【足が速くなる】この本を読めば突然足が速くなる!基本を教えてくれたオススメの本をご紹介

雑記

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『足が速くなる方法』の追求はいろいろなアプローチがありますが、理論を学ぶには今も昔も本を読むのが一番です。そのための教本はたくさんあります。
ネットの情報は誰も責任を持ちませんが、本の内容は執筆者や出版社が責任を持って発信している情報ですので価値があります。
私が高校の頃には探さないと見つからなかった足を速くする系の本ですが、いまでは1コーナーできるほど多くの本が出版されています。

では、その本の内容はどうか?
『ドリル紹介系』
『超基本だけ書いてある系』
『怪しい理論系』
この3種類がほとんどです。

ドリル紹介系は理論とか置いといてとにかくたくさんのドリルが載っているもの。悪いわけじゃないけど、写真メインなのでページ数の割に情報量は少ない。
超基本だけ書いてある系は本当に基本的な事というか、体育のような内容のもの。理論ではなく、動きが書いてある。
怪しい理論系はこういう選手はこのタイプの練習をするべきっていうもの。結果論をこじつけているものが多いと思う。
この手の本はかわるがわる新刊がでるのですが、それぞれ中身はだいたい似たようなものです。
教本が多くて良い時代とも言えますが、ゃんとした本を探すのは難しいとも言えるかもしれません。

それでもなかにはちゃんとした本もあります。

今回は、教本がまだ多くなかった時代に私が読んで感銘を受けた本をご紹介します。
部員数名でコーチも専門の顧問もいない弱小校出身の私がそれなりの競技レベルまでいけたのはひとえにこの本のおかげです。

 

 

足が速くなる!おすすめの本をご紹介

読むだけで足が速くなると思います。私はなりました。
何も知らない状態で走るのと、1本でも理論を持って走るのとでは練習効率には雲泥の差が出ます。
陸上選手ってのはほぼ才能だけでトップまでいくので、理論なんて関係ないと言う選手がほとんどです。そんな天才たちのなかで普通の人が勝負していくにはそれなりの工夫が必要。
それが知識です!!

理論武装してそれを実践すれば、それなりの才能がある人であればそこそこの才能の人くらいには勝てるかもしれません。
勝てるかどうかは別としても、理論があれば足は確実に速くなります!

私の人生を変えた本は2つです
その後もいろいろな本を読みましたが、この2つ以上に理論を論理的に教えてくれる本はありませんでした。
けっこう古い本ですが、この2冊が出版されたのは前時代の『モモアゲ全盛期』から現在の『スムーズな走り』に陸上界が切り替わる過渡期の時代です。まだまだスパイクの傾斜がドギツかった時代。
そんな時代の最先端の理論で、現在言われている『股関節を使う』とか『軸感覚』とかの基礎的なところをしっかり教えてくれます。
この2つの本を読んでおけば足は絶対に速くなります!!

突然、足が速くなる

まずは『突然、足が速くなる』というド直球な題の本です。だいぶ古いのでもう新品は無いと思います。


突然、足が速くなる―「ナンバ走り」を体得するためのトレーニング

世陸200m銅メダリストの末續選手の動きにフォーカスした本で
『なんば走り』
『2軸走法』
をわかりやすく紹介している本です。

末續選手は当時の陸上界のヒーローで、その速さの秘密はなんば走りにあるという観点で解説した面白い1冊。
江戸時代の飛脚がなんば走りで1日中走っていた(真偽は不明)とかそういうエピソードを交えながら、効率的な走りを追求していく内容で、『膝を上げない』『スリ足』などの当時の陸上の常識を覆すような動きを紹介していて、現在の『フラット接地』の源流的な内容になっている

また、体をひねらないという、現在では良く知られているけど当時では結構センセーショナルな走り方を紹介した本で、出版当時と現在の人との走り方の考え方の違いを知ることも出来る。今となっては常識ですね。

末續選手の言う『倒れこむだけで体が進む』っていうものをもっと具体的に紹介しているので、私は軸感覚と言う概念をこの本で得ました。この本がなければその後の競技人生は大きく変わっていた事でしょう。
最近では山縣選手もスタートの感覚でこういう表現を使っていますが、たぶん同じことなんだと思います。

ムック本で100ページ弱しかないのですが、内容は割と分かりやすく書いてあって非常に濃いし、手軽に読めるのも良い。
それなりに好評だったのかシリーズ化もされていますが、正直言って3以降は読む価値ない。だんだんと4スタンス理論とか古武術のおじさんとかがメインになってカルトちっくな方向に話が逸れていきます。それはそれで面白いけど。

運動会で1番になる方法

これもまた分かりやすい題の本です。古い本なのですが、新装版が出ていますので新品もあるかも。


運動会で1番になる方法―1ヶ月で足が速くなる股関節活性化ドリル

この本は
『股関節を使った走り』
にフォーカスした本で、それまでなんとなく動かしていた足の運び方を論理的に紹介しています。

東大の教授でスポーツの動きを研究している深代千之先生が書いた本で、非常に分かりやすくまとめられています。
表題に嘘は無く、これさえ読めば本当に誰でも『運動会で1番になる』ことができると思います。それほどこの本の内容は走りの根本を変えるようなものです。
この本に書いてあるようなことを知っているか知らないかで走りに大きな差がでると思います。

これも末續選手の200m世陸銅メダル獲得という出来事を解説している本なのですが、奇跡とも思われる末續選手の銅メダル獲得をスポーツ科学的見地で解説しています。
スポーツ科学という難しそうなものをかみ砕いて具体的に説明しているので非常に分かりやすいのもこの本の特徴。

メインテーマとなっているのは『股関節を使った動き』で、『モモアゲ、強い腕振り、強い蹴り出し』というこれまでの走りの常識をまるっと覆すものです。
『股関節を使った動き』を体得するための方法がドリル形式で紹介されていて、このドリルを1日20分、2週間から1ヶ月程度続けるとこれまでとは全然違う走りになるというのです。

ただし、この本は『ドリル紹介系』の本ではなく『理論本』です。
理論があって、それを実現する為の方法として『ドリル』と言うものを紹介しているのです。この部分は他の陸上教本とは一線を画すものがあります。ただドリルが並んで『ここでは股関節を意識しよう!』みたいなことが書いてある適当な本とは全然違います。
他のドリル紹介系の本ではおろそかになっている『なぜそれをやるのか?』という点が、この本では『股関節を使った動きのためのドリル』として明確に示されているのがいいところ。

『考えながらやる陸上』を地で行く非常に良い本です。

頑張れば速く走れるわけじゃないというのを論理的に説明してくれるのもまたいいところ。この本以上にちゃんとそこを説明してくれる本は知りません。
たとえば、この本の中で強く言われている『腱』を使って走るという概念は、当時の私には目から鱗で、この考え方が、私の根幹になりました。

陸上をやっていて誰しもがぶつかる壁や基本的な問題である『ピッチとストライド』『速筋と遅筋(短距離型とマラソン型)』『インナーマッスル』『感覚と実際の動き』などを簡潔かつ明確に、そして具体的に解説していますので、これ1冊あれば陸上競技の基礎はほぼ全て理解できます
大学院で勉強するようなレベルでなければこの本に書いてあることだけで陸上を理解できると言って良いと思います。

DVDや新装版も出ています。
新装版はカラーになってドリルの種類が増えているようです。


新・運動会で1番になる方法―走力がグングン伸びる決定版ドリル


紅白対抗リレーで勝つ!新・運動会で1番になる方法 DVD

 

 

 

 

 

とりあえずこの2冊がオススメです。
古い本ではありますが、このころの考え方が実った結果、現在の陸上界があるのです。
陸上に限らず、競技をやる上で自分の中で軸となる考え方や理論をもつことは非常に大切。やみくもに練習だけしていても競技力は上がりません。
練習していない時にこういうのを読んでおくと、ある時目覚めるかも。

ちなみに、4スタンス理論とか他の足が速くなる系は全然ダメでした。






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