【パリ五輪】陸上の日本代表の選考は「標準記録」と「世界ランキング」で7パターン!

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【クイズ】
パリ五輪で『日本代表』になるにはどうすればいいでしょう?

知らんよね。

ってことで今回は
パリ五輪の代表選出方法は「標準記録」と「世界ランキング」の2つ!
日本選手権で内定する場合と条件クリアで内定する場合、それ以降に選考される場合があるぞ!!
をテーマにご紹介!

パリ五輪の日本代表になるための条件は…
①「世陸ブダペスト3位以内」+「標準突破」→内定
②「世陸ブダペスト8位以内」+1月以降に「標準突破」→内定
③「日本選手権優勝」+「標準突破」→内定
④「日本選手権優勝」+「ランキング圏内」or締め切りまでに「標準突破」
⑤「日本選手権3位以内」+「標準突破」
⑥「標準突破」or「ランキング圏内」
⑦「世界陸連から追加枠がきてかつターゲットナンバーの次から10位以内」

ザックリ書くとこれが日本代表なるための条件です。
そしてこのうち①~③が即時「内定」の条件で、それ以外は選考にまわってランキングの締め切り時に代表に選出されます。
意味わかる?
そう、すっごいややこしいんです。

あんまり詳しくやると頭爆発するので、どうなると日本代表になれるのか?を中心にご紹介します。
ややこしいけど今回の記事さえ読んでおけばパリ五輪代表の選出方法がだいたいわかるはず!!
ちなみに、参加資格については日本だけじゃなくて世界各国が同じ条件です。ただ、資格があっても3人を代表に選出するかどうかはその国次第。予算がないとかで1人しか出さないとかもあり得ます。

 

パリ五輪日本代表の選出方法は?「標準突破」と「ランキング」で決まるぞ!

まずは日本代表に選ばれるのはどんな選手?という話を。
『参加資格』と『代表選出』の2つにわけるとちょっとわかりやすくなります。

【パリ五輪の参加資格】は…
・標準記録を突破
・ランキングがターゲット圏内
この2つのどちらかでパリ五輪への『参加資格』をゲットできます。

そして、『参加資格』を持った選手の中で【代表選出】が行われ、代表の選出条件を満たした選手が内定あるいは選出されます。

代表に選ばれるには前提として『参加資格』が必要なんです。
で、参加資格を持っている選手のなかで最大3名が代表に選出されるという仕組みです。
テレビで「標準が…」とか「ランキングが…」とか言っていますが、まずはこの2つが大事なポイント。そもそも標準を突破するかランキング圏内にいないと日本選手権で優勝したとしても代表にはなれません。
逆に、日本選手権に出なくても参加資格を持っていれば日本代表に慣れる可能性は高いです。

標準を突破すりゃ代表になれて、標準を突破できなくてもランキング圏内ならそれでも代表になれるんです。
各種目の代表は最大3名なので、出場権を持っている選手のうち3名がパリ五輪に出られます。

パリ五輪の『参加標準記録』と『ターゲットナンバー』

とりあえず【参加標準記録】【ターゲットナンバー】ってのがあるのでとりあえず見てください。

パリ五輪の参加標準記録↓

引用:https://www.jaaf.or.jp/files/upload/202302/22_174619.pdfより

パリ五輪のターゲットナンバー↓

引用:https://www.jaaf.or.jp/files/upload/202302/22_174619.pdfより

【参加標準記録】は、これを切るとパリ五輪の参加資格を得られる記録のことです。男子100mは10秒00を切れば参加資格ゲット。
【ターゲットナンバー】は、その種目に出場できる選手数で、『ランキング』がこの範囲の選手までが出場資格を得られます。男子100mは全部で56人が出場できます。
どちらも2023年7月1日~2024年6月30日が対象期間です。また、ランキングは単純な『記録』ではなく『ポイント』によって決まるため、通常の世界ランキングとは集計方法が違うんです

参加標準記録はシンプルなのであまり説明の必要はないでしょう。期間内に良い記録を出せば資格が得られて、あとは国内選考を通過すれば五輪に出場できます。
ターゲットナンバーはポイント制になっているので、ちょっとだけご紹介。

ランキングはポイント制!!5つの試合の平均ポイントでランキングする

ヤヤコシイのでザックリ説明します。超簡単に言えば、でかい大会で良い記録を出すと高いポイントが付く。

①記録スコア+②順位スコア③パフォーマンススコア
って感じでパフォーマンススコアを出して…

③パフォーマンススコアの上位5つの平均④その選手のポイント
っとなって、この④のポイントを順位化して世界ランキングを争います。

スコアの計算はややこしくて…
①は記録と風をポイントに換算
②は大会カテゴリーと順位をポイントに換算
って感じで係数がかかるので、例えば同じ10秒00を出しても、小さい大会で追い風だった場合と、大きい大会で向かい風だった場合にはポイントが大きく違います

ヤヤコシイデショー

ややこしいけど結構ちゃんとしてて、最低でも5試合でないといけないし、小さい大会でコッソリ不正をしたとしてもポイントが低くなるため、公正なランク付けができる仕組みになっています。(おかげでゴールデングランプリに有力選手がエントリーしたりもしてます)

詳しいことは日本陸連がPDFにしてまとめてるのでそちらを見てください笑
WAランキング制度について

代表に選ばれるのは7パターン!

ここからは、日本代表に選ばれるパターンをご紹介。この条件に当てはまると代表になれます。

①「世陸ブダペスト3位以内」+「標準突破」→内定
②「世陸ブダペスト8位以内」+1月以降に「標準突破」→内定
③「日本選手権優勝」+「標準突破」→内定
④「日本選手権優勝」+「ランキング圏内」or締め切りまでに「標準突破」→選考
⑤「日本選手権3位以内」+「標準突破」→選考
⑥「標準突破」or「ランキング圏内」→選考
⑦「世界陸連から追加枠がきてかつターゲットナンバーの次から10位以内」→選考

わかります?ピンとこないよね。
ここで前述の【参加標準】と【ターゲットナンバー】が大事になってきて、標準突破で代表になるパターンと、ランキングがターゲットナンバー内に入ることで代表になるパターンに分かれます。

具体的な例を挙げると…

  • 【①パターン】やり投げで世陸ブダペスト優勝した北口選手はその投擲で標準も突破したのでその時点でパリの代表が内定しました。
  • 【②パターン】110mHの泉谷選手はブダペスト5位だったので、4月の大会で標準を突破した時点で代表に内定しました。
  • 【③パターン】標準突破済みの選手(橋岡選手など)は日本選手権で優勝した時点で内定を取ることができます。
  • 【④,⑤パターン】標準突破していないくて日本選手権に出た選手はランキングがターゲットナンバー内であれば選考に回ります。
  • 【⑥パターン】標準を突破しているか、ランキングがターゲットナンバー内の選手は選考に回ります。
  • 【⑦パターン】選考後に追加枠で拾われる選手もいます。

どう?わかった?

わかったでしょ!?

日程としては、24年7月2日に標準突破者リストとランキングが確定して参加資格付与者が決まりますので、この時点で代表はほぼ決まります。
その後、7月4日に辞退者が出て、7月5~6日に出場枠が再配分されて余った出場枠がランキングで漏れた選手に分けられます。

代表選考には優先順位がある!だけど日本選手権の順位で優先だと思えばOK!

上の①~⑦で代表を選ぶわけですが、五輪の各国代表は最大で3人までしか出られません。ってことは、選考の優先順位がある。
実は、①~⑦のなかには条件があるものがありますのでそれもご紹介。
①→日本人最上位者
②→1の該当者がいなくて日本人最上位者
⑤→内定者がいる場合は2位以内の者で、日本選手権の順位、ランキングの順位の順で優先。
⑥→日本選手権の順位(8位内)、ランキング順位、ランキングポイントの順で優先
こういう条件がそれぞれついてます。ややこしいですね。

簡単に考えると、出場権を持った人が複数の場合の選考があって、日本選手権の順位の順で優先されるっと思っておけばOKです。
そんで、日本選手権の順位で決められなかった場合はランキング上位が優先です。

ちなみに、内定は①②③でしか出ないので、内定者が4人になることはありません。

 

【まとめ】代表は『標準』と『ランキング』で決まると思っときゃいい!

今回は、パリ五輪日本代表の選考の仕組みについてご紹介しました。
なんと、7パターンもの選出パターンがあって、さらに優先順位があったりするので超ややこしいです。
でも、『標準』で選ばれる場合と『ランキング』で選ばれる場合があると思っておけばOKです!

参加標準を切ってるorランキング圏内になっておけば、国内で他に3人が標準突破や自分よりランク上位にならなければ代表になれる。
っという認識でOKです。
条件をクリアした選手が3人を超えた場合には選考になりますが、その場合は優先順位があります。
なんともややこしいね。

もっと詳しく知りたい方は、陸連のやつを見てください↓
https://www.jaaf.or.jp/files/upload/202309/21_112524.pdf






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