【スパイクレビュー】幅跳び用と他のスパイクの違い おすすめの幅跳び用スパイク

【幅スパ】幅跳び用スパイクの違い

陸上部に入部して幅跳びを専門にしようと思っている人はまちがいなくスパイク選びで迷うと思います。

幅跳び用スパイクと兼用スパイクは何が違うのか?
短距離用スパイクで幅跳びしちゃだめなのか?
そもそも幅跳び用スパイクってなんなのか?

幅跳び専用のスパイクを履いたことがないと、幅跳スパイクがいったいどういうものなのか、必要なのかあんまり分からないかと思います。
今回は、中学から大学まで幅・三段をやっていた私が主観を交えて幅跳び用スパイクについてザックリご紹介しようかと思います。

 

 

幅跳用スパイクと他のスパイクとの違い

幅跳用というだぇあって、幅跳びに特化した構造をしています。
が、見た目ではよくわからないと思いますので最初に基本的な違いをご紹介します。

踏み切りやすい構造をしている

幅跳用のスパイクと普通のスパイクの最大の違いは『踏み切りのしやすさ』です。

幅跳用はソールがフラット

一般的な短距離用スパイクは傾斜がついていますが、幅跳用スパイクは傾斜が浅くほぼフラットです。
また、かかとにはクッション材が入っていて、踏み切りでかかとを着いても痛くないようになっています。

このソール構造によって、踏切でのローリングと言われる動作がスムーズにできるようになっています。
ローリングというのは、かかとから入ってつま先に抜けていく動作で、これができないと強い踏切ができません。
一方で、踏み込んだ時の力は上向きになりがちで、前向きの推進力を生むのはあまり得意ではありません。スプリント動作は得意ではないと言えると思います。

グリップ力がすごい

メーカーによってピンの数や配置は様々ですが、アシックスとミズノでは9本ピンが採用されています。
アディダス・ナイキではピンは7本ですが、ピンが短距離用よりも手前(後ろ寄り)に配置されていることによって、体重が乗せやすく高いグリップ力を生み出します。

このグリップによって、木で出来ているツルツルの踏切り板をトップスピードで踏んでも滑ることなく正確な跳躍をすることができます。

どのメーカーにも共通しているのは、一番後ろの列のピンが直線的に配置されている
このピン配置が強烈なグリップとブレーキを発生させる事によって、強い踏み切りが可能になります。踏み切りでの安心感はケタ違いですが、スプリントに使うにはグリップが高すぎて抵抗にもなってしまいます。

 

アッパーやプレートがしっかりしている

短距離用と比べると耐久性がかなり高くなっています。
それもそのはず、幅跳びは全力で走って木の板を踏んで跳ぶわけですから、短距離用とは求められる耐久性が全然ちがいます。

プレートが硬い

アシックスは比較的軟らかめな気がしますが、短距離用に比べればどれもガッチガチです。
特にミズノとナイキはプレートむき出しで、まさにプラスチック板。
踏み切りでネジ山が壊れないだけの耐久力をだすにはこれくらいの硬さが必要なんでしょう。

アッパーもガッチリ

強い踏み切りでもブレないアッパー性能が求められるため、短距離用のペラペラな感じとはまるっきり違う感触のアッパーになっています。アッパーはガッチリ系。
短距離用や兼用スパイクとの違いの一つとして、強く踏み切った時の足首保護性能の違いがあると思います。
ガッチリしたアッパーによって踏み切りの衝撃がブレなく跳躍に繋がるため、足首やヒザへの変な負担は少なくなります。
アディダスを除いては足首のベルトも付いていますので、ベルトによるガッチリ感もあります。

 

幅跳スパイクの○と×

幅跳スパイクは幅跳びに特化したスパイクですので、良いところがある一方で悪いところもあります。そのせいで幅跳スパイク1足でなんでもやろうと思うとなにかと不都合がうまれます。

ここが○だよ!!

まずは良いところから。跳びやすいという点につきます。

めちゃくちゃ跳びやすい

ビックリするくらい幅跳びがやりやすくなります。
本当にびっくりします。

記録がめちゃくちゃ伸びる

私が初めて幅跳スパイクを買ったのは高校1年生の夏でした…
それまでアルシオーネ(兼用スパイク、今でいうブレイブウイング)を履いていたのですが、思い切ってミズノのフィールドジオLJを買ったのです。
それまでのベストは5m80だったのですが、フィールドジオに履き換えた最初の大会で6m40まで一気に記録が伸びました。びっくり。
アルシオーネはすぐ捨てました。

意外にも軽い

頑丈そうな見た目から重そうに見えますが、意外な事にめちゃくちゃ軽い。
フィールドジオの場合はメーカー公称210g(26cm)だそうです。
よくわからないと思いますが、初心者用のブレイブウイングが230gなのでこれよりも10%軽いことになります。
ちなみにジオサイレンサージオスプリントは170g、クロノインクスは140gです。
ピン1本の重さが1.5gくらいなので9本のピンだけで13gあることを考えるととっても軽いと思います。

3年くらい使える

高校1年生の時に買ったスパイクは大学に入ってもしばらく履いていました。大学2年のときに壊れて買い換えましたが、幅跳スパイクは耐久性が高いので3年間くらいはパフォーマンスもそれほど落ちずに壊れることもなく使えると思います。

 

ここが×だよ!!

できれば幅跳び以外には使いたくありません。

上に跳ねるから速くは走れない

幅跳びだって速く走らないといけないのですが、短距離スパイクに比べると明らかに遅い。どうしても上に跳ねて力が逃げてしまいます。

ピンが9本もあって市販のピンだと1本足りない

普通のピンって16本入りなんですよ。
で、幅跳びのスパイクは18本ピン。
ってことは、幅跳びのスパイクだと片側1本、両方で2本足りません。ミズノとアシックスでなければ足りますが。

短距離用は短距離用で別に買わないといけない

幅跳びスパイクだけでは短距離を走れません。
昔は110mHで幅跳用を使っている選手も結構いましたが、最近はみませんね。
走れないことは無いと思いますが、練習で走る時は短距離スパイクがもう1足あった方がいいと思います。
短距離用と幅跳用を買って持ち歩かないといけませんのでちょっとかさばる。

 

 

幅跳びするなら幅跳び用のスパイクを買った方が良いという事が分かったと思います。
ここからは、各メーカーの幅跳び用スパイクについて特徴の比較をご紹介します。

 

メーカーごとのラインナップ

メーカーごとのラインナップと個人的なざっくりレビューをご紹介。トップ選手はだいたいが見た目は市販品と同じでもスポンジが違ったりする特注品ですが、細かいことは省略。

ミズノ フィールドジオLJ

 

[ミズノ] フィールドジオ LJ 

恐らく一番シェアがあると思われるミズノ。世界大会でも履いている人がたまにいます。日本のトップジャンパー、橋岡選手もこのモデル。
個人的にはこれが一番気に入っています。
定価は\22,000(税抜き)。流通価格も高めで18,000円くらいはすると思う。

レビュー

個人的には一番しっくりくる。
人工皮革とメッシュで構成されていて、皮革部分は硬くメッシュ部分は軟らかめな履き心地。全体としてはタイトでがっちりしている。
一番の特徴は9本ピンによるブレーキ感と安定感で、踏み切りのときに上から踏まずに斜めぎみにスーっと足を出してもガッチリ受け止めてくれる感覚が好き。
助走はうまく乗せていかないと押し返される感じがする時がある。
かかとのスポンジは硬くて薄いが、シャークスキン(表面の黄色いところ)はかなり耐久性が高い。
踏切りをガッチリ受け止めてくれるスパイクが欲しいならこれが良いと思う。
詳しい事はレビュー記事で書いていますのでご参照ください。


アシックス LONG JUMP PRO

 

[アシックス] LONG JUMP PRO 

これも国内シェアが相当高い。このモデルではなさそうだけど、世界レベルでもローソン(アメリカ)がアシックスを履いている。1-3-5の9本ピンの配置が独特だけど履くと違和感はない。
定価\22,000(税抜き)。流通価格はミズノと同じくらい。

レビュー

他のメーカーに比べるとプレート自体は軟らかいような気がする。
アッパー全体が人工皮革でできていて、これが硬いのでスパイク全体としてはかなり硬い印象。
ミズノに比べるとプレートのしなりが効く感じで、押し返される感覚は若干少なめなので助走がスピードに乗せやすいかも。
踏切りの安定感もミズノとそんなに変わらないと思うけど、ガッチリ感はミズノかな?
ミズノとアシックス迷ったらどっちを買っても良いと思う。アシックスのほうが助走重視?

 

アディダス Adizero LJ

 

[アディダス] Adizero Lj  

世界大会でも多くの選手が履いている。
定価は不明。流通価格は1万円前後なので、国産の半額近くで買えるのも魅力。

レビュー

国産2モデルと比べるとかなり履き心地が違う。
ソールは全体的に分厚くて幅も広い。ガバガバ靴を履いているような感覚がある。かかとからつま先まで全体にクッション性が高いので、ピンの突き上げ感はほとんど無い。それでいて強烈な反発を持っているので、フワフワでありながら跳ねる不思議なスパイク。
ピンが7本で、しかも四角く配置されているのでグリップが足りなそうな見た目だが、実際他のメーカーに比べるとグリップは低いと思う。特に後列が3本しかないからか、踏み切りの安定感は低い。踏み切りを真上から踏む感覚でいかないといけないと思う。足首ベルトも付いていないので、踏み切りで足首を痛めやすいかも。
足の裏のつま先のところがツルっとしているので、ファールしても粘土板に跡がつかないんじゃないかと期待しましたがそんなことはありませんでした。
助走スピードはおそらくこれが一番高いと思う。
詳しい事はレビュー記事で書いていますのでご参照ください。


 

ナイキ ズームLJ

 

【ナイキ】 ズーム LJ 4 

ナイキはマニョンガ、サマーイ(共に南アフリカ)、メンコフ(ロシア)など、世界レベルでのシェアが非常に高い。
このモデルも1万円出せば買えてしまう。

レビュー

ナイキでありながらあまりクセがない。足入れは細いので足型で人を選ぶところはあるが、履き心地に関してはこれと言った特徴は無い。
踏み切りの安定感は高いし助走も走りやすいので、足型さえ合えばこれを履いて後悔をすることはないんじゃないかと思う。
ガッチリ感を求めるならミズノかアシックスだけど、スピード感とガッチリ感のバランスはこれが一番いいかも。
詳しい事はレビュー記事で書いていますのでご参照ください。


 

 

幅跳スパイクの選び方

幅跳用にスパイクを買うと言うのは、普通に陸上をやるよりもちょっとだけ贅沢です。短距離用スパイクだけでは幅跳びはできませんので、スプリンターよりも1足多くスパイクを持つ必要があります。

お金をかけたくないけどスパイクは欲しい、失敗したくはないという方に向けたオススメのスパイクの選び方をご紹介。

絶対に失敗したくないなら国産

ミズノかアシックスの2択!!
国産2メーカーを買っておけば失敗はありません。
店舗に必ず置いてあるので試着もできます。お店で試着してネットで買えばちょっと安いかも。

ミズノとアシックスのどちらかを履いておけば、兼用スパイクとは明らかに違う跳躍が出来ます。
正確な踏み切りとリズミカルな助走をスパイクが勝手に作ってくれます。スパイクに身をゆだねて跳べばこれまでのベストを大幅更新できるはず。

ミズノとアシックスはどちらがいいか問題

これに関しては好みの問題です。どちらがいいということはありません。
どっちだっていい。

個人的にはミズノがオススメですが、もしもアシックスを履いていればもっと記録が良かったのかもしれないと思うことはあります。
おそらく、試着で足を入れてみてもどっちがいいとかは無いと思いますので、見た目が好きなほうを選べばいいんじゃないでしょうか

助走を重視するならアディダスかナイキ

国産はどちらかというとリズムをとって助走するようなスパイクで、スピード感で言えばアディダスとナイキに分があるように思います。
ピンの数が少ないこともあって、一歩一歩の抜けの良さを生かした助走が可能。

アディダス・ナイキはどこに売ってる?

スパイクを買う時にどこのお店で買っているでしょうか?
都内などある程度の都会であれば陸上専門店や陸上に力を入れているお店があるので、アディダスやナイキも売っていることがあると思います。
地方だと大型店しかなかったりして国産メーカーしか売っていないかもしれません。

アディダスやナイキを買うなら、たぶんアマゾンが一番安いし早いです。
アマゾンに在庫がなかったらショップのHPでネット通販も出来ます。

踏み切りにかけるならミズノ

いろいろ履いた結果、個人的にはミズノが一番踏み切りはガッチリしてる気がします。個人的にはですが。

やっぱりオードソックスな配置の9本ピンは間違いない!!

助走は他のメーカーの方が走りやすいので多分スピードはあんまり出ていないと思いますが、スピードを踏み切りでガチっと跳躍方向に変えるのはミズノが一番やりやすいように思います。

 

 

 

そんなところです。
最初は無難にミズノかアシックスを買った方がいいとは思いますが、どのスパイクでも兼用スパイクとは別次元の跳躍が出来るようになると思いますよ!!

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