【2025年スパイク事情】①アシックス編

2025年3月17日スパイク, スパイク事情

2020年にマックスフライが登場してからはや５年。『厚底スパイク』は短距離界を席巻し、もはやスタンダードとなりました。
厚底化に乗り遅れ気味だったアシックスも2023年には上級者向けにメタスピードSP/MDをリリース。2024年には中級者向けのジェットスプリントとソニックスプリントも厚底化したことで、短距離スパイクのラインナップはほぼ厚底となっていました。
そして2025年。最後の『薄底スパイク』だったサイバーブレード/SPブレードもついに厚底にモデルチェンジ！アシックスの専用スパイクから薄底が消滅したのです…
っと思いきや、まだガンラップが残っています。

ってことで今回は
【2025年スパイク事情】～アシックス編～
をテーマにご紹介。

サイバーブレードが厚底になったことで、アシックスの専用スパイクは全てが【厚底スパイク】となりました。2025年はアシックスの短距離スパイクラインナップから薄底が消滅した年となり、世陸東京に合わせてここからが新時代と言えるかもしれません。
不祥事としては、24年にニューモデルとしてリリースされた『ソニックスカイプロ』が実はカーボンを使用していないってことでリコールが出て回収となりました。現在は樹脂プレートに表記が変更されています。

また、2024年にはアシックスと契約していたフレッド・カーリーが突如スパイクを脱ぎ捨てナイキに出戻り。看板選手を失ったアシックスはどうなるのか！？
そして、国内トップ選手が試している『ジェネリックマックスフライ（仮）』は果たして一般にリリースされるのか！？
色々と気になるところが多いアシックスですが、とりあえず2025年のスパイクラインナップを押さえておきましょう。

 

2025年アシックスのスパイクラインナップは19モデル

25年のラインナップは
・メタスピードLDが厚底規定に対応
・サイバーブレード/SPブレードが厚底化
・ヒートフライ2発売
・ヒートスロー2発売
これが24年からの変更点です。
25年カラーは【Safety Yellow/Black】ていう黄色と【Black/Illuminate Mint】ていう黒地にミント色。

24年までのメタスピードLDは厚さが20ｍｍ以上あったため、24年11月1日以降にルールに不適合となります。24年夏に新規格に適合した新型のLD3がリリースされました。
ソニックスカイプロは24年の発売時にはカーボンを使っているという表記があったのですが、実際には樹脂プレートであったため、25年モデルでは変更がないものの表記が変わっています。

 

メタスピードSP

画像：https://www.asics.com/jp/

税込み価格：¥29,500
区分：上級者向け
対応種目：100ｍ、200ｍ
ソール：FF BLAST TURBO/カーボンプレート

最高クラスの反発材であるFFブラストターボとカーボンプレートを搭載したショートスプリント向けトップモデル。23年の発売以降変更はありません。25年モデルもカラーチェンジのみで継続販売です。

 

ソニックスプリントエリート３

税込み価格：¥28,500
区分：中・上級者向け
対応種目：100ｍ～400ｍ
ソール：FF BLAST/樹脂プレート

メタSPと見た目はそっくりだけどこちらはミッドソールが一つ下の無印FFブラストで、プレートもカーボンではなく樹脂となっており、メタSPよりも扱いやすさを重視したモデルです。24年に厚底としてモデルチェンジして発売され、25年モデルはカラーチェンジのみで継続です。

ジェットスプリント３

税込み価格： ¥28,500
区分：中・上級者向け
対応種目：100ｍ～400ｍ
ソール：FF BLAST/樹脂プレート

ソニックスプリントエリート３と同じ構成でフラット形状に特化したモデル。24年に厚底としてモデルチェンジして発売され、25年モデルはカラーチェンジのみで継続です。

【NEW!!】SPブレード 10/サイバーブレード17

税込み価格：¥23,000
区分：中級者向け
対応種目：短距離、ハードル
ソール：FF BLAST PLUS/樹脂プレート

2025年ラインナップの目玉といえるのがこのブレードシリーズ。最後まで薄底で残っていた名作スパイクがいよいよ厚底化されました。旧型の良さで合った『扱いやすさ』を継承しつつ、厚底らしい弾む感覚と足への優しさが得られるスパイクに成っています。ジェット、ソニックとはミッドソールの反発材が違い、よりクッション性が高くなっています。
プレートの屈曲は旧型比でかなり硬くなっているものの、扱いやすさはむしろアップした印象です。
詳しいことは別記事でレビューを書いていますのでそちらをご覧ください↓

メタスピードMD

画像：https://www.asics.com/jp

税込み価格：¥29,500
区分：上級者向け
対応種目：800ｍ～1500ｍ
ソール：FF BLAST TURBO/カーボンプレート

中距離向けのトップモデル。23年の発売以降変更はありません。25年モデルもカラーチェンジのみで継続販売です。

【NEW!!】メタスピードLD2

画像：https://www.asics.com/jp

税込み価格：¥29,500
区分：上級者向け
対応種目：3000m～1万m
ソール：FF BLAST TURBO/カーボンプレート

旧型は厚さが20mmを超えていたため、24年11月1日以降はトラックでの使用ができないため、改良版として20ｍｍ以内に厚さを抑えたモデルとしてモデルチェンジしました。ついでにアッパーも改良されています。発売は24年夏なので25年NEWっていうと違う気もする。
そういえば、初代のLDはピンレススパイクだったけどもうそういうのはやめたのかな？

コスモレーサーMD3

税込み価格：¥24,500
区分：中級者向け
対応種目：400ｍ～1500ｍ
ソール：FF BLAST PLUS/樹脂製プレート

メタスピードMDと見た目での区別はほぼ不可能なくらいそっくりですが、反発材とプレートがワンランク反発性の低いものになっていて安定性が重視されています。メーカー公称の対応種目には400ｍも入っており、短距離でも使おうと思えば使えます。24年の発売以降変更はありません。25年モデルもカラーチェンジのみで継続販売です。

コスモレーサーLD3

税込み価格：¥24,500
区分：中級者向け
対応種目：3000ｍ～1万ｍ
ソール：FF BLAST PLUS/樹脂製プレート

これもMDと同様でメタスピードとの区別がつきませんが、中級者向けに扱いやすさを重視して作られています。MDとはピン本数が違って、MDは6本ピン、LDは4本ピンとなっています。24年の発売以降変更はありません。25年モデルもカラーチェンジのみで継続販売です。

ガンラップ3

税込み価格：¥18,000
区分：中・上級者向け
対応種目：800～3,000/3,000m
ソール：FLYTEFOAM（薄底）/樹脂プレート

世にも珍しいサンショー用のスパイクです。水抜き穴が開いていて、排水性や通気性が高いのが特徴。24年にアッパーが改良されて25年はカラーチェンジのみで継続です。

エフォート13

税込み価格：¥11,000
区分：初心者向け
対応種目：オールラウンド（土兼用）

アシックスの初心者向けスパイクの代名詞。たしか2023年にモデルチェンジしていて、アッパーのフィット感が上がっています。
なんていうか、初心者ならこれを買っておくのがベストです。
詳しいことはレビューを書いているのでそちらでどうぞ↓

ヒートフラット12/ヒートスプリント13

税込み価格：¥14,300
区分：初心者向け
対応種目：オールラウンド（土兼用）

兼用スパイクながら、エフォートより軽量化してありちょっとだけ走りやすくなっているモデル。安定性重視のヒートフラットと、高速性重視のヒートスプリントに分かれています。
23年の発売以降変更はありません。25年モデルもカラーチェンジのみで継続販売です。

【NEW!!】ヒートフライ2

税込み価格： ¥20,000
区分：初心者向け
対応種目：やり投/走高跳【土兼用】

初心者向けのかかとにピンのついたスパイクです。やり投と走高跳での使用を想定していて、土でも使えます。25年3月発売。

【NEW!!】ヒートスロー2

税込み価格：¥13,500
区分：初心者向け
対応種目：砲丸投 /円盤投/ハンマー投

足への負担が少ない構造をした投擲シューズ。25年3月発売。

ソニックスカイプロ

税込み価格：¥28,500
区分：中・上級者向け
対応種目：走幅跳/三段跳
ソール：FF BLAST/樹脂製プレート

24年に厚底として新発売された幅・三段用のスパイク。当初は「カーボン樹脂プレート」とかいう謎の表記だったものの、実際にはカーボンじゃなくて樹脂プレートだったのでリコールになり、25年モデルでは表記が変更されました。内容は変更ないはず。
STEP限定で赤も出ています。
これもレビューを書いているので詳しくは別記事でどうぞ↓

ハイジャンププロ3

税込み価格：¥28,500
区分：中・上級者向け
対応種目：走高跳

24年にアッパーが変更され、25年は継続です。右踏切用と左踏切用があるから購入時は注意！

スロープロ3

税込み価格：¥21,000
区分：中・上級者向け
対応種目：砲丸投 /円盤投/ハンマー投

変更なしで継続です。

ジャベリンプロ４

税込み価格：¥28,500
区分：中・上級者向け
対応種目：やり投

変更なしで継続です。右投げ用と左投げ用があるので注意。

 

【まとめ】

今回は2025年のアシックスのスパイクラインナップをご紹介しました。春以降にニューモデルが出るかもしれませんが、執筆次点の情報です。

23年まではピンレスデザインとHL-0メッシュ、24年は厚底とモーションラップアッパーと近年大きく変更が入っているアシックスですが、25年の目玉はなんといってもサイバーブレードとSPブレードの厚底化でしょう。これによって、アシックスの短距離専用スパイクが厚底化されたました！
もはや、短距離で薄底を履くメリットはないのか！？一応、ガンラップが薄底専用スパイクとして残っていますので、まだ薄底も絶滅はしていません。

山縣選手らが履いているマックスフライっぽいメタスピード（METASPEED SP 1.5 F）が一般にリリースされるのか？にも注目です。