幅跳びの練習の基本【7mジャンパーが教える幅跳び】

幅跳びの練習メニュー

走り幅跳びは『専門種目』のため、短距離よりも高い専門性が求められます。
それにもかかわらず、学校の先生などの指導者には幅跳びが専門という人は少ないため、いざ幅跳びの練習となると専門的な指導が受けられないということもあります。
そのせいもあって「幅跳びの練習のときは砂場をあけてひたすら跳んでいるだけ」という人も多いはず。
私もそうでした。
そもそも短距離と比べて競技人口が少ないので、指導者の数も少ないという構造的な問題を抱えているのがフィールド競技。
しかし、指導者不在の自己流あっても、ポイントを知ってさえいれば幅跳びの記録は伸ばすことができまぁす!!

今回は、これさえ押さえておけば指導者がいなくても質の高い幅跳び練習ができるという
7mジャンパーが教える幅跳びの練習の基本
についてご紹介します。

指導者不在でずっと一人で練習していたのに
都道府県大会レベルでの上位入賞常連
7mジャンパー
となった管理人が教える、幅跳びでうまいこと記録を伸ばすための練習方法をご紹介!!

今回もいつものように『6mを跳びたい』レベルの選手から『7mを目指す』というレベルの選手を想定していますので、すでに7mジャンパーの方には退屈な内容かもしれません。

 

 

幅跳び練習の基本的な考え方

まず、幅跳びの練習には『走る練習』『技術練習』の2つがあります。
走る練習では短距離選手と一緒に走ってもいいですし、別メニューで走っても良いと思います。
技術練習は砂場をあけたりボックスを跳んだりする専門的な動きをする練習です。

走るのは短い距離にしよう

幅跳びは長い距離を走る必要はありません。短い距離でメニューを組むようにしましょう。基礎的な走力は当然必要ですが、練習として走る距離は長くても200m程度で十分です。
瞬間的に爆発的な力を出せる能力が幅跳びでは重要です。これは簡単なようで難しく、練習で意識してやらないと身に着かない能力で、『集中力』といってもいい能力かもしれません。
100mのタイムでは劣っていても、一瞬の出力で勝っている選手の方が幅跳びでは跳べます。
走る練習では長い距離を走り切ることよりも、短い距離を一気に走るように意識して練習しましょう。

120mがいいという説がある

120mが一番幅跳びの助走に近い動きができるという説があります。ある程度リラックスして、それでいてスピードも高いのが120mという距離。
助走では最大速度の90%程度のスピードで走ることになりますが、これがちょうど120mを走る速さと同じくらいだというのです。練習に120m走を取り入れるのもオススメです。
ちなみに300mがいいという説もあります。

 

 

 

踏み切り準備動作~跳び出しを磨け!!

6mを跳べる選手と5m台の選手との大きな違いは『ちゃんと踏み切れているかどうか』です。
踏み切りがちゃんとできる選手はすぐに6m跳べます!!
逆に、どれだけ足が速くても踏み切りが下手だと6mの壁にぶつかります。
6m以上の距離であってもスピードをだせばある程度の記録が期待できますが、それは技術をスピードでごまかしているだけ。技術がなければいずれ伸びなくなります。
7mを目指すのであれば、とにかく技術を重視した練習をしましょう。
砂場を空ける日には短~中助走での踏み切り練習を積極的に取り入れ、跳び出しまでの精度を磨くのが記録を伸ばすための近道です。

技術を磨くなら短助走跳躍

短距離とは別メニューで練習することになる『技術練習』では、踏み切り準備動作から跳び出しまでの練習をひたすら反復するようにしましょう。
短助走で跳ぶことで回数をこなせるというメリットがあります。
技術練習は反復によって効果が得られますので、スピードを出して頑張るよりも短助走で数をこなす方が効率的です。週末の競技場練習などでは、スピードを上げて技術を跳躍に昇華させる必要がありますが、まずは短助走で技術を身に付けるように意識しましょう。

 

 

1週間の練習メニュー例

練習メニューをいくつか例示してみます。

①週3日跳躍練習をするパターン

練習 内容 強度
跳躍 短助走
走る 100×5×2
跳躍 短助走
走る 200m×5
走る 短ダッシュ
跳躍 中助走
オフ    

週3日跳躍練習をする場合は、足へのダメージを考慮して連続しないように注意しましょう。
また、火曜日と土曜日を軸にしてその次の日には強度を下げてメリハリをつけるようにすると良いと思います。
月水の練習では助走距離を短くし、3~7歩くらいで低速でポーンと跳び出す練習をし、土曜日には中~全助走でスピードを乗せた跳躍を行います。

②週2日跳躍練習をするパターン

練習 内容 強度
走る 120m×3×2
跳躍 短助走
走る 短ダッシュ
走る 200m×5
走る 短ダッシュ
跳躍 中助走
オフ    

週に2日跳ぶのであれば、火土に跳躍日を設定するのがおすすめです。
走る練習は短距離と一緒にやってもいいですが、300mなどの長い距離の場合には別メニューで120m程度の距離にしてもいいでしょう。

 

③週1日跳躍練習をするパターン

練習 内容 強度
走る 120m×3×2
走る 短助走
跳躍  ハードル
ボックス
走る 200m×5
走る 短ダッシュ
跳躍 中助走
オフ    

校庭での練習では十分な跳躍ができない場合には週末の競技場練習でだけ跳躍する場合も多いと思います。
週に1日だけでは技術練習の密度が低くなってしまうため、どこか1日は技術に特化したボックスジャンプやハードルジャンプなどの練習を取り入れるようにしましょう。

 

 

跳躍ドリルは技術の基本!!

陸上の練習ではアップでドリルをやることが多いと思いますが、跳躍に特化したドリルも取り入れましょう。乗り込み、挟み込み、ブロックといった跳躍技術を切り取って反復することができるため、負担をかけずに技術を習得することができます。

  • ギャロップ
  • ホッピング
  • ホップステップ
  • バウンディング

いろいろありますが、上記のドリルができれば十分です。
ドリルは簡単な動きを繰り返すことで、頭で考えなくてもオートマチックに理想的な動きをできるようにするための練習です。これはスピードを上げて意識ができないような場面で非常に生きます。
短助走で技術を身に付け、ドリルで体に染み込ませ、大会で結果を出す。これが練習と試合の関係です。

動画で見ればマスターできる

良い時代になりました。
アメリカ人っぽいおじさんがやり方を教えてくれる動画がありますので、これで一発解決です。
おじさんの言うとおりにやればいいのですが、英語なので意味不明。形をマネしておければオッケーです。自分の動きも動画にとって見返せば、感覚の動きと見た目の動きに差があることがわかるでしょう。
動きを動画の選手に近づけるだけでドリルはマスターです!!

0:05~バウンディング
1:07~ホップステップ
1:50~ホッピング(シングルレッグ)
3:50~ドロップジャンプ
4:10~ランランバウンズ
4:50~ギャロップ

4:10からの動きはランランバウンズっていうんですね…
あと、なんかこの動画のギャロップは変な感じがしますのでもっと伸びやかにやった方がいいような…

トップ選手の動きからドリルを学ぼう

トップ選手の動きをネットで簡単にみられるいい時代になりました。
トップ選手のドリル動画を見て自分でもマネをすれば技術の向上は約束されたようなものです。

 

 

ハードルジャンプも超効果的

ハードルを何台か並べて連続で跳んでいくのがハードルジャンプといわれるものです。ハードルジャンプが上手に跳べれば幅跳びも上手に跳べるはず。
基本は両足跳びでそれなりの高さのハードルを越えていくのですが、難しければミニハードルでやってもいいと思います。ハイハードルで5台くらい越えて行けるようになれば反発をかなりうまく使えるようになっていると思います。

ポイントは接地を短くすること
プライオメトリクスを意識して、地面でポーンと弾むような感覚で跳んでください。
全身のバネを使うことで軽く跳んでも高く浮くような感覚が得られるようになります。筋力で跳んでしまうとハイハードル5台はきついと思います。

極めると元高跳び選手のステファン・ホルムののように160cmくらい跳べるようになるかも!?

 

 

 

今回のまとめ

ザックリまとめると…

練習は量より質

幅跳びの練習でやることは単純です。しかし、その単純な事ができていない選手は非常に多い。
300m走るのも良いですが、やっている感と実際の効果に差があってはいけません。120m程度の距離のほうが体感的には楽でも幅跳びの練習効果は高いでしょう。

1週間単位でメニューを考えよう

跳躍練習は負荷が高いため毎日やることはおすすめしません。1週間単位で跳躍と走る練習をミックスさせ、練習効果の最大化を狙いましょう。
跳躍の頻度は気温や試合スケジュールによって調整し、競技場で跳べる時にはできるだけ跳ぼう。

 

跳ぶためには技術が大事

幅跳びの記録を左右するのは『跳躍技術』であって、スピードではありません。幅跳びの練習は技術を習得することが最重要課題であることを忘れてはいけません
技術は短~中助走跳躍で身に付けることが出来ます。スピードでごまかすのではなく、遅い跳躍でも跳べる技術をみにつけたうえで、それをスピードを出したときでも使えるようにしましょう。

技術はドリルで反復できる

技術を身に付けるための手法として『ドリル』があります。
練習のルーティンに跳躍ドリルを取り入れることで、体が動きを覚えてくれるため、スピードを出した時にオートマチックで良い動きができるようになります。

 






Twitterで更新をお知らせしています↓