楽しい陸上の練習メニューはこれだ!!楽しみながら速くなる練習3選

楽しい練習

Twitterもありまぁす↓


辛い練習をすれば強くなれるという幻想が根強いスポーツ界ですが、陸上もいまだにシャツインアゲパンで全員坊主の学校があるくらいには精神力でなんとかしようという部分が残っています。
実際のところ、つらい練習は強度が高いのでそれなりに効果もあるのですが、辛い練習をしたからといって足が速くなるわけではありません。
どうせやるなら楽しく練習して速くなりたい!
特に移行期や冬季は試合がないのでモチベーションを維持するためにも練習の楽しさはけっこう重要です。

ってことで、今回は
楽しい練習メニューはこれ!
楽しみながら速くなる練習3選!!
をテーマにご紹介。
速く走ることも大切ですが、楽しく練習した時間こそが一生の思い出になります。
そしてつらい練習をして陸上が嫌いになった人よりも楽しく練習して陸上大好きになった人のほうが最終的には記録もよくなると思います。

前回は楽しくない部活はクソっていうお話をしていますのでご参照ください↓

 

 

『楽しい!』と『効果的』を両立できる練習メニュー3選!!

楽しくやろうとするとリフレッシュとしてサッカーとかやりがちですが、それはサッカーが楽しいだけ。今回はそういうことじゃあなくって陸上競技の練習として効果的でかつ楽しいメニューを紹介します。
あんまりいっぱいあってもしょうがないので、陸上chがおすすめな練習を3つ厳選!!

①200m×5(インターバル)

②100mバウンディング
③ハイハードルジャンプ

今回ご紹介する3つの練習は、『陸上の本質的な楽しさ』を感じられるメニューです。
1本1本を考えながら走れるとか、ちょっとした意識の違いで動きが変わるのが体感できるようなメニューで、これらのメニューならただ漫然と走る練習とは違って、その日の練習を終えた後に達成感を感じられるはず。

①200m×5(インターバル)

当ブログおなじみ、管理人イチオシの練習メニューは…
『200m×5(インターバル)』です!

定番の練習メニューですが、言いかえれば多くの選手に支持されている陸上の一番メインとなるようなメニュー。陸上の楽しさを凝縮したメニューこそが200m×5だと言えましょう!!
困ったときはとにかく200mを走っておけばすべてを解決してくれます!

練習効果は言わずもがなで、ショートスプリントから跳躍、中距離までどんな専門種目の選手でも200m×5をやっておけば記録向上が見込めます。
スピード、持久力、コントロール、フォーム改善など、もうこれだけやっとけばある程度のレベルになるはず。むしろ、これをできないならほかの事やっても無駄!まである。

設定タイムとレストは自分のレベルに合わせよう

『200m×5』をやるうえで重要なのが設定タイムです。
100mで12秒0くらいの選手であれば、1本だけなら25秒で入ることも可能でしょう。でも、その【強度】じゃ2本いくのは無理。
200mはただダッシュするだけと違って、設定タイムレストを変えて強度を調整することで、多くの選手に合わせこむことが可能です。

例えば…
100m専門の選手なら
・長めのレスト(7分とか)で設定は25秒くらい(高強度・ハイレベル)
・短めのレスト(5分とか)で設定は27秒くらい(中強度・万能)
・長めのレスト(7分とか)で設定は30秒くらい(低強度・初心者向け)
こんな感じで、同じ距離でも強度が簡単に変えられます。これを色々考えるのもまた、インターバルの楽しさでもあります。
前まではきつかった設定が1か月後には余裕をもって行けるようになったりと、自身の成長を実感することもできちゃう。

設定タイムの目安は…
13秒台→32秒
12秒5→30秒
12秒0→28秒
11秒5→26秒
この設定で多分ギリギリ行けるはず。レストは跳躍選手なら7分とか8分で息が整ってからでいいです(甘え)。400mなら5分以内かな。
2本目くらいまでは余裕がありますが、5本目では頑張ってもギリギリだと思うので、余裕をもって行けたら次からはちょっと強度を上げましょう。
ちなみに、ちょっとずつ強度を上げる理論は【漸進性の原則】っというもので、気づいたら足が速くなってます。

また、専門種目が違っても、400m専門の選手なら短めのレスト(3分とか)で設定を28秒くらいとか、中距離専門の選手ならレストはウォーク(200m)で設定を30秒くらいって感じで、どんな種目にも合わせることができる。


100m×5でもいいと思う

200mは長い!そんなときには『100m×5』にしてもおっけー!!
200mだと初心者には心配への負荷が高すぎて、走るというより走りこむ感じになりがち。それはそれでいいのですが、「走る」っていうことに主眼を置くなら100mの方が良い場合もあります。
ゼーゼーしちゃったり吐きそうになっちゃって5本しっかり走れないのであれば、100mを5本走り切ったほうが効果的です。
100mならスタートして頭を上げたらあとは頑張るだけでゴールまでたどり着けますので、体力に自信がない選手でも最後まで頑張れるはず。
今回のテーマである【楽しい】ってところで考えると、距離を短くしてもいいから頑張って最後までメニューをやりきるっていうのは大事ですからね。限界近くまで追い込んで頑張ったときのやりきった感は100mでも十分に味わえます。

 

 

②100mバウンディング

2つめにご紹介する楽しい練習メニューは…
『100mバウンディング』です!
参考動画はこちら↓

動画の手はダブルアームですが、シングルアームでもどっちでもいいです。なんにしても、空中ではリラックスして、弾む瞬間だけギュっと体を固めて弾みます。接地を急がず、落ちてきたら足を出すって感じでやるとうまくでいきやすい。

みんな大好きバウンディング
管理人も走るのは好きじゃない(!?)ですがバウンディングは好き。
1つめにご紹介した200mインターバルが『技術+筋力』の定番トレーニングだとすれば、バウンディングは『技術
+バネ』
の定番トレーニング。
バウンディングをやっておくと、大きな動きで大きな力を発揮する能力がつくため、普段の走りにもいい影響が期待できます。また、走る練習に比べると「筋力」よりも「バネ」を使うことができるため、バタバタと走ってしまう選手はバウンディングでバネを使う感覚を覚えるといいでしょう。
陸上はある程度のレベルまで行くと、どれだけバネを使えるかで記録の伸びが全然違いますから、早めにバネを使う感覚を身に着けた方が良いです。

バウンディングは心肺が辛くない!

バウンディングのメリットは…
心肺機能がつらくない!
200mはもちろん、100mであっても5本も走ると足よりも心肺が辛くなってしまいますよね。しかし、バウンディングなら足をガシガシ鍛えられるわりに心肺的にはかなり楽です。
練習自体の負荷は高いのですが、高負荷だけど最後までやり切れる練習のため、初心者であっても5本やっても大丈夫なはず。

また、バウンディングにも「スピードバウンディング」「パワーバウンディング」って感じで種類があって、跳ぶ角度や力のかけ方を変えることで、練習効果も変えることができます。
スプリンターであれば、とりあえずスピードバウンディングをやっておけばOK。
ちなみに、歩数を数えるときの目安は100mを45歩くらいだと思います。

ポイントは、接地でひざがグニャっと曲がらないようにすること!
ひざと足首の角度が接地から離地までで変化が少ない動きを意識しましょう。膝でジャンプするんじゃなくて、足を突っ張ってプライオメトリックスで弾むのが大事です。

あと、400mバウンディングも一生のうち一度はやっておくといいです。練習効果は未知ですが、精神力が鍛えられます。

立ち五段跳びも楽しい!!

短距離選手を想定しているので「バウンディング」をご紹介しましたが、砂場が使えるなら『立ち五段跳び』もすごい楽しいです。立ち五段はマスターズの種目にもなってますね。
立った状態からバウンディングして5歩で着地するだけなのですが、100m行くよりも1歩1歩を大事にできるので技術的にもバネ的にも良い練習になります。
参考に、15m跳べたらかなりすごくて跳躍選手並みです。短距離でも13mくらいは跳びたいですね。

 

 

③ハイハードルジャンプ(高跳びでもOK)

3つめにご紹介する楽しい練習は…
『ハイハードルジャンプ』です!
いわゆる「ハードルジャンプ」と呼ばれる練習は補強として行われる場合が多いですが、ここで紹介したいのはあえての『ハイ』です。高いハードルを全力で越えましょう。補強としてもいいのですが、高負荷な走練習をやった翌日のメインメニューとしてもおすすめです。

言われてもよくわからないと思うので動画はこれ↓

やり投げチャンピオン、チョプラのハードルジャンプ。バウンディング同様、膝を屈曲させないで弾むのが大事です。

楽しそうでしょ??笑
まず、ハイハードル(一番高いやつ)を跳べるのか?っていうゲーム性があります。
もし跳べるとしても、ハイハードルを10台いけるのか?っていう限界ぎりぎりの遊びが出来ます。
多くの人がハイハーが跳べないと思うので、自分が跳べる高さで良いです。引っ掛かるとひっくり返ることがあって結構危ないので、無理せず気を付けてやりましょう。こんなんでケガしたらだめよ。

・ハイハードルジャンプの楽しいポイントは…
できるか?できないか?っていうギリギリの戦いが楽しい!
そして、ハイハー10台いけたらすごい!!っていう分かりやすさも魅力です。
運動選手としてのフィジカルが試される練習ですが、ゲーム性が高いのでもし失敗しても「いつかは跳べるように…」って言う前向きな気持ちになれます。
管理人はハイハージャンプが好きでよくやっていたのですが、調子が良ければ10台いけました。

・ハイハードルジャンプの練習効果は…
とにかく【一瞬で最大出力を発揮する】のにおいてハイハードルジャンプに勝るものはないと思います。
バウンディングよりも高い出力を発揮出来るため、つま先から頭の先まで全てのパーツを連動させて自分の持ち得る最大のパワーを一瞬で発揮出来ます。
また、連続ジャンプは『プライオメトリクス』の動きとなるので、腱(バネ)を使った動きを観に付けることが出来ます。
ちょっとしたタイミングや動きのズレが如実に結果として出てくるため、ボディコントロールを養うのに非常に有効だと思います。

挟み跳びでの高跳びも楽しい!

マットが使えるなら高跳びも楽しいからおすすめ!
高跳びは遅いスピードで超ハイパワーを発揮するため、体の使い方の練習になります。
っとはいえ、高跳び特有の技術である『背面跳び』は動きが複雑で難しい!練習としては『はさみ跳びでの高跳び』でおっけーです!
跳躍選手がやるとこんな感じ↓

 
 
 
 
 
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高跳びはアクティビティ要素が強いので遊びとしても普通に楽しいと思います。
しかも陸上競技的に見れば地面に強い力を加える動きと大きな反発力を受け止めきる動きの両方ともがいっぺんに身につくので超効果的

 

 

『練習した感』はあってもなくてもいい

辛い練習をしたときには『練習した感』があります。
練習を頑張った後には言い知れぬ達成感が得られますよね。この『練習した感』を感じられるのも陸上の練習の楽しさのひとつではあります。
紹介した中では『200m×5』は練習した感がかなりあるはず。

ただ、辛い練習をするほど『練習した感』が得られる一方で、跳躍練習などは一瞬で非常に大きな力を出すために負荷が非常に高いのに『練習した感』はあまり得られません
じゃあ、つらい練習の方が楽しいか?っていうと別にそんなことないですよね。練習した感だけにとらわれず、その瞬間の楽しさを感じましょう。

【番外】「練習した感」を追求するなら『無限スプリットジャンプ』だ!!

ケツワレや膝がガクガクするような極度の疲労による「練習した感」に陸上の楽しさを見出す人もいるでしょう。
「練習した感」を追求したいなら…
『無限スプリットジャンプ』こそ至高です!!

バウンディングやボックスジャンプのようなプライオメトリクス系の練習っていまいち疲労感が得られなくて物足りないこともあるでしょう。実際には関節や腱にはダメージが蓄積しているのですが、辛くないので『練習した感』が足りないと感じる人もいるでしょう。
そんなときにおすすめなのが無限スプリットジャンプです!!
簡単そうに見えるのですが、スプリットジャンプは禁断のメニューと言えます…

スプリットジャンプっていうのはこれ↓

この動画の女性は妙に力んでいますが、こんなに力む必要はありません。また、ダブルアームだろうがシングルアームだろうがどっちでもいいです。大事なのは膝で、沈み込んだ時に膝の角度が90度くらいになるようにしましょう。膝が前に出すぎると痛める可能性があるので、90℃にして股関節を使うことを意識しましょう。
やっている最中は「全然余裕じゃん…」って感じなのですが、慣れないうちは10回もやれば翌日か翌々日にはイスから立ち上がれないほどの強烈すぎる内転筋の筋肉痛に見舞われることでしょう。
新入生に30回くらいやらせたら二度と部活に出てこないかも。ブレずに連続で30回もできるなら相当強いと思います。

そしてこれが『無限』となる別格です。
回数を重ねると体が動くことを拒絶してくるのですが、まっすぐに跳べなくなっても感情を消してやり続けるといずれ体が1cmも上がらなくなります。
スプリットジャンプでは脳みそや心肺はまだ余裕なのに、体は限界を超えることができちゃいます。終わった後に座り込んだ時には極上の「やった感」を得られるでしょう。そして1週間は筋肉痛が続きます。

 

 

今回のまとめ

陸上ではつらい練習をしたからといって速くなれるわけではありません。むしろ楽しく練習した方が効果的!!
ってことで、今回は楽しい練習メニュー3選をご紹介しました。
①200m×5
②100mバウンディング
③ハイハードルジャンプ
そして番外編として究極に追い込める「無限スプリットジャンプ」もご紹介しました。
なんか、ジャンプ系が多いですはそれは管理人の趣味が反映されているんでしょうね。

『200m×5』は小細工なしに陸上競技本来の魅力が詰まったメニューで、走ることこそ至高という原理主義的な楽しさを求めるなら事が最高でしょう。100m×5でもおっけー!!

走るのはちょっと…っていう人には『100mバウンディング』がおすすめ。歩数やタイムを計ることで自分の能力が目に見えてわかるという楽しさもあり、スピードを出してみたりパワーをかけてみたりといった工夫が楽しめるメニューです。そして速く走るためにも非常に効果的!!

『ハイハードルジャンプ』は見た目にもスゴくて、これが出来ればフィジカルは完成の域でしょう。短時間で大きなパワーを発揮できる練習で、全身を使って腱(バネ)を最大限に使うことが出来ます。転倒には注意して無理のない範囲でやりましょう。

そして禁断のメニューとして『無限スプリットジャンプ』をご紹介。
辛さこそ楽しさだというのであればこれが至高。頭は余裕があっても「体」が限界を超えるので辛さで言えばこれ以上のものはないでしょう。やりすぎると日常生活にも支障が出ます。

強豪校がつらい練習をやっていると聞くとつらい練習がいいんだと思いがちですが、それは幻想。つらさと効果は比例しません。管理人は弱小校で好き勝手に楽しい練習だけして育ちましたが、だからこそ7mジャンパーになれました。
楽しく練習すれば陸上が好きになるし、陸上を考える時間も増えるでしょう。目的と効果をちゃんと考えてさえいれば、練習は楽しい方が効果的です!
(もしつらい練習してたら8mジャンパーになれてたかもしれないんですけどね…)






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