【レビュー】ジェットスプリント2は高反発だけど走りやすい!!中級者にもおすすめできるバランスの良いスパイクだった!!

スパイク, スパイクレビュー

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時代は厚底で、アシックスも厚底の「メタスピードSP/MD」をリリース。10秒台でさらにタイムを狙う超上級者は厚底を選ぶのがベストだと思います。しかし、11秒台のいわゆる中級者に厚底がほんとうに必要か!?ボルトの世界記録だって薄底だし、マックスフライ登場前は9秒台の選手でも全員薄底だったんだぞ!!
そして、「薄底時代」最後の商品群であるアシックスのフラットスパイクは多くの中・上級者選手にとって最適なスパイクであるはず!

ってことで今回は
【レビュー】
『ジェットスプリント2』はフラットで走りやすい!!
裸足感覚で接地感バツグンな中級者にもオススメできるスパイクだ!!

をテーマにご紹介。

アシックスと言えば「フラットスパイク」!!
なかでも桐生モデルとして誕生した初代『ジェットスプリント』は後世に語り継がれるであろう歴史的なモデルです。
従来のスパイクと違って傾斜が全くないというクセの強いモデルだけに、指名買いする選手も多くフラット派に絶大な支持を得ていました。
今回ご紹介するのはその2代目モデル。
フラット形状をさらに突き詰め、「メタスプリント」の市販版的な位置づけでもある2代目は、硬さはそこそこで見た目と違ってクセがなく多くの選手におすすめできるスパイだった!!

今回の構成としては
・どんなスパイクか?
・手にとって分かる細かいところ
・実際に履いた感触
って感じでレビューしていきます。

 

ジェットスプリント2はどうやって生まれた?

ここはどうでもいい話なので飛ばす人は飛ばして下さい。

まずはジェットスプリント2の成り立ちと立ち位置からご紹介。
これを知っておけば「ジェットスプリント2」がどんなスパイクかだいたいわかるはず。知ってる人はおさらい、知らない人は覚えてね。

~2017年~
かつてからアシックスはフラット感覚のスパイクを作っていましたが、現在のフラットスパイクの原点は桐生選手が特注で履いていたスパイクです。それまでサイバーレイのプレートをベースにしたスパイクを使用していた桐生選手がアシックスと契約して生まれたのが「桐生モデル」のフラットスパイクです。
2017年に日本人初の9秒台をマークした際に履いていたのがこれ。


画像引用:アシックスHPより
これは桐生選手専用モデルですが、このスパイクは9足限定で99,800+税で販売されたこともあります。ちなみに、重さは約120gらしいです。

~2018年~
そしてこのスパイクを市販モデルとして2018年に出てきたのが初代の「ジェットスプリント」です。

初代モデルは「桐生モデル」と同じコンセプトで、つま先の反り上がりがほぼないいわゆる「フラットスパイク」でした。とはいえピン配置もプレートも桐生選手のスパイクとは別モノ。
それでも市販スパイクで唯一(ミズノのジオマッハはありましたが)の「フラットスパイク」としてフラット派に絶大な支持を得ていて、マックスフライ登場までは「これじゃなきゃ嫌!」っていう選手が結構いました。ジオマッハと違ってけっこう硬かったこともスプリンターに受け入れられた要因でしょう。

2018年5月には開発中の次世代スパイクがプレスリリースされ、フラットスパイクの市販化と同時に桐生モデルはさらに進化して次世代の「ピンレス」の開発が進んでいることが判明します…

画像引用:アシックスHPより

~2019年~
2019年9月ついにアシックスは新型の桐生モデルとなる「ピンレススパイク」をプレスリリース。

画像引用:アシックスHPより

2020年に予定されていた東京五輪に向けた最新スパイクで、ピンの刺さる時間すらも軽減しようという極端なコンセプトのスパイクで、これがのちに市販されて『メタスプリント』となるわけです。

~2020年~
桐生モデルのピンレススパイクは「メタスプリント」として市販されます。ピンの抜き差しによるロスがないので0.04秒速くなるとかなんとか…

そして、メタスプリントと同じコンセプトでピン付きの2つのモデル「ソニックスプリントエリート2」「ジェットスプリント2」が派生します。

3モデルとも「フラットスパイク」で同じアッパーを使っているのでそっくりでソールをみないと区別がつかない。
しかし、それぞれ違いがあって…
ピンレスと硬いカーボンプレートで性能を突き詰めたのが「メタスプリント」
メタスプリントをある程度の傾斜をつけて扱いやすくしたのが「ソニックスプリントエリート2」
メタスプリントをフラットのまま柔らかくして扱いやすくしたのが「ジェットスプリント2」
っていう感じ。
どのモデルもフラットで、接地時にピンの刺さることすらもロスっていう設計思想の「ピンレス構造」が採用されてるのは同じです。そのため、ソニックは5mm取り換え式ピンが、ジェットは5mm固定ピンが採用されていてスプリントスパイクとしては極端にピンが短いです。

超ザックリ言うと
メタスプリントにピンをつけて柔らかくして扱いやすくしたのが『ジェットスプリント2』です!
と思っていいと思います。
成り立ちからもわかる通り、完全な上級者向けってことはないけど、ある程度の技術が要求されるスパイクであることは間違いないです。

 

 

【レビュー】
『ジェットスプリント2』はバランスが良くて走りやすいスパイクだった!!

いよいよレビュー。ここからは管理人が実際に履いた印象をご紹介します。

ジェットスプリント2は…
反発はそれなりだけど走りやすい!!
バランスが良くて中~上級者におすすめできるスパイクだ!!

メーカー的には「上級者向け」ってことになってますが、管理人的には12秒台でも十分扱えるスパイクだと思います。むしろ11秒後半くらいの選手に最適な気がする。また、種目は100mから400mまで問わずに使えると思います。
反発自体はそれほど強くないものの、クッションが薄いのでダイレクトな走り味で接地感覚が非常に優れているため、アレコレ考えながら走るタイプの選手なら気に入るはず。
逆に、スパイクなんてなんでもいいってタイプならもっと反発が強いやつのほうが合うと思う。

反発自体はそこそこに抑えることで、シャープながらも扱い切れる反発感による走りやすさを感じることのできるバランスが取れたスパイクっていう印象で、SP/サイバーブレードのステップアップとして選ぶのもイイと思います。ブレードに比べるとクッションがないので衝撃は大きくなりますが、万能で走りやすい感じは通ずるものがある。

【フラット構造】
「フラットプレート」は意外にもかなり走りやすいぞ!!中級者でも十分に扱えるスパイクだ!


見た目にもかなり極端な「フラット」なのがわかりますね

一番気になるであろう『フラットってどうなのよ!?』ってところから。
ジェットスプリント2は「フルレングスのフラットプレート」を採用した珍しいモデルで、傾斜は裸足と同じくらいしかない極端なモデルです。

この【フラット】について、いろんなスパイクを買いまくった管理人の印象としては…
シューズがそのまんまスパイクになった感じ!
接地感覚が良くてかなり走りやすい!!

今回のジェットスプリント2は履いた感じがシューズに近くてかなり走りやすいです!!
従来のフラットスパイクって結構クセがあって、やもするとベタベタした走りになってしまいがちでした。しかし、ジェットスプリント2はフラットながら薄さ、軽さ、ピンレス構造のおかげで足離れが良い!
他のスパイクのように無理やり重心移動させられる感覚がなくて、軽い接地で足が離れてくれます。
そのため足裏全体で接地してもベタベタにならず短い接地でパンパン切り替えしていける印象で、フラット走法に成熟していなくてもそれっぽい走りができると思います。

一方で、フォアで接地して蹴り出すような動きに対しては反発感がなくなります。
まあ、傾斜がないからフォアで踏んでもプレートがしならないので当然ではありますが、ガシガシ蹴って走るタイプの選手だと合わないはず。初心者にも合わないでしょう。
このスパイクが本領を発揮するのはやっぱり「フラットで着いて足首を固定して反発を受ける」動きだと思う。いわゆるフラット走法ね。

反発はそこそこある!プレートは前足部が柔らかくて中足部が硬い

従来のフラットスパイク(っていうかジオマッハ)は反発が全然ないっていう致命的な欠点がありました。しかし、ジェットスプリント2はちゃんと反発があります!!
そのため、『フラットが良いんだけど反発が欲しいからなぁ…』っと思っていた人にもジェットスプリント2はおすすめできます。反発はけっこうあって、ミズノで言えば「Xレーザーエリート2」より高反発だと思う。

「フルレングスプレート」なんだから反発あるのは当然っちゃ当然ですが、特に中足部が硬いのでトップスピード付近での反発感はイイ感じです。
一方、前足部が柔らかいので加速局面では反発は物足りない感じはありますが、前傾をかけたときの踏みやすさには優れています
そんなわけで、ジェットスプリント2は中間での反発はありつつもスタートも出やすいちょうどいいバランスの硬さです。

前足部が柔らかいってことは「踏みやすい」ってことで、これは管理人が「ジェットスプリント2は技術が未熟な選手でも履きこなせる」と思う要因でもあります。ちなみに、メタスプリントは形状はほぼ同じなのに前足部もカッチカチなので反発はあるものの加速局面で弾かれる感じがして扱いにくさがあります。なので、フラットだからっていうよりも硬さのバランスの問題だと思う。

フラットなのでクセはある!だけど扱いにくいほどではない

抽象的な表現ですが、スパイクは「扱いやすい」とか「扱いにくい」っていうのがあります。
ジェットスプリント2がどうかというと、扱いやすいけどフラットなのでクセはある!!って感じ。

具体的にどういうことかというと、ジェットスプリント2はフラットなので足首が動きやすくてかかとが落ちちゃう可能性がある!!
ジェットスプリント2が合うかどうかは足首を固められるかどうか?ってのが一つポイントになると思います。踏み込みで足首が動いちゃう選手はもっと傾斜が強いスパイクの方がいいと思う。
傾斜があるスパイクにはいわゆる「支え台」があるので足首の動きが制限されてかかとが落ちずらくなっています。そのため、傾斜が強いスパイクの方がかかとが落ちずに腰高でパワフルな走りができることがある。

一方、ジェットスプリント2は足首の自由度が高いので気を抜くとかかとが落ちてベタベタした走りになりがち!
かかとが落ちるってことは足首でクッションしてるってことで、接地が長くなってしまいタイミングよく反発が使えない状態になります。
フラットなので接地感覚自体は良いのですが、踏み込みではしっかりと足首を固められないとダメ。そういう意味では、足首をガッチガチにして走れる上級者のほうがフラットスパイクに合っていると言えるかもしれません。

まあこれはこのスパイクのクセなので、だからダメかっていうとそうでもなくて気にならない人も多いはず。
足首を動かしすぎないように意識できれば扱いずらさはないと思うし、基本的には足離れが良いのでかなり走りやすいスパイクではあります。初心者だとダメかも。
もし、ジェットスプリント2を履いてなんか合わないなぁって感じたときには足首を固めてみるとハマるかも?

 

【ピンレス構造】
4本固定の5mピンはグリップに不足なし!接地感覚がかなりイイ!!


ピンは5mmの固定ピンが4本だけ!

次に、「ピンレス構造ってどうなのよ!?」ってところを。

管理人としてのジェットスプリント2の【ピンレス構造】の印象は…
「裸足感覚」で接地感覚は最高レベル!
地面が近くてダイレクトな走りができる!!

ジェットスプリント2の接地感覚は最高レベルにイイです!!
4本固定5mmピンは存在感がほぼなくて、裸足の足裏に硬い板を張り付けて走ってるような感覚。硬いけどにちゃんと「裸足感覚」です。これまで管理人の中で一番裸足っぽかったのはNBの「SD100v」(レビューはこちら)っていう超柔らかいスパイクだったのですが、ランキングが更新されました。
反発があるのに裸足感覚のスパイクっていうのは管理人史上初めてで、裸足感覚なのにちゃんと反発してくれるのがジェットスプリント2の良いところ。

これはおそらくピンレス構造の賜物で、固定ピンが4本しかないおかげで設計段階でプレートの屈曲を思い通りに作れたんでしょうね。そういう意味では、4本固定ピンという奇抜な構造はコンセプトを実現するために最適な方法だったのでしょう。
実際には5mmピンが付いているのにピンの存在を感じないくらい足裏の感覚がいいです。
正直、接地感覚についてはピンレスのメタスプリントと比べても(硬さ以外は)ほぼ一緒な気がします笑

4本ピンでもグリップは十分!地面が近くて接地感覚はかなりイイ!


4本のピンだけでなく、プレートの凹凸がグリップに寄与するらしいが…

4本5mmピンで心配なのはグリップは大丈夫?ってところです。
グリップについては全く問題ありません!!

4本しかピンがないのでピンによるグリップってのは感じないですが、だからと言って滑る感触はない。
スタートでパワーをかけてもコーナーを回ってもグリップに不足を感じることはないです。
グリップは十分だと思いますね。
まあ、シューズだってピンがないけど別に滑ることもないですからね。4本とはいえピンがあるんだからグリップについては心配しなくて大丈夫です。
それどころか、プレートが薄くて地面がかなり近く感じるので地面を掴める感覚がある!
不思議なもんで、ピンがなくても地面を噛むスパイク的な感触はちゃんとあります。地面が近い感じは「ウインドスプリント」にかなり近くて、ドリルで養った接地感覚を実際に使うことができるのはジェットスプリント2を使うメリットの一つだと思います。

また、プレートの凹凸が地面を噛んでグリップしてくれるらしいですが、それ自体は体感できません…あの凹凸に効果があるのかないのかはわからん。
あと管理人が気になるところでは、かかとがプラスチックでツルツルだから止まるきにかかとをついて急減速しようとすると結構滑るし歩くとかかとがすごい削れる。まあ、いいんだけど。

5回くらいしか使ってないのにもうかかとがツルツルだぁ!!

かかともそうだけど、プレートの凹凸自体も削れやすそうなので固定ピンも相まって耐久性は高いとは言えない感じ。練習でガンガン使ってたら1シーズンで買い替えかな?

【アッパー】
「HL-0メッシュ」はかなりイイ!でも「ダイナラップ」が邪魔すぎる


おなじみのHL-0メッシュとダイナラップの組み合わせ

今更「HL-0メッシュ」について説明は不要でしょうが、超ザックリ言うと柔らかくてフィット感が高いけどホールド感もあるアッパーです。
このアッパーは結構いい!!
管理人はこのHL-0メッシュが使われている幅跳び用の「ロングジャンププロ3」も使っていますが、あっちはモノソックデザインとかいう余計なものが付いていてダメなのでアッパーの性能はジェットスプリント2のほうが断然上です。
管理人はすぐスパイク脱ぎたい派なのですが、このスパイクはずっと履いてても大丈夫なくらい履き心地が良くて、練習でもトイレ以外はずっと履いています。

ただ…ダイナラップ!!おまえは邪魔だ!!
「HL-0メッシュ」自体はやわらかくて足当たりの良いいんです。それなのに「ダイナラップ」のせいで台無しに…

ダイナラップはゴワつくぞ!

ダイナラップのせいで足入れがゴワゴワする!!

靴の中を写した写真ですが、土踏まずとその逆側にあるベルトがダイナラップです↑

見てわかる通り、足底をベルトで引っ張り上げる構造が「ダイナラップ」なるもの。
ダイナラップはシューレースに繋がっていてひもを締めると足がギュっと締まってブレを抑えてくれるっていうものなんですが…
ダイナラップ部分の生地が二重になってるせいでかなりゴワつく!!
せっかくHL-0メッシュが柔らかいのにダイナラップのせいで足当たりが悪くなっちゃってるのはすごく残念なポイント。まあ、履いちゃえば気にならないっちゃ気にならないんだけど、ダイナラップがHL-0メッシュの良さを台無しにしてる感があります。

あと、履くときにちゃんと紐を緩めておかないと引っかかって捻じれちゃうから脱着が面倒だし、ギュっと締めると右足のシューホールの部分が甲に当たって痛いです。

おなじみ!アシックス特有のドでかヒールカップ


比べるとアシックスとミズノのかかとの違いがよくわかる。

ジェットスプリント2はアシックスのスパイクの履き心地が好きな人なら気に入ると思います!!
っというのも、アシックス特有のドでかいヒールカップがジェットスプリント2も例に漏れず装備されているから。
正直、管理人はかかとのフィット感なんて気にならないのですが、話を聞くとミズノやアディダスだとかかとが緩くて脱げそうで不安っていう人が結構います。
たしかに、並べてみると設計思想の違いがよくわかりますね。
アシックスの履き心地が好きな人はジェットスプリント2も好きだと思います。

 

 

重量は軽量級、サイズ感はけっこうタイト

一応、レビューなので重さとサイズ感にも簡単に触れておきましょう。

重量は28.5cmの実測で154g

28.5cmで154gという重さは十分に「軽量スパイク」と言えるレベル。

参考までに
「Xレーザーエリート2」が28cmで170g
「Xブラストネオ」が28cmで194g
「サイバーブレード」が28.5cmで167g
「スーパーフライエリート2」が28.5cmで169g
「メタスプリント」が28.5cmで144g

28cmで160g以下であれば軽量級と言って差し支えないでしょう。
実際に履いてもXレーザーエリート2よりは軽い感じがします。ただ、スーパーフライエリート2と比べてそこまでの違いは感じないです…

また、サイズ感は結構タイトです。アッパー素材自体は伸びるのにダイナラップのせいで横幅の融通が利かない感じ。
横幅は狭くて足長は普通なので幅広の人はワンサイズかツーサイズ上げを推奨します。
ただ、きつめのサイズで履きたいならミズノと同じサイズで良いと思うし、きつめにしてHL-0メッシュを伸ばして履いたほうが本来の性能を発揮できるはず。
管理人は「練習でも楽に履けるサイズ」で選んだのでワンサイズ上げて28.5を選びました。

ちなみに、同じアシックスで比べるとサイバーブレードよりタイトで、メタスピードSP/MDより幅は狭い感じ。そして不思議なことに同じアッパーのメタスプリントと比べるとワンサイズタイトです。(メタスプリントとのサイズ感の違いはメタスプリントのレビューで書きます)

スーパーフライエリート2と同じくらい、Xレーザーよりはタイト。

 

メインは11秒中盤くらい?12秒台でもおすすめできる

いろんなスパイクを買いまくった管理人的に、『ジェットスプリント2』が一番合うのは11秒中盤の選手だと思います。
理由はいくつかあって…
・前足部が柔らかいので筋力が強くなくても扱える
・接地感覚が良くて思った通りに走れる

・反発力そこそこあるけど足への負担が少ない
・爆発的な反発はない

管理人の率直な印象は
『かなり走りやすくて万能!これと言った弱点はないけど強いて言えば反発がもうちょっとほしい』
スパイクの性質は全然違うけどサイバーブレードでも同じような感想でした。中級者が選ぶべきスパイクとしてかなりおすすめで、12秒台の選手にも十分おすすめです。

こまかいことは前述しているのですうまいこと読み取って欲しいのですが、つまりは…
全域で走りやすくて技術が高くなくてもスピードが出せる!だけど爆発的な反発はない!!
これといって弱点はないので中級者なら不満を感じるポイントはたぶんない。中級者に最適なスパイクの一つだと思います。だけど10秒台や体重のある選手には反発に物足りなさを感じるかもしれない。

中級者なら「SP/サイバーブレード」、「Xレーザーエリート」に「ジェットスプリント2」の三択でしょ!!

以前から管理人は中級者におすすめなスパイクとして「SP/サイバーブレード」「Xレーザーエリート」を推しています。

「SP/サイバーブレード」はクッション性が高く、「Xレーザーエリート」は屈曲性が高いというメリットがあります。
そこに今回のジェットスプリント2が入るのですが、ジェットスプリント2のを選ぶメリットは接地感覚の良さと反発のバランスが良いところ。

ブレードもXレーザーも足への負担が少ない分、反発は少ないためスピードが出しずらいところがあります。
そこに来てジェットスプリント2は反発があるのでスピード感は一段階高いレベルにあります
ブレードに比べると競技レベルがひとつ上のスパイクではありますが、フラットで接地しやすいので足へのダメージはそれほど高くないです。

ってことで、
クッション重視(ダメージ重視)なら「SP/サイバーブレード」
屈曲性重視(重心移動重視)なら「Xレーザーエリート」
接地と反発重視(スピード感)重視なら「ジェットスプリント2」
中級者はこんな感じでスパイクを選ぶと良いと思います。どれが一番速く走れるか?ってのは人によると思うし、どれを選ぶかはシチュエーションによると思います。ほんと、それぞれに良さがある。

もし管理人が3足のうち試合用にどれか1つを選ぶならジェットスプリント2です!
シーズン中の練習用ならXレーザーかな。春先とかシーズン以外の練習で使うならサイバーブレード。

ちなみに、反発重視なら「Xブレスト」でも良いと思いますが、あれはちょっと硬すぎる印象で、扱いやすさではジェットスプリント2のほうが上です。

 

 

【まとめ】
「ジェットスプリント2」は接地感覚が最高!
反発もそれなりにある中~上級者に広くおすすめできるスパイクだった!!

今回はアシックスのフラット3兄弟の中の一つ「ジェットスプリント2」をレビューしました。
極端なフラット形状と4本固定5mmピンを採用した異端なモデルで、気になるけどなかなか手が出せないって人も多いと思います。管理人が買って色々やってみたので参考になれば嬉しいです。

結論からいえば
フラット+ピンレス構造のおかげで接地感覚が最高レベル!!
走りやすくて反発もあるので上級者のみならず11~12秒台の選手にも最適なスパイクの一つだ!!

管理人、いろんなスパイクを買いまくっているので、それぞれのスパイクが目指している方向性(ターゲット)の違いも直接比べてると、ジェットスプリント2が最優先しているのは『接地』で、それはコンセプト的にもそうだけど履けば明らかです。

そんなわけで、まずは接地感覚がバツグンに良い!!
ジェットスプリント2の一番のメリットはこの接地感覚の良さにあると思います。管理人史上一番「裸足感覚」あるいは「シューズに近い」感覚で走ることができて、スパイクが動きを邪魔することなく思い通りの接地ができる。それでいて、強く踏んだ時の反発もあるからスピードが出しやすい。
具体的には、前足部の屈曲が良いのでコントロール性が高いのに中足部が硬くて高速域での反発はしっかり出てるため、全域で走りやすいスパイクになっています。加速局面では弾かれることはなく、中間でも無駄に蹴らなくてもスピードが出る。
これは固定ピンが4本だけだからプレートの屈曲の自由度が高いからこその感触で、奇抜な構造のおかげで他のスパイクとは一味違う走り味を実現しています。
接地感の良いスパイクを探しているなら即買いして損なし!!

そして、中級者の選手にも最適なスパイクになり得る!!
ジェットスプリント2は反発は高いけど走りやすくてバランスが良いです。
固定ピンなのもあって一応「上級者向け」にカテゴライズされていますが、11秒台中盤くらいの選手に一番合うと思う
フラットだとかピンレスだとかっていうと扱いずらそうなイメージですが、実際にはフラット特有のクセ(かかとが落ちる)はあるものの、総じて言えば扱いやすいスパイクだと思います。高反発ではあるものの、前足部は屈曲しやすいので12秒台の選手でも普通に履けるはず。
管理人の印象では、SP/サイバーブレードのステップアップ版的に位置づけていいと思うくらいバランスが良くて、クッションはないもののその分反発がある。
ブレードで十分だけどもうちょっと反発が欲しいっていう選手にもおすすめです。

ってなわけで、今回はジェットスプリント2のレビューでした。
超ザックリ言えば、走りやすくて反発もある万能スパイクで、11秒~12秒の中級者におすすめなモデルです!
100~400mまで種目関係なく練習用にも試合用にも使えて高反発だけど足への負担は少なめなちょうどいいモデル。多くの選手におすすめできます。
中級者なら固定ピンの耐久性が気にならないなら買って損なしのハイパフォーマンスモデル!!

定価は¥26,400 (税込)だと思うけど、実売だと1万8千円くらいで流通しています。値段の割に性能が高く、コスパの良いスパイクだと思いますね。
で、管理人はなぜか最新モデルが楽天で13,900円で売っていたので即買い。






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