幅跳び用スパイクと短距離スパイクの違いは?幅跳び用スパイクの特徴とメーカーごとの違い

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【2022年加筆】

陸上部に入部して幅跳びを専門にしようと思っている人はまちがいなくスパイク選びで迷います。私も幅跳びスパイクを買うまではその必要性をあまりわかっていませんでした。
しかし…
一度履けば幅跳びスパイクの跳びやすさは衝撃的なものだった!!
専用スパイクを履けば絶対に(?)記録が伸びます!!

今回は
幅跳びスパイクと短距離スパイクの違いはなに?
についてご紹介。
元7mジャンパーであり、中学から大学まで幅跳びを専門にしていた管理人が初心者のための幅跳びスパイク選びについてご紹介します。

  • 幅跳び用スパイクと兼用スパイクは何が違うのか?
  • 短距離用スパイクで幅跳びしちゃだめなのか?
  • そもそも幅跳び用スパイクって必要なのか?

こんな感じで紹介して行きます。
なかなか購入に踏み出せずに迷っているあなた!
絶対に今すぐ幅跳び用スパイクを買うべきです!!

 

 

幅跳びスパイクは4種類

幅跳び用のスパイクは各メーカーから発売されており、執筆時点(2022年)で普通に購入できるのは4種類です。

  • ミズノ(フィールドジオLJ)
  • アシックス(LJプロ3)
  • ナイキ(ズームLJ)
  • アシックス(アディゼロLJ)

メーカーごとに設計思想が違うので多少の違いははあるものの、共通した特徴が多くあり全てのモデルが幅跳びをするために作られているので短距離用スパイクと比べると断然跳びやすくなっています!
そのため、どのメーカーを選んでも幅跳び非常に跳びやすいです!!
これが前提。どれを選ぶかってのは正直言って好みの問題。どれがいいってのはありません。なので、迷う時間がもったいないならとりあえず今すぐにフィールドジオLJを買ってください(笑)
そのうえで、小さな違いが大きな違いであるのがスパイクの世界。4つのモデル全てを実際に試合で使った管理人が、個人的視点でそれぞれのスパイクの特徴について簡単に紹介します。

ミズノ(フィールドジオLJ)

おそらく国内で一番シェアが高いであろうスパイクがミズノのフィールドジオLJです。
現日本記録保持者の城山選手、元日本記録保持者の橋岡選手といった日本のトップジャンパーの多くがこのフィールドジオを使用しています(トップジャンパーは硬さなどをカスタムしていると思います)。
踏切り安定感や反発性の高さが特徴で、強く高い跳躍ができるので踏み切り重視の選手におすすめ
ピンが多いので助走では多少の抵抗感がありますが、硬いプレートによる推進力とそれを受け止める踏み切りのガッチリ感は別格。それでいて扱いやすく、履けば記録が伸びるはず。
とにかく一度は履いて欲しいスパイクです。

詳しい事はレビュー記事で書いていますのでご参照ください。

アシックス(LJプロ3)

2020年に「LJプロ2」が発売されたのですが、ねじ山の強度不足によってリコール回収となりました。
諸々を改善した現行モデルが『LJプロ3』です。
他メーカーのスパイクと違って「フラット構造」なのが特徴で、フラット接地でスムーズに助走を走れるため助走重視の選手に合うスパイクです。
一方で、踏み切りでの足離れにクセがあるのである程度の技術を要求されるモデルで、扱いやすさではフィールドジオの方が分があるかな?
トップ選手のシェアもフィールドジオにちょっと劣る感じ(日本選手権のスパイクシェア)。
また、まだ旧モデルもある程度流通しているため、クセが強くないモデルがいいなら旧型を選ぶのもおすすめ(世陸オレゴンでも旧モデル着用者が決勝進出してます)。

旧モデルもミズノに比べると助走のスピードを高めるためのピン配置やプレート構造のため、スピードを生かした跳躍に向いています。

ナイキ(ズームLJ)

エアの入っていない旧モデルですが、一番実績のあるスパイクでしょう。
世界大会などで非常にシェアの高く世陸ドーハでは男女の優勝者(ゲイルとミハンボ)がともにナイキのスパイクを使用していました。
ナイキは新モデルとしてエア入りのモデルも出していますが、東京五輪でも新モデルではなく旧型のこれを使う選手も多くいました。
部活レベルの選手が使うには旧モデルの方がいいと思います。
スピードの出しやすさと踏切りの安定感を高次元で両立しているのが特徴で、意外にも非常にバランスがいいスパイクです。チャックさえ締まれば買って損なしのスパイク。

詳しい事はレビュー記事で書いていますのでご参照ください。

アシックス(アディゼロLJ)

他メーカーと比較すると短距離スパイクに一番近いのがアディダスで、非常に高い助走スピードが得られるけど、踏み切りがかなりピーキーです。
ベルトがなく靴紐だけで固定するのでガッチリ感はあまりなくてフィット感は他のメーカーに劣る感じがする一方で、とにかく速く走ることができるため上級者向けな印象です。
技術は要求されますが、スピードを生かしたスムーズな跳躍を目指すならこれがベストかも
多少の重さはあるものの、バイーンと反発する感覚はほぼスプリントスパイク。フォアで使うのが前提です。

詳しい事はレビュー記事で書いていますのでご参照ください。

 

 

 

 

幅跳び用と短距離用スパイクの違いは「跳びやすさ」

幅跳スパイクは専用品というだけあって幅跳びに特化した構造をしているため非常に跳びやすいです。
見た目ではよくわからないと思いますが、一度履けばその違いは明白。幅跳用スパイクはメチャクチャ跳びやすいのでスパイクを変えるだけでたぶん記録が伸びます!!

『ソール』が踏み切りやすい構造をしている!

幅跳用のスパイクと普通のスパイクの最大の違いは『踏み切りのしやすさ』です。
走りやすさだけでいえば短距離スパイクの方が勝っているので助走は遅くなります、幅跳びスパイクを履くだけで踏み切りが劇的に良くなります
具体的に短距離用スパイクと幅跳用スパイクとではどんなところが違うのか簡単にご紹介。

幅跳用は「フラットソール」で踏み切りがスムーズ!!

一般的な短距離用スパイクは傾斜がついていますが、幅跳用スパイクは傾斜が浅くほぼフラットです。

幅跳びスパイクは全体にフラットな構造になっています!
幅跳びの踏み切りはかかとから入るのですが、幅跳び用スパイクは傾斜が小さいためスムーズに踏み切りに入ることができ、自然と足が転がってくれるので「ローリング」によって重心移動がスムーズにできます。
何も考えずに踏み切ってもそれなりの踏み切り動作ができるため、技術がなくても専用スパイクを履くだけで勝手にそれっぽい踏み切りの動きができ、記録が出ます

つまり、幅跳びスパイクを履くだけでスムーズな踏み切りが出来るようになる!!
また、スプリントスパイクと違って安定感があるため、強く地面を踏んでもブレにくいため強い踏み切りが可能。

グリップ力重視のピン配置で踏み切りのパワーを逃さない!

メーカーによってピンの数や配置は様々ですが、幅跳びスパイクは踏み切り板を強い力で踏んでも滑らずに力をロスしない構造になっています

後列ピンを見るとわかりやすいのですが踏み切りで踏んだ時にガチっとパワーを受け止める構造になっています!(ただし、アディダスだけはスピード重視で構造が違う)
幅跳び用でも各メーカーでピン配置が違うものの、どれも『踏み切りで大きな力を発揮する』ことを狙った配置になっています。
スプリントスパイクはロスなくスムーズに走れるようになっている一方で、幅跳び用は多少のロスがあってもより大きな1発を発揮できるイメージ。
初めて幅跳び用スパイクで踏み切るとその反発の強さにビックリするはず。とにかくパワーを逃さずに強力な踏み切りができる構造になっています。

つまり、幅跳びスパイクを履くだけでロスのない力強い踏み切りが出来るようになる!!
スプリントスパイクよりも1歩にかかる力が大きい幅跳びですが、専用スパイクならその力を余すことなく踏み切り板に伝えてくれます。

 

幅跳び用のプレートは硬くて超高反発!!

距離用と比べると幅跳用スパイクのプレートは明らかに硬くできています
1歩で6mも7mも跳ぶわけですから、そりゃあ幅跳び用スパイクにもそれだけの反発を生み出せるだけの性能が求められますよね。

プレートがめちゃくちゃ硬い

短距離用に比べるとガッチガチのプレートが付いています。最初はびっくりするほどの硬さで、手で曲げることは不可能なくらい。

幅跳びの踏み切りでは体重の数十倍の衝撃がかかると言われていますが、プレートが硬いことによって幅跳びスパイクはこの衝撃を受け止めて反発として返してくれるのです!!
助走だけでいえばスプリントスパイクくらいの硬さの方が速く走れますが、そのスピードを跳躍力に変換sるうにはやはりプレートは硬くなきゃだめ。
硬いプレートによる強烈な反発によってポーンと高く跳ぶことができます。

アッパーもガッチリ


強い踏み切りでもブレないアッパー性能
が求められるため、短距離用のペラペラな感じとはまるっきり違う感触のアッパーになっています。アッパーはガッチリ系。
アディダスは例外ですが、幅跳びスパイクはベルトでガッチリ固定することで足首のブレを抑えたりと、強い衝撃に耐えるために最適化されたアッパーを使用しています。
そのためサイズ感はちょっときつめな場合が多く、買う前には試着をおすすめします。

 

 

幅跳びをするならスパイクは絶対に買うべき!!

幅跳びを専門として陸上競技をすることを決めたのであれば、今すぐにスパイクを買うべきです。

今すぐ買うべきです。
今、この瞬間に買うべきです!!
すぐにとりあえずフィールドジオを買うべきです!!

っというのも、スプリントスパイクは走るためのスパイクだから。
幅跳びの記録は踏み切りで割決まる(陸上ch調べ)ため、踏み切れないスパイクじゃあダメ!!
そこで出て来るのが幅跳び専用スパイクです。
幅跳び用スパイクは『踏み切りで最大の力を発揮できる』ように出来ているため、専用スパイクを履くと踏み切りがめちゃくちゃ強くなります!!
ってことは、記録もめちゃくちゃ伸びます。

どの幅跳びスパイクを選べばいい!?

最初は無難にミズノかアシックスを買った方がいいと思います!!
しかし、どのメーカーを選んだとしても幅跳用スパイクであればいままでとは別次元の跳躍が出来るようになると思います。
ってことを紹介した記事がありますので、幅跳び用スパイクを選ぶときは参考にしてください。

今回のまとめ~幅跳用スパイクを履けば記録は伸びる!!~

今回は幅跳び用スパイクと短距離用スパイクの違いということで、幅跳び用スパイクの優位性について紹介しました。
幅跳用スパイクの特徴は…
・幅跳用スパイクは各メーカーから出ている。
・強い踏み切りが出来るようにフラットなソール構造。
・踏み切りでブレずに力を伝えるためにグリップが強力。
・1歩で大きな力を発揮する為にプレートがめちゃくちゃ硬い!!

短距離用スパイクは「速く走る」ためだけのスパイクですが、幅跳び用スパイクは助走と踏み切りの2つの要素をクリアする必要があります。
幅跳用スパイクはどれも踏み切りで強く踏み切ることが重視されているのですが、メーカーによってその優先度がちょっと違い、それがそれぞれの個性になっています。

で、どれを買えばいいの?って話であれば…
ミズノのフィールドジオLJが管理人のおすすめです!!

日本のトップ選手も使っているスパイクで、踏切りでのガッチリとした感覚と強い反発が特徴。
それでいて安定感があり、アッパーのホールド感も強くて安心感のあるスパイクです。
管理人はずっとこのスパイクを使っていますし、いろいろ履いた結果でもこれがベストバランスだとおもいます。






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