【初心者】スパイクピンの基本 レジナスガード、アタッチメントは必要?土用ピンとタータンピンの違い?
単純なスポーツである陸上競技ですが、よくわからないパーツがあります。
それがレジナスガードやアタッチメントと呼ばれるパーツ。これらはスパイクに土用ピンを付けるために使うパーツなのですが、その必要性や役割とはいったいなんなのでしょう?
また、土用ピン(アンツーカピン)とタータン用ピン(平行ピン)の違いも最初はよくわからない。
今回は、基礎知識としてスパイク部品であるこのアタッチメントとピンについてご紹介します。
スパイクのピンは大きく2種類ある
陸上のスパイクピンには大きく2種類あります。
土用ピンとタータン用ピンです。
土用ピンはアンツーカピンとも言われる先端が尖っている長い針のタイプのピン。
タータン用ピンは平行ピンと言われる銀色で先端が平たくなったタイプのピン。
これらのピンは、名前の通り土のグラウンドでしか使えないピンとタータンのグラウンドでしか使えないピンになっています。
実際問題、使えないってことはないのですが、グラウンドやスパイクを痛める原因になるので適した使い方をするようにしましょう。
厳密に言えば、針のタイプでもタータンで使えるピン(ニードルピン)はありますが、ほとんど流通していませんので店舗で間違えてこれを買うことはないはずです。
土用ピンとタータン用ピンの違いは2つ
土用のピンとタータン用のピンでは明らかな違いが2つあります。
形状のちがいとネジ山のちがいです。
土用ピンは尖っていてネジ山が長い
土用のピンはミズノとアシックスからそれぞれ販売されています。
土に刺して使うため、鋭く尖った針状のピンです。脚に刺さったりすると非常に痛いし傷に土が入って膿んだりしますので注意。
アシックスの場合はランスパークという名称で、金色をしています。金色で平たいモノはタータン用なので注意。
ミズノの場合は黒くて尖っているピンが土用です。黒くて平たいものはタータン用なので注意。
それぞれ互換性があるのですが、あえて違うメーカーの物を使う必要はないと思いますので、スパイクとピンは同じメーカーの物を買うのが普通です。
みてわかる特徴としては、先端がとがっている事。
みてもわからない特徴としては、ネジ山が長めになっている事。
必ずアタッチメントとセットで使います。
タータン用ピンは平たいくてネジ山が短い
タータン用のピン(シルバーピン)もミズノとアシックスからそれぞれ販売されています。
アシックスでもミズノでもどちらでも銀色です。互換性もあるのでどっちのメーカーを買っても良いと思いますが、ミズノは小袋がついているので保管がしやすいです。
アシックスはパウピラという商品名です。銀色で形状違いの3種類があります。
ミズノも二段並行とグリップタイプの2種類あります。
先の平たくなっているタイプのピンが平行ピンと言われるタータン用のピンなのですが、ごく稀に先の平たい金または黒いピンがあります。それはチップタータン用のピンで、爪のついた特殊なアタッチメントを付けて使うタイプの珍しいピンです。
銀色のピンはタータン用で、アタッチメントは使えません!
アタッチメント(レジナスガード)はピン穴の保護部品
アタッチメント(アシックスの商品名はレジナスガード)と呼ばれるパーツがあります。これらの部品についてご紹介します。
ミズノは普通にアタッチメントという名前で販売していますのでここではアタッチメントと呼びます。
このアタッチメントはどういう意味のある部品なのかと言うと、『ネジ穴の保護部品』です。
土用ピンは一般にタータンピンよりも長いものがつかわれるため、テコの原理でネジ穴にも大きな力がかかります。そのままではネジ穴が曲がってしまうのですが、このアタッチメントがワッシャ―の効果を発揮してネジ穴への負担を減らすことが出来るのです。
また、グラウンドの砂や小石から物理的にネジ穴を守る効果もあります。
土用ピンは必ずアタッチメントとセットで使う!!
土用ピンはネジ山が長くなっていますが、これはアタッチメントを付けることを前提につくられているからです。もし、アタッチメントを付けずに土用ピンをはめてしまうと足の裏にちょっとだけ貫通します。
貫通したからといって一回で壊れるわけではないのですが、走りにくいですし良い事はありません。
土用ピンを使う時には必ずアタッチメントを一緒に使って下さい!!
初心者用スパイク(兼用スパイク)を土とタータンで使い分ける方法
中級者向け以上のスパイクは土での使用はできません。アタッチメントも付きませんし土用ピンも付きません。
土のグラウンドで使えることが出来るスパイクは『兼用スパイク』と言われる初心者向けのラインナップだけです。
兼用スパイクを土とタータンで使い分ける方法をご紹介します。
初心者向けのスパイクはピンを付け変えるだけで土でもタータンでも使える
土で使えるスパイクはいくつかありますが、代表的なのは『エフォート』と『ブレイブウイング』です。こういった初心者向けスパイクにはネジ穴まわりにアタッチメント取付けのための突起があります。
兼用スパイクであれば、ピンとアタッチメントを付け変えるだけで土でもタータンでも使うことができます。
ピン回しで回してピンを付け換えるだけ!!
ピンの交換方法は非常に簡単です。スパイクに付属してくるピン回しで回してはめるだけ。
土用ピンの場合はアタッチメントを間に挟んでネジを締めれば交換完了です。
タータン用ピンの場合はアタッチメントを使わずにピンだけを締めればオッケー。タータン用ピンにアタッチメントを付けるとスパイクが壊れます。
初心者スパイク以外にはアタッチメントは付けられない!!
陸上スパイクは中級者以上向けのスパイクは全てタータン専用のスパイクになっています。
専用スパイクは土での使用を想定していませんので、土用ピンは使えません。そうなると当然アタッチメントを付けるスペースもありません。
初心者向けのスパイク以外にはアタッチメントは付けられません!!
大会前にピンを確認しよう!!
練習は学校のグラウンドで土ピンをつけていても、大会はタータントラックである場合が多いと思います。
大会前に必ずピンをチェックして、大会会場に合わせたピンに付け変えましょう。
土とタータンではピンの長さを変える!!
もちろん好みにもよりますが、一般的に土用ピンはタータン用ピンよりも長いサイズを使います。
土ピンの場合は、短距離15,12mm、中距離9mm、長距離6mmが一般的です。
タータンの場合は短距離9,8mm、中距離7mm、長距離5mmくらいです。
土ピンでは短距離の場合は12mmを使う場合が多いですが、タータン用では9mmになります。
また、大会ではルールで9mm以上のピンは使用が禁止されています。特に指定がなければ9mm以下のピンを使って下さい。
土ピンはタータンを痛める
今はニードルピンが解禁になったため、タータンを針状のピンで走ることもルール的には問題ありません。しかし、ニードルピンは7mmくらいです。
もし、長い土ピンでタータンを走ってしまうと、サーフェスに傷が付いてしまったり、浮いてしまう原因にもなります。補修には数千万単位でお金がかかるので気を付けましょう。
タータンを走てる時には必ずタータン用ピンに付け換え下さい。
適したピンじゃないと速く走れない
土用ピンとタータン用ピンは形状が違うということを紹介しました。それぞれピンの役割が違うのです。
土用ピンは刺さることで地面を掴んで脚力で走るためのピンです。
タータン用ピンは刺さらず抜けを良くして反発力で走るためのピンです。
土用ピンでタータンを走ってしまうとゴムの反発がうまくもらえない為、速く走ることは出来ません。大会がタータンであればタータン用のピンを使った方が速く走れます。
陸上スパイクのピンの基本についてご紹介しました。
初心者向けのスパイクは土用ピンが付いた状態で売られていますので、買った状態のままタータンを走るのは実は間違っています。
ピンを変えたからと言って大きくタイムが変わるとは思えませんが、サーフェス保護のため、怪我の回避のためにはピン選びも大切な要素です。
平行ピンについては別の記事でご紹介していますので、そちらもご参考下さい…
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