【スパイクレビュー】NB、アディダス、ナイキの短距離スパイクってどうなの?

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陸上のスパイクを作っていてそれなりのレベルにあるのはミズノアシックスナイキアディダスニューバランスプーマサッカニーブルックスアンダーアーマーあたりだと思われます。
日本では一昔前まではミズノ、アシックスしかほぼ売られておらず2強状態。
海外メーカー製のスパイクを履いているのは契約しているごく一部のトップ選手だけでした。

最近ではナイキアディダスの陸上スパイクであれば店頭でも見られるようになってきて、私も試しに買ってみたりしています。
ニューバランスはまだ店頭で見ることはほとんどないものの、探せば一般人でも普通に買えるようになって来ました。

今回は、そんな気になるけどちょっと遠い存在である海外メーカーのスパイクを比較してみようかと思います!!

 

 

海外3メーカーのスパイクを比較

わたくし、ナイキ、アディダス、ニューバランス(以下NB)の3メーカーのスパイクを購入しました。
学生であれば1足を大事に履くものかと思います。私も現役時代は3年に1足くらいしか買っていませんでしたし、そんなに買い替える必要を感じませんでした。
今年もナイキを1足買っただけで終わりかと思っていたのですが、アディダスとNBを衝動買いしたのです。

これはひとえに大人の財力のなせる技です。

  • サイズ感
  • 足幅
  • プレートの感触(硬さ)
  • ピンの感じ
  • 履き心地

上記のあたりが海外メーカーに手を出すに当たって気になる所かと思いますので、個人的感想でご紹介。
今回はモデルごとの細かい比較ではなく、メーカーごとの大まかな違いについて紹介します。

比較したモデル

ナイキアディダスNBと言ってもスパイクの種類は様々ですので、どのモデルを比較するかによって全然言ってることが変わります。
今回ラインナップの中ではNBだけがちょっと軟らかいモデルになります

ナイキ

 『ズームJAフライ3』をメインに、ちょっと前のモデルである『ズームセラー』も含めて2モデルを想定しています。
どちらも短距離向けモデルで、200mがメインターゲットといったところだと思われます。
あとは『TJエリート』という三段跳のモデルと幅跳用のモデル『LJ4(レビューはこちら)』を持っていますがこれは毛色が違うので今回は出て来ません。

アディダス

 今回比較しているのは、『adizeroアクセラレーター』という400mまで対応として売られているモデルです。
超前傾が特徴的なスパイクで、見た目的にも履いた感じでも、とても400mまで使えるとは思えません。
見た目から明らかに硬そうなので短短特化モデルだと思って買いましたが、本当にこれで400走っている人なんているのだろうか?
幅跳用のモデル『adizero LJ(レビューはこちら)』も持っていますが、そちらとはだいぶ印象が違います。幅用は今回は出て来ません。

NB

買うつもりなかったのですが衝動買いしてしまった『SD100v2』のたぶん旧モデル。
正確な名称はわかりませんが、SD100シリーズだと思われます。
プレートは短く、ピンも少ないのでロングスプリント系のスパイクだと思うのですが、実際のところよくわかりません。
足首をつつむニットが特徴的で、ナイキアディダスと違ってこれだけは足に優しいモデル。

サイズ感

ミズノ・アシックスでは27.5cmを履いています。これを基準に考えます。

 

サイズ感はどれくらい?

ミズノを27.5とした場合のサイズ感です。

ナイキはワンサイズアップの28cmです。
巷ではワンサイズ大きいものを選ぶと良いと言われていますが、私もその通りで0.5大きいサイズピッタリな感じです。幅に余裕をもたせたかったらもう1サイズ上げても良いくらいかも。三段用も幅跳用28でちょうどですので、ナイキに関してはワンサイズアップは間違いないと思われます。

アディダスはミズノと同じサイズ
アクセラレータに関して言えば私は27.5cmでちょうど良かったです。余裕はないけどきつくもない、ぴったりサイズ。
アディダスは幅が狭いくせにやけに長さがある感じがします。そのため、狭くはあるものの、サイズに関してはアップなし。幅跳用のスパイクも27.5cmでしたので同じサイズ感。
ただし、幅に特徴があるので、人によってはサイズを上げないと履けないかも。

NBはワンサイズアップ
足入れの感じはミズノやアシックスと比べて特に変わらないというか、アッパーが軟らかいモデルなのでサイズ感に関してはあまりシビアに考えていません。
ただ、28cmがシックリくるかんじなので、ワンサイズアップです。

 

足幅はマチマチ

ミズノでちょうど、アシックスだと甲が高くて指のところが広い感じがします。

細さを比較。細いのはアディダス!

一番細いのはアディダスです
アディダスは非常に細く、幅狭な私でもけっこうギリギリ。
アッパーもソールも明らかに細いので、普段ワイドを履いているような人だとアディダスは絶対に無理です!!

次に細いのはナイキ
ソールの細さだけならアディダスと変わらないんじゃないかと思われます
ただ、アッパー自体はそこまで細くはないので、そこまで神経質にならなければ履けるはず。

細さを全く感じなかったのはNB
ちょっとアッパー構造が特殊なモデルだったので、一概には言えないかもしれません。
このSD100vに関して言えば、国産スパイクと変わらない広さがあります

 

プレートの感触(硬さ)

ミズノは硬め、アシックスは軟らかめな印象。

ナイキは結構硬い

JAフライ3ズームセラーもいわゆる硬いモデルで良いと思う。
国産のフラッグシップクラスと同等の硬さと反発がある。履くと実際の硬さよりも硬く感じるが、乗った時の反発感は独特。
スパイクに合わせた走り方をした方が走れる感じで、うまく乗れないとスパイクだけが跳ねる感じになり国産のような懐の深さはない。
ただ、足が勝手に回る感じは他のメーカーよりも強い

アディダスはメチャクチャ硬い

硬いなんてもんじゃない。
手で曲げるなんて不可能なレベルだし、実際履いても硬い。
アクセラレーターに関しては支え台的な構造物があるため、靴の形のまんまのつま先立ちになる。フラット接地なんて構造的に無理だ。
体重のあるパワー系のスプリンターでなければ違和感しかないと思うが、その分反発はケタ違い。靴に合わせた走り方ができれば非常に頼もしい。
試着でジャンプするだけで勝手に前に進んでしまうほどの傾斜とそれを支えるだけの硬さを持った超個性的なスパイク。
優しさは全くない。

NBはグニャグニャ

SD100がロングスプリント系なのもあって明らかに軟らかい。
手でもぐちゃぐちゃ曲がる。
走って負担は少ないが、引き換えに反発もない。
上記の2モデルと直接比較するのはちょっと違うかもしれないが、国産中級モデルであるジオサイレンサーやサイバーブレード(SPブレード)と比べればNBの方がアッパーが良い分楽にスピードに乗れる感じがする。
そして何より、軟らかいのにクッションがないというのがこのシューズの特徴だろう。
国産にありがちな『スポンジが邪魔』っていう感触は全くなく、トラック自体のグニョンっていう感触が直接伝わってくる独特な走り心地。
個人的には相当気に入った。
走りやすさは過去のどのシューズよりも上だ!!

プレートの感じまとめナイキはうまく走ればうまく反発してくれる。
アディダスはスパイクが前に走らせてくれる。
NBは国産と同じように使える。

 

履き心地・フィット感

ミズノ・アシックスはずっと履いていても痛くならない。

ナイキは悪い

JAフライ3に関して言えば最悪と言って過言ではない。
とにかくアッパーが悪い。立っても痛いしブレーキをかけても痛い。
ただ、プレートは意外としなるので走っている時の疾走感は相当良い。
が、止まるとすぐ足痛い。靴を履いたまんまのレストをとってレスト明けに走りだそうとしたら痛くて走れないくらい痛い。
もはや足にあってないんだと思うが、試着だけだと良い感じに思えてしまうからわからないものだ。かかと周りの形がエグいので人によっては靴ずれになるかも。
ズームセラーはそれほど悪くなかったけど。
ナイキは履き心地は悪いが走り心地は良い

アディダスは悪くないけどプレートが変

アッパーが丈夫でプレートも硬いのでガッチリ感がすごいが、そのわりにかかと周りが低くて軟らかいので脱げそうな感覚がある
特にアクセラレーターは前足部にベルトがあるので、前足部とかかと部のがっちり感の違いが不安を増幅させる。実際には脱げないが違和感はある。
ただ、アッパーは特に不満はないと思う。
なによりも問題なのは、プレートに変な支え台があること。その辺は個別のレビューで書いてありますのであとで見て下さい。

NBは最高のアッパー

SD100をはじめとしたNBのモデルの多くは足首のニットが採用されており、ベロから足首までがやわらかニットでフィットする。
靴下を履いてる感じで、フィット感は今までに履いたどの靴よりもある
もう全部のメーカーがこのアッパーにした方がいいのではないだろうか?
靴紐は締めなくても大丈夫な勢いで最高のフィット感を得られる一方で、履くときには入口が狭くいせいでめちゃくちゃ履きにくい
人によっては足を入れることすら出来ないかもしれないレベルで、頻繁に脱ぎ履きする気にはなれない。

履き心地まとめナイキに履き心地を求めてはいけない。
アディダスは独特。
NBのアッパーは世界最高だ!!
 
 
 
 
そんなところでしょうか?
現役時代は国産ばっかり履いていたので、海外スパイクに対する偏見はあります
そしてその偏見は概ね間違っていなかったことが分かりました。
今ですらこのレベルで個性があるので、10年以上前はもっとめちゃめちゃだったんだろうと想像しますが、合う人には合ったんでしょう。

実際に海外スパイクを買ってみて、履いてみて、私のスタンスは以前とは変わりませんでした。
『本気ならアシックス(ミズノ)』
です。
遊びで履く分には海外スパイクもいいですが、もし私が部活生であったら絶対にミズノを買います。
今は海外スパイクブームですが、たぶん数年で落ち着いて国産2強に収束するんじゃないかなぁ?

ただ、海外スパイクは国産よりもコスパは良いので練習用なら賢明だと思います。
インクスを試合用にして海外メーカーを練習用にするのがコスパ最強だと思う!!

今回比較した3モデルは個別にレビューを書いていますので、そちらもご参照ください。






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