも個性的かと思っていました。が、実際には走りやすくまとめられたスパイクと言う印象です。
アッパーこそかなり個性が強いものの、プレートが保守的なために全体としては無難にまとまったスパイクと言えましょう。
硬くて重いプレートの走り心地は昔ながらのスパイク感があって、誰が履いても無難に走ることが出来ると思います
ナイキとアディダスにはハッキリとした個性があって良くも悪くも先進性を感じる一方で、NBは保守的なスパイクという印象。
一発を求めるならナイキ・アディダスでしょうが、確実なスパイクが良いならNBの方が良いと思います。

サイズ感はだいたい一緒

海外スパイクで困るのがサイズ感。
NB、ナイキ、アディダスのサイズ感は以下の感じ。

  • 足幅はどれも細い
  • 幅広な人は2サイズアップでもいいと思う
  • 幅狭な人ならミズノと同じか1サイズアップ
  • NBは甲高な人は足が入らないかもしれない

かかとに関してはNBとアディダスはヒールカップがなくて軟らかくて、ナイキにはちゃんとしたヒールカップがある。靴ずれしやすい人はナイキだと痛いかも?

VazeeSigmaの○と×

いいところもあれば悪いところもあるのが世の常。

やっぱりアッパー

最大の特徴はアッパーです。

○アッパーのフィット感が別格

このシリーズのアッパーは本当に良い。たしかに重たいのかもしれないけど、スケルトンアッパーでは出しえないピッチリ感があります
このスパイクのあとにナイキを履くとそのフィット感の違いにビックリします。
実際にパフォーマンスに影響があるとは思いませんが、履いていて気持ちのいいスパイクです。

×硬いプレートには力不足?コーナーは得意ではない。

フィット感は良いのですが、アッパーの剛性感はほぼありません
SD100では良かったこのアッパーも、プレートが硬くなるとマッチングが良いとは言えないかもしれません。踏み込んだ時のガッチリ感はないため、コーナーメインで使うのであればもうちょっと締めつけの強いアッパーの方が踏ん張れるかも
まあ、コーナーでも普通に使えるとは思いますが、3走メインでコーナーでの踏み込み感にこだわる人はズームJAフライ3の方が良いと思います。
私はコーナーなんて走らないので全く問題ありませんが。

×信じられないくらいめちゃくちゃビックリするほど履きにくい

冗談のような履きにくさ!!人によっては足が入らないこともあるでしょう。
うまく履けると1分くらいで履けますが、ミスると一回脱いで履き直す必要があるのでレース直前だと焦るかも。
一度履いてしまえば足が痛くなることもなくずっと履いていられます。

プレートは普通

プレートは良くも悪くもあまり特徴がありません

○ミートポイントが広い

プレートはスイートスポットが広くて雑に踏んでもちゃんと反発が得られます。硬いプレートの割に扱いやすいので、見た目に反してかなり走りやすい。
ジオスプリントくらいの扱いやすさだと思います。

×思いのほか反発がない

反発がないというと語弊がありますが、10段階で言うと8くらい期待していたほどではないように思います。
反発はあるのですが、海外スパイクに求める強烈な反発ではありません。インクスと同じかちょっと強いくらいかと思います。

○フレンドリーな特性

個性がない走り心地とも言えますが、履き手を選ばないスパイクだと思います。強く踏めば踏んだだけ反発が得られるし、押せばサイバーブレードのような走り方も出来ます。
スパイクに合わせて走り方を変える必要はなく、どんな走り方にも対応できるスパイクだと思われます

×重くてなんか古臭い

とにかく重たい。バタバタと走る感じが古臭くて嫌な人もいると思います。重い割に反発があるわけではないので、ターボのない車のような感じでパンチはありません。
ナイキが軽量ボディにダウンサイジングターボを積んだ車だとすると、NBはちょっと昔のアメ車みたいな感じです。
これはこれで良いんだけど。

 

 

VazeeSigmaはオススメか?

結論から言って
パワー系のスパイクが好きならオススメ!!
シャープなスパイクが好きならやめておけ!!

Vazee Sigma意外にもクセがなくて履きやすいスパイクで、誰が履いてもしっかり走れると思われます。反発もけっこうあるので短距離スパイクとしてオーソドックスな使い方ができるはず。

ただし、けっこう重たいので接地感覚重視で薄いプレートが好きな人や、スパっとした切れ味のあるスパイクが好きな人にはシックリこないかも。しっかり踏んで反発を得るタイプのスパイクです。

アッパーが良いので足さえ入れば買って損はない一足!!
重さが気にならなければメインのスパイクとして使っても問題のないパフォーマンスが得られるでしょう。練習から試合までどんなシチュエーションでも使えそうな懐の深さがあります。
感触としては、ミズノのスパイクを重たくしたような印象です。

 

最高のアッパーに硬いプレートを組み合わせるという理想的なスパイクですが、重さという意外な欠点がありました。スパイクの探求は終わりません…

 

 






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