陸上のスパイクピンにメーカーごとの違いはあるのか?

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スパイクを買うとピンは付いてきます。
初心者用であれば土用のピンが、タータン専用スパイクであれば平行ピンが付いてくるとおもいます。このピンにメーカーごとの違いはあるのでしょうか?

結論から言えば、すべてのメーカーのピンに互換性があって、ミズノとアシックスのピンは混ぜても使えます!!

平行ピンでも土用のピンでも、ミズノとアシックスであればごちゃ混ぜにして使えます。(ただし、土ピン・カラーピンはアタッチメントを使う必要あり!!)
10年前くらいまではミズノは独自規格の星型ピンだったため、ミズノのスパイクであればミズノのピンを使う必要がありました。今ではミズノとアシックスの両メーカーとも国際規格(?)の楕円型になっているため互換性があり、どちらのメーカーのピンだろうと関係なく使えます。

今回は、海外メーカーのニードルピンにメーカーごとの違いがあるのかを確認してみました。

ピンについては他にも記事がありますのでご参照ください。
【初心者向け】スパイクピンの基本
二段平行と一段平行を比較
ニードルピンっぽい平行ピン

 

 

 

陸上のスパイクピンいろいろ

まず、予備知識として陸上のスパイクピンについての基礎知識をザックリ。
ルール上は、9mm以下で11本以内ならなんでもオッケー。かつてニードルピンはルールで禁止されていましたが、今は解禁されています。
しかし、大会によっては今でも昔の名残でニードルピンが禁止されたままになっていたり、競技場の規程で使用禁止になっている場合もあるので注意してください。

スパイクの数
3. 競技用靴の靴底および踵は、11本以内のスパイクを取りつけられる構造とする。11本以内であればスパイクは何本でもよい。
〔国内〕 靴底と踵には、スパイクの位置を変えることができるような装置は11カ所を超えてはならない。
スパイクの寸法
4. 競技用靴の靴底または踵から突出した部分のスパイクの長さは9㎜を超えてはならない。また走高跳およびやり投の場合は、12㎜を超えてはならない。スパイクは先端近くで、少なくとも長さの半分は4㎜四方の定規に適合するように作られていなければならない。トラックメーカーもしくは競技場管理者がより小さい寸法の上限を設けている場合は、これを適用する。

引用:陸上競技ルールブック2018 第 143条

ピンは3種類

平行ピン、土ピン、ニードルピンの3種類です。
タータン用は平行ピンとニードルピンで、土用が土ピンです。(並行ピンでもアタッチメント用のカラーピンが稀にあるのでそれだけ注意。)

ピンの初心者向けの基本的な解説は別記事で…

平行ピン(シルバーピン)

最もポピュラーいわゆるシルバーピン」で、ミズノ・アシックスのスパイクではこの並行ピンが標準装着されています。
先っぽが平たくなっているため並行ピンと呼ばれていますが、一般的な二段並行ピンのほかにもギザギザになっているタイプや丸みのあるグリップタイプなど、3種類くらいあります。いろいろありますが…
シルバーの平行ピンはどのスパイクでも互換性があります!!
ミズノ・アシックス間で互換性があるのはもちろん、ナイキやアディダスのスパイクに平行ピンを使うことも出来ます!

サードパーティ製の軽量のチタン製やアルミ製もありますが、これらもどのメーカーのスパイクにも使うことが出来ます。

ただし、並行ピンでも黒とか金色の「カラーピン」はアタッチメントと併用するためのもので、アタッチメントを挟まないと使用できません(土ピンと同じ)。
店舗ではカラーピンはほとんど売っていないのでたぶんシルバーピンしかないと思いますが、特にネットで買う場合には間違えて金や黒い並行ピンを買ってしまわないように注意!!

土ピン

初心者用スパイク専用のピン。ミズノはブラックピンでアシックスはゴールドピンアタッチメントと呼ばれるネジ山保護部品をセットで使わないといけないのでそれだけ注意!!
一見するとニードルピンのように見えますが、ねじ山が長いのでオールウェザー専用スパイクでは使用できません。
土ピン(アンツーカピン)は国産の初心者向けスパイクにしか使えません!!
初心者向けスパイク同士では互換性はありますので『メーカーごとの違いはない』といえます。
ナイキやアディダスのスパイクは土に対応していないので、無理に付けるとネジ山が長すぎてソールまで貫通します。土ピンは国産の初心者向けスパイク専用と考えましょう(色付きの並行ピンも同様)。

ニードルピン


ニードルピン 7mm 50本 陸上競技用ピン
海外メーカーのスパイクを買うと付いてくるシルバーの針ピン

海外スパイクを買えば付いてくるものの、なぜかメーカー品のニードルピンは日本の市場には流通していません。中国から送られてくる怪しいやつをネットで買うしかないのが現状。

今回は、中華ピンを実際に買って比較してみました!

 

 

 

 

 

 

ニードルピンを比べてみる

比較対象はナイキアディダスニューバランスという大手海外3メーカーのピンと、amazonで買って中国から来たSONONIAとかいう謎のピン(今は売っていないようです)を加えた4種類。
結論から言えば…
ニードルピンはメーカー品ならどれも同じで互換性あり!!
中華製もピン回しが合わないけど互換性はある!!

メーカーのピンはスパイクに付いてきたやつ。アマゾンで当時24本500円くらいで買ったやつです。

大手のピン形状はたぶん同じ

まずはルックス。左からナイキNBアディダス中華

ナイキ、NB、アディダスは形は全く同じに見えます。ナイキとNBに関してはネジまわしも同じもので色違いのように思います。
NBはカラーピンとなっていて最初は黒かったのですが、これは黒い塗装がしてあるだけで走れば一発で剥がれてシルバーになります。

見た目じゃあ全然わかりませんが、中華ピンだけはネジまわしをはめる部分が微妙に太い。誤差のような違いですが、ピン回しがはまりにくいのは間違いありません。

ネジ山はすべて5mm。
ネジ径もすべて5mm。
ピン長もすべて7mm。
寸法はすべてのメーカーが同じです。中華ピンだけくびれがちょっとだけ太いのと、アディダスだけ若干先っぽが丸い気がするものの、個体差といっていいくらいの差です。

互換性はあるのか?

結論からいえば
ニードルピンも全部のメーカーで互換性がある!!

ナイキNBアディダスの海外メーカー3社は互換性どころか同じピンなんじゃないだろうか?
中華ピンもくびれ部分に微妙な差があるものの、ネジ山自体には何の問題もないため互換性があります。
ってことは、
陸上スパイクのピンはメーカー関係なく全部互換性があるってことです。
シルバーピン同士、ニードルピン同士ならごちゃごちゃにして使える。
ニードルピンについては見た目がほぼ同じなだけでなく、使用感も全く変わらない。っていうか大手メーカーのピンは全部同じメーカーからのOEMの可能性すらある。
つまり、シルバーピンならねじのピッチや径がどのメーカーのものであっても同じということです。もしかすると素材に違いがって削れやすいものと長持ちするものがあるのかもしれませんが、そんなことは履いてもわかりません。

ただし、中華ピンだけはピン回しがどれも合わなかったのには注意が必要。
コピー製品っぽいのになんでざわざ形状を変えているのかわかりませんが、ピン回しがはまりにくいので注意が必要です。時間をかければ回らないことはないので大きな問題はないのですが、わずらわしさはあります。
ねじ回し自体の個体差なのか、ナイキだと回るという話もありますが…

いずれにしろ、中華ピンもペンチで回せば回るので実用上の問題はほとんどない
長期の使用はしていないのでピンごとの強度は比較出来ないが、この形状であれば人の脚力程度であればそうそう折れるものではないと思うし、もし削れたとしても余ってる他メーカーのピンに付け替えれば済む話。

中華ピンはネジザウルスとセットで使おう!!

ネジザウルスをご存じだろうか?これだ。

一見普通のペンチなのだが、ネジ山がつぶれたネジでも簡単に回せるというちょっと特殊なペンチ。
中華ピンは非常に安くてメーカー品の3分の1くらいの値段で買えるわけだが、正直信用できない。
いつ折れても不思議はないし、そもそも中華ピンにはネジ回しが合わない。しっかり回したければペンチで回すしかないのだ。中華ピンとネジザウルス(たぶん1500円くらい)を買ったところでメーカー品を買うのと値段は変わらない。
ネジザウルスは1回買えば一生物で他の用途に使えるので、メーカーピンを大事に使うよりも中華ピンとネジザウルスと一緒に買って頻繁に交換した方がいい気がする。

ニードルピンを使いたいけどルール上平行ピンしか使えないと言う方にはニードルっぽい平行ピンもあります。こちらで紹介しています。


二段平行と一段平行についてはこちらで紹介しています。






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