【幅跳び】『反り跳び』のやりかた!意識すべきポイントは5つだけ!
走り幅跳びといえば空中動作。空中動作ができると遠くまで跳べるのはもちろんですが、なんといってもかっこいい!!
幅跳びの空中動作は大きくわけて3種類あって…
・かがみ跳び
・反り跳び
・はさみ跳び
下に行くほど難易度も高くなります。何も考えずに跳ぶと最初は『かがみ跳び』で、幅跳びをやり始めて『反り跳び』にフォーム変更する場合がほとんどでしょう。
ってことで今回は
『反り跳び』のやり方!ポイントは5つだけ
をテーマにご紹介。
『反り跳び』は高校の部活レベルでは一番多く使われている空中動作で、反り跳びさえ出来れば7m50くらい跳んでも空中動作で困ることはありません。
また、綺麗な反り跳びが出来れば6mは跳べるはず!!っとは誰もが思うことでしょう。半分その通りです。
っとはいえ、部活では『反り跳び』を教えてくれるコーチなんかいない環境がほとんどでしょう。管理人も弱小校出身で当然コーチなんかいなかったし、ほぼ一人で練習して反り跳びとはさみ跳びを習得しました。
今回は、これさえやっておけば反り跳びはほぼ出来たも同然!!
っていう知識をご紹介だぁ!
【5つポイントだけ意識しろ!】『反り跳び』のやりかた
今回は出来るだけシンプルに、『反り跳び』で意識するべきポイントをご紹介します。
いろいろあるけど、管理人的にこれをおさえておけばOK!っていう5つを選びました!
- 跳び出しではブロック動作をちゃんとやる
- リードレッグを出来るだけピーンと伸ばす
- 両膝をしっかり揃えて手を後ろ(横)から回してくる
- 両手を真上で揃えて『ぶら下がる』形をつくる
- 両手を後ろに振って、同時に両足を前に振りだしてフィニッシュ!
この5つだけ意識しましょう!
連続的な動作なので実際には5つの間にも動きはありますが、この5つだけおさえておけばほぼ完ぺきな動きができるはずです。
5つはそれぞれ全部大事なんだけど、特にこれを意識!てのは②と④ですかね。上下に大きく伸びることこそが、反り跳びの本質です。
ってことで、それぞれ何をやればいいか解説していく!
①跳び出しでは『ブロック』動作をちゃんとやる
まず最初に意識すべきは、リードレッグをしっかり引きつけてブロックすることで体を浮かせる!です。
ポイント:踏み切り足(後ろ足)を巻かない!後ろ足はできるだけ伸ばしたままでガマンして下さい。そしたらめっちゃ浮くはず。
前提として、跳び出す前に空中動作に入るのは最悪です!空中動作を習得したいのであれば、まずはこのブロック動作を完璧に出来るようになりましょう。反り跳びははさみ跳びよりも動作がシンプルなので、跳び出しを丁寧に行えるっていうのもメリットの一つです。
6m跳びたいならしっかり空中に跳び出してから空中動作に移らないとだめ。空中動作がどんなにうまくても、跳び出せてないなら無意味と言うか、マジで無駄です。
まずは、ポーンと体が浮き上がる踏み切りを身に付けましょう。空中動作を考えるのはそのあと。
②リードレッグを出来るだけピーンと伸ばす
ブロックして体が浮いたら、リードレッグをピンッと斜め前方に振り出します!
ポイント:できるだけ大きな動きで足を体から遠くピーンと投げ出す!動きが小さいと空中動作の効果が半減するぞ!
真下というよりも、斜め前に伸ばした方が自然と伸ばせると思いますが、真下に伸びてもOKです。
足を遠くにすることで慣性モーメントが大きくなって『前方回転力』を打ち消すことができ、記録が伸びます。
まあ、細かいことはいいから、とにかくリードレッグを真下に向けてピーンと伸ばせ!
注意点とては、足を伸ばし始めるのはあくまでブロックで体が浮いてから!ってところ。
足を伸ばすことを意識していると動作を急いでしまい、体が浮く前に足を出してしまいがちです。浮いてないのに足を伸ばすと跳躍が低くなるのでNG。
③両膝をしっかり揃えて手を後ろ(横)から回してくる
『反り跳び』と呼ばれるのはこの局面で『反る』形になるからです。
ピンと足を下に伸ばした後には、両膝を体の後ろ側に揃えた状態で両手を回していくようにします。
ポイント:踏み切り足が前に出たがりますが、体の後ろ側(真下)で膝を揃えた状態でガマン!!足はまだ前に持って来ちゃダメ!!両手は出来るだけ大きくゆったりと回そう!
反り跳びはこの局面で膝を揃えてガマン!足はほぼ動かさないままで、スーっと滑るように跳躍して行くイメージです。ここでガマンせずに踏み切り足だけを前に持ってくると『はさみ跳び』になります。
反り跳びの場合はここで両足の膝をしっかりと揃え、両手を大きくゆったりと回すことで前方回転力を打ち消すことが大事です。とにかく動きが大きくなるように、意識的にゆったり動いて大きな動きを作るようにしましょう。
ちなみに、ここで膝が開いてしまう人も結構いますが、『反る』意識が強すぎると膝が開いちゃいます。あくまで目的は上下に大きく広がることですので、できれば膝はあまり開かない方が良いと思う。ガマン。
④両手を真上で揃えて『ぶら下がる』形をつくる
③から連続して手を上まで持ってきた状態の局面。
ブラーンと鉄棒にぶら下がるイメージで、両手を真上に大きく伸ばします!
ポイント:『手を挙げる』のではなく、『肩を両耳に付ける』ようにすると簡単に理想的な形が作れます。着地ギリギリまでこの姿勢をキープ!!
日本語では『反り』跳びですが、英語だと『hang(ぶら下がり)』跳びと呼ばれているんです。日本的には③の局面を重視しているのですが、英語圏の選手は④の局面を重視しているってことでしょう。
③の『反る』イメージでは足を揃えてキープすることを意識しますが、④の『ぶら下がる』イメージでは手を揃えてキープすることを意識します。
③でも④でもイメージはどちらでもいいんですが、共通しているのは大きくゆったり動くこと!!
ぶら下がる形を作ることが出来たら、着地ギリギリまで手を高く保つようにしましょう。わかりやすい形では、立ち幅跳びの時の腕の動きかな。
⑤両手を後ろに振って、同時に両足を前に振り出す
着地の局面。
頭の上にあった手を一気に下に振って、その反動で足を前に振り出す!
ポイント:腕を『一気』に振ることで、足が勝手に前に振りだされます。足を意識すると動きが遅くなって刺さるので、腕の反動で足が前に出るイメージ。
ところで、空中動作の目的は?
わかる?
わかりますよね。
そう、「有利な着地姿勢をつくること」ですね!
空中動作が上手だと『有利な着地姿勢』をとれるから、結果的に記録が良くなる。
かがみ跳びよりも反り跳び、反り跳びよりもはさみ跳びの方が、『有利な着地』が出来るからそれをやってるんです。
ってことは、もし有利な着地姿勢がとれないのであれば、その空中動作は無駄。何の意味もありません。
そんなわけで、空中動作で一番大事なのはどれだけ遠くに足を投げ出して着地できるか?です。つまりこの⑤の局面が空中動作の答え合わせ。
その点において、反り跳びのメリットは両手を揃えた状態から一気に振り下げるから、足を前に投げ出しやすい!というところにあります。
着地直前まで両手を上で揃えているので、これをそのまま下に振ればその反動で足が勝手に前に振り出されます。その結果、理想的な着地姿勢を取ることが出来る。
もし、着地で刺さっちゃうっていう人は、手を振りだすのをもっと『一気』に!やれば多分解決するはず。手の振りが遅かったり、足を意識しちゃうと動きが嘘くなって足の投げ出しが足りずに刺さります。
【まとめ】
『反り跳び』は5つのポイントをおさえて大きく動け!
今回は『反り跳びのやり方』をテーマにご紹介しました。
やり込めばもっといろいろと必要なことが出て来ますが、7mまでならこれだけやっとけば十分対応できると思います。
反り跳びは高校レベルでは一番多いフォームで、幅跳び選手であればまず習得したい空中動作。しかし、その目的まで意識して理想的な動きをしている選手はあまり多くない。
反り跳びは5つのポイントをおさえておけば、形だけではなく意味のある反り跳びを身につけることができるでしょう!
- 跳び出しではブロック動作をちゃんとやる
- リードレッグを出来るだけピーンと伸ばす
- 両膝をしっかり揃えて手を後ろ(横)から回してくる
- 両手を真上で揃えて『ぶら下がる』形をつくる
- 両手を後ろに振って、同時に両足を前に振りだしてフィニッシュ!
どれが大事?は全部大事。
短助走で①ができたら②までやって、②ができたら③までやって、③ができたら中助走にして④まで繋げて、④も出来るようになったら⑤でフィニッシュ。っていう練習を1カ月もやれば概ね身につくはず。
大前提として、①のブロックができないなら空中動作は全部無駄です。
反り跳びのポイントとしては、上下に大きく体を広げること。
はさみ跳びに比べて動作がシンプルなので、ゆったりと動いて大きく体を使えることが反り跳びのメリットです。
慣性モーメントを大きくして前方回転力を打ち消すことで有利な着地姿勢を作り、記録を伸ばすことが目的です。そのためには、反る意識でもブラ下がる意識でもどっちでもいい。自分がゆったり大きく動ける意識を探して下さい。
やっちゃいけないのは『反る』ことが目的になること。反るのは結果で、どれだけ頑張って反っても記録は1cmも記録は伸びません。
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