【スパイクレビュー】ナイキズームLJ4をレビュー！ナイキの幅跳びスパイクはどうなのか？
世界大会なんかでは多くの選手が履いているナイキの幅跳びスパイク。
細かいオーダーはわかりませんが、ルックスはまったく同じものが市販されています。
国内ではミズノかアシックスのスパイクを履いている選手がほとんどですが、ナイキの幅跳びスパイクが気になっている人も多いはず。
でもネットをみてもレビュー記事は見当たらない。
私が人柱になりましょう！！
ナイキの幅跳びスパイクである
『ZOOM LJ 4』
を買いましたので評価してみます。
このスパイク、予想に反して結構良かったんです…
幅跳びスパイクは他にミズノとアディダスもレビューしています。
（フィールドジオLJをレビュー）
（アディゼロLJをレビュー）
ズームＬＪ4はこんなスパイクだ！！
まずは外観からみていきましょう…
ルックスはかっこいい！！
さすがのナイキ。デザイン性は高いです。
余計なものがいっぱい！！変なアッパー
陸上のスパイクってほとんどのモデルが無駄をそぎ落としてシンプルで機能的なデザインになっていると思います。
このスパイクを見て下さい。無駄がたくさん！！
紐の周りにはチャックが付いているしベルトは足首じゃなくて前の方にある。
ごちゃごちゃした彫り込みが入っていて重そうでフィット感悪そうなアッパー。
普通の跳躍スパイクって言うと、紐で締めて足首のところをベルトで固定しているようなものが多い。
アッパーは『ガッチリした安定感』と『薄くて軽い』という相反する2つの要素を高次元でバランスさせた素材であることがほとんどですが…
このスパイクの見た目は全然違います。
いかにもフィット感の悪そうなアッパーに締めつけが悪そうなチャック。
なんか、無駄が多い感じです。
ただ、チャックの下にはちゃんと紐があるのでそこは安心して下さい！
ピン配置はミズノと似てるけど数が少ない
ミズノはオーソドックスな2-3-4の9本ピンでした。
ズームＬＪは2-2-3の7本ピンです！！
見ればわかりますが、ミズノのピンを2本抜いたような配置で、中列の真ん中と後列の拇指球下の1本を抜いたピン配置。
ソールに関してはナイキでありながらぜんぜん奇抜ではない。
めちゃくちゃ普通なソールで、ミズノから履き換えてもほとんど違和感ないと思います。
若干ソールの反りがあるかな？
小指のピンが後ろの方にあるような感じもしますが、まあ、ピン配置とソールの構造はだいたいミズノと共通していると思います。
履いてみるとどうでしょう…
意外な事にすごく走りやすい！！
ナイキのスパイクに何を求めますか？
短距離用であるナイキズームJA３では、奇抜なソールにソリッドな反発特性がいかにも海外スパイクという個性を発揮していました。
ではズームＬＪではどうか？
結論から言えば、めちゃくちゃ走りやすくて跳びやすいスパイクです！！
ブレーキのロスの少ないスパイク
初めて幅跳び用のスパイクを履くと、その押し返しに衝撃を受けると思います。
幅跳び用のスパイクはピン配置やフラットなソールの影響で、どうしても上に跳ねる反発特性になっています。
このズームＬＪも同じように上に跳ねやすいスパイクではあるのですが、とにかくブレーキロスが少ない！！
これは、ミズノでブレーキの原因となっている2本のピンを、ナイキでは抜いているからだと思われます。重心がこのピン抜けた所をスムーズに移動して行ってくれるので、ブレーキ感が非常に少ない。
パワーに応える反発感
幅跳びスパイクで最も大切な要素はガツンとくる反発です。
ズームＬＪはブレーキがかかりにくいピン配置であるにもかかわらず、ガツン感はしっかりとあります。
どんなにパワーをかけてもブレることなくしっかりとグリップして反発を戻してくれる感覚は、ミズノやアシックスと比較しても引けをとりません。
ミズノと同様、プレートの硬さで思いっきり押し返してくれる反発特性を持っています。
チャックが締まりさえすればアッパーは問題ない
足首ベルトに慣れているとズームＬＪのベルト位置には不安を覚えるかもしれません。
なによりもチャックってなんなんだよ！！
履いてみると意外にも全然問題ありませんでした。
ベルトが締まると足はガッチリ固定されるし、チャックは足首ベルトよりも足をギューっと締めつけてくれます。
ただし、問題が１つ！！
甲が高いと多分チャックが締まりません！！
このチャック、けっこう上まで締まるし、かなりタイトに出来ています。
紐があればチャックいらないんじゃないかと思っていましたが、このチャック自体にも締めつけ効果があります。
チャックはただの砂避けじゃない！！
私はそんなに甲が高いタイプではないのでギリギリ締まりましたが、アシックス派の人にはきついかもしれません。
チャックがちゃんと締まらないとアッパーの性能は十分には発揮できないと思います。
助走重視でも踏み切り重視でもどっちでも使える！！
私は多少助走が犠牲になっても踏み切りでガッツリ止まるの方が好きなのですが、ズームＬＪはどっちでも行けると思います。
まず、助走に関してはミズノよりも全然楽にスピードに乗れる。反発をねじ伏せなくてもスムーズに助走ができる印象。
踏み切りに関しては十分すぎるストッピングパワーがあります。ミズノ程のガッチリではないけど、足がブレるようなことはなく狙った跳躍ができます。
ズームＬＪ４は良い？悪い？
ここまでべた褒め。
普通のシューズとは一線を画すそのデザイン性にメリットはあるのか！？
見た目は奇抜です…
ズームLJの○と×
サクっと○×です。
×脱ぎ履きがクソだるい！！
まず、チャックのせいで紐が下半分隠れています。紐を結ぶこと自体が結構大変。
紐を丁寧にギューっと締めるのも無理なんじゃないかと思います。
そしてチャックがきっつい。毎回頑張らないとちゃんと締まりません。
締まらないだけならいいんですが…
チャックの質が良くないので引っ掛かってあかないことがある！！
力がかかる部分だけに、チャックの破損は時間の問題でしょう。
○締めつけ感はなかなかいい
決して良くは無いです。三段用のＴＪエリートのニットアッパーのほうが全然いいです。
ズームＬＪのアッパーも見た目ほどは悪くない。チャックの部分が若干の伸縮素材でできているのでピチっとしめるとギュッとするし、ベルトのおかげで足もブレません。
最高のアッパーではないけど悪いアッパーではないと思います。
フィット感は高くありませんが締めつけ感はけっこうあります。
○サイズ感は普通
ナイキのシューズはやけに細かったりしますが、ズームLJ4に限っては普通です。
特別細い感じもないです。
私は現役時代に27.5のミズノでしたので、先日も27.5のミズノを買ったところラストが変わったのか足がでかくなったのかわかりませんがキッツキツでした。たぶんミズノでも今は28cmなんだと思います。
このズームLJ4は28cmですが、これでピッタリ。
ってことは、ミズノのフィールドジオLJと同じサイズ感だと思われます。
△かかとが合わない人は合わないかも？
国産のミズノ・アシックスと海外のナイキ・アディダスのスパイクの大きな違いの一つに、かかとの形状ってのがあると思います。
国産は硬いヒールカップでかかとをガチっと固定する感じ。
海外産はかかとが軟らかかったり低かったりして緩い感じ。
ズームLJのかかとも、いかにもナイキっぽい造りをしています。
ズームJAフライ３も同じような形です。
なんていうか、後ろが高い割にくるぶしがやけに低い。
かかとはけっこう緩い印象で、ここにガッチリ感を求める人には合わないかもしれません。
私はアキレス腱を故障しやすくて、国産スパイクだとアキレス腱引っ張られる感じがあったりしてあんまり良くないこともあるんですが、ナイキだと楽です。
こればっかりは好みの問題だと思います。
ズームLJの特徴は？
他のメーカーと比較した場合のズームLJの特徴とは？
ずばり、スムーズです！！
一歩目がスムーズ
まず、ロッカー形状のソールによって出足の1歩がスムーズです。
止まった状態からゆっくり重心移動させて一歩目を踏み出すときに余計な負荷がかかりません。
ローリングスタートをしなくてもスムーズな1歩目を踏み出せそうです。
走りがスムーズ
平行ピンを付けていても、ピンの間を重心が移動して行く感じで助走の押し返し感は強くありません。
中間マークを踏んだあたりで助走が乱れたり、3歩前で急減速するようなこともないと思います。
短距離スパイクとまでは行きませんが、幅跳びスパイクのなかでは走りやすい。
踏切りがスムーズ
踏切り板を踏んでもブレることはありません。
ローリングはスムーズに出来て跳び出しのタイミングもとりやすい。
ミズノに比べると踏切でガツっと止める感覚は少ないけど、そのぶん減速感もない。まあここは好みの問題だと思います。
ズームLJ4はおススメか？
結論から言えば
買って損なし！！
国産に対してネガな点はチャックくらい！
走りやすさは国産を上回る！
値段は安い！！
フィット感を追求するのであればこのスパイクにはならないと思いますが、問題ない程度のフィット感はあります。足入れも普通です。チャックのせいでちょっと履きにくいけど大きな問題になるほどではない。
最高の一足かと言われればそんなことはないとは思いますが、これをメインにして不都合があるとは思わない。
足を入れてみてチャックが締まるのであれば買いの1足です！！
コスパは高い！！
幅跳びスパイクのレビューはこちら
https://rikujo-ch.com/2019/06/19/mizlj-review/
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