【シューズ】ウエーブデュエルは短距離にもランニングにもおすすめな優秀なシューズだった!!

ランニングシューズ, 短距離のシューズ

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管理人はわりとシューズにこだわるタイプで、現役時代にはミズノのオーダーシューズを履いていました。
そして、市販品だとクッション性が高くなるとアッパーも分厚くてダルいやつになってしまうので、クッション性が高くてアッパーのフィット感が良いシューズというのはなかなかありません。
ザックリ言えば、クッション性を重視するとアッパーが分厚くなり、アッパーを重視するとクッション性が犠牲になるというジレンマ。
で、それを解決したシューズがウエーブニットだという結論に至り、管理人はそれを履いていたのです。
ウエーブニットはウエーブライダーのソールにフィット感の良いアッパーを組み合わせたシューズで、クッション重視なんですが他に履いている人を見たことがないマニアックなシューズ。
そんな変なシューズを履いている管理人がここにきて『短距離重視』のシューズを買ってみたらなかなか良かったというのが今回のお話です。

ってことで
ウエーブデュエルは短距離にもランニングにもおすすめできるシューズだった!!
っというのが今回のテーマ。
つまり、今回はウエーブデュエルをレビューします!!
ミズノのプレート入り薄底シューズであるウエーブデュエルはやっぱり期待を裏切らないシューズだった!!

 

 

 

ウエーブデュエルはこんなシューズだ!!


ウエーブデュエル
っていうのはミズノの新世代薄底シューズで、スパイクのようにプレートが内蔵されているのが特徴のシューズです。
2021年7月には3代目となるウエーブデュエル3が発売されました。

ウエーブデュエルはノーマルのモデルのほかにもGTZ,ネオなどがラインナップされていてそれぞれにちょっとずつ違い、ラインナップがゴチャゴチャしてわかりにくいのも特徴。
ウエーブデュエルシリーズの違いについては別記事でまとめていますのでそちらを見てください↓

で、今回の主役はノーマルのウエーブデュエル、そのなかでも2019年に発売された初代モデルです!!

ウエーブデュエルはモデルチェンジが繰り返されているため、2019年のモデルでも2世代前になっていて値段もかなり落ちているのでコスパは非常に良くなっています。

ウエーブデュエルについてざっくりと紹介すると…
・短距離スパイク由来のプレートが入っている
・時代に逆行する薄底シューズ
・中・上級者向けのスピードモデル
こんな感じのちょっと変わったシューズです。
性質としては薄底なのでクッション性は低く、プレートを入れることで反発性を高めたマラソンで言うとサブスリー以上のレベルに合わせた高反発シューズ。ウエーブクルーズ13よりも約6ポイントエネルギーリターンが向上しているらしい。
で、これが短距離スパイクに通ずる反発性をもっているということで短距離選手にも人気なのです!!

 

 

デュエルはシューズなのに短距離スパイクっぽい反発がある!!

ウエーブデュエルの最大の特徴はなんといっても薄底なのにプレートが内蔵されていて接地感覚が良いのに反発性も高いというのがウエーブデュエルの特徴です。いうなれば、シューズとスパイクの中間くらいの感じです。
まあ、プレートは見た目では全然わからないんですけどね…


画像引用:https://corp.mizuno.com/jp/newsrelease/

最近はカーボンプレートを内蔵したいわゆる『厚底シューズ』が長距離界を席巻していますが、ウエーブデュエルは薄底でありながらプレートが内蔵されています。ほかメーカーのプレート内蔵シューズとの大きな違いは、薄底でスパイク的な接地感覚があるっていう点でしょう。
気になるのはその硬さなのですが、手で曲げるとスパイク的な芯のある硬さを感じられます。曲げてパッと離すとピョーンと跳んでいくのもスパイクっぽい。
ウエーブエンペラーやウエーブクルーズのような軟らかさはなく、薄くてクッション自体はあるのに全体的には硬いという独特な感じ。
厚底シューズはグニャグニャした接地感覚のため短距離では使いにくいのですが、ウエーブデュエルのクッションは薄くて硬めのためドリルやスピード練習などで使った場合でもスパイクに似た接地感覚を得ることが出来るといのはこの硬さのおかげでしょう。
『高反発で硬めの薄底』というのは他のシューズにはないデュエル特有の性質です。

乗り込みに対する反発はたしかにスパイクっぽい

ヴェイパーなどのプロが使うような厚底シューズに関しては明らかに反発があるのですが、巷で売られているランニングシューズの反発っていうのはスパイクと比べるとほぼないと言えるレベルです。
ターサーエッジなんかの高反発と言われているシューズであっても、スパイクに比べたら反発なんてほぼありません。
スパイク基準でシューズを見ると反発に関してはどのシューズもほとんど無視できる程度なのですが、ウエーブデュエルは確かにちょっとだけ反発を感じます。その点だけは他のシューズとは違うと言えると思います。
ウエーブデュエルは接地してグっと体重をかけたときに少しだけ押し返される感覚があり、いわゆる『乗り込み』にちゃんと反応するシューズです。同じミズノの薄底であるウエーブエンペラーやウエーブクルーズはもっと軟らかくてクッションを感じるので、乗り込みの感触は明らかに違います。
スパイク的な感覚があるので、ドリルや冬季のスピード練習でスパイクの変わりに使うシューズとしては最適なシューズのひとつと言えると思います。
ただ、反発があるって言うのはあくまでシューズの中の話であって、パイクと比べるとクッションが強くてシャープさはありません。。
グッと押し込んだ時にシューズが反応して押し返してくれるような感覚の反発特性はスパイクっぽいと言って差し支えないと思いますが、これを履けば速く走れるというものではないでしょう。

 

ベルトフィットのアッパーはイマイチだけど気にしなければ問題はない

ウエーブデュエルは力を入れて開発したせいなのか、特に今回紹介する初代モデルのシューホール(ひもを通す穴には『バンド構造』が採用されているのですが、このバンド構造はダメダメです!

バンド構造の狙いを簡単に説明すると…
靴紐を通す穴がバンド状になっていることで紐を締めつけるとホールド性がアップする!!
っという構造で、おそらくはクロノインクスのステルスアッパーのイメージを落とし込んだものだと思うのですが、余計な事をして裏目に出ている感じが否めません。
インクスのように極薄のアッパーならそれでいいのですが、ウエーブデュエルはシューズなのでアッパーにもそれなりの厚みがあってベルト構造との相性はイマイチ。
まあ、シューズなので厚みがあるのは問題ないのですが、ベルト構造のせいで生地が2重になるのでゴワつきがあってフィット感はあんまりない。
さすがにこのアッパーには問題があったのか2代目以降はアッパーが大きく変更されていますので、フィット性を重視するなら2代目以降を位選びましょう。アッパー性能を追求したいなら初代はおすすめできません。

 

ゴワつきと足首のゆるさはデュエルの重大な欠点かも

ウエーブデュエルと他のシューズのアッパーの違いはベルト構造による違いと言っていいと思います。
端的にいうと…
ベルトのせいで生地が二重になってゴワつくし足首が締まらなくてゆるいっていうアッパー由来の重大な欠点があります。

中敷きを外すとベルトが土踏まずの回りをグルっと一周しているのがわかるのですが、ひもを締めるとこのベルト部分だけが締まる構造になっています
そのため、強く締めても土踏まず周りがギューっとしまるだけで足首周りはゆるいまま。ほかのシューズと比べると明らかに足首周りがゆるく、スポっと脱げそうな感覚はアディダスのスパイクと似ています。実際には脱げないのでそれほど心配はいらないのですが、最初履いた時にはひもの通し方を間違えたのかと思いました。
また、ベルトの部分は実質的に生地が二重になっているのでかなりゴワつきます。適当に足を入れるとベルトが引っかかってうまく履けないこともあるほどベルトは邪魔です。
まあ、アッパーのフィット感は良いとは言えないものの、アッパー自体はそこそこ良く出来ています

アッパーは伸縮しすぎないように補強してあるからちょっと硬さがある

ベルト構造以外の部分をみると、デュエルのアッパーは補強が入っていて伸びにくくなっています。

ソールが硬く反発が強いシューズなので、それに応じたアッパーが付いている印象。横ブレはベルトがあるので抑えられており、縦には補強が付いているので、全体として強い力をかけてもブレにくいアッパーになっています。
薄底シューズといえば、ウエーブエンペラーやウエーブクルーズ、あるいはソーティ系やターサージャパンのような柔らかい上質なアッパーも魅力のひとつなのですが、ウエーブデュエルの履き心地は良くも悪くもない感じ。しっかり感を優先した結果なので致し方ない範囲です。
プレート入りで硬くて高反発っていうのがシューズの性格のため、アッパーもそれに応じて耐久性を持たせた結果なのでしょうがが、個人的にはもうちょっとしっとり履き心地が上質とは言えないのですが、かといって不満があるレベルではないのでそこまで心配する必要はないでしょう。むしろ耐久性が上がったことを喜ぶべきかも。

 

 

ソールは薄くて硬いからスムーズな足運びができる!!


ウエーブデュエルはまごうことなき薄底シューズ
です。
プレートが入っていることがトピックスになっているのですが、基本特性としてはちゃんと薄底シューズの良さをもっています
薄底のメリットっていうのは、余計なものがないので動きが自然で軽量、そして接地が近いから接地感覚が良いっていう感じだと思います。
薄底シューズは余計なものがなくて自分の動きが走りに直結するので、中・上級者になるほど薄底を好む傾向がある(あった)といえるでしょう。
一方の厚底シューズはクッション性とサポート性が高くで、初心者や筋力がない人がロードで履いてもケガをしにくいのが特徴。レベルが高くなるとクッションやサポートが邪魔と感じるものの、足への負担は少ないというのが厚底のいいところ。
ウエーブデュエルはミッドソール自体はやわらかさを感じるのですが、アウトソールがパリッとしているのでクッション全体では固めな印象プレートが入っていることで曲がりも硬いため、薄底であっても沈み込みが多くなりすぎず、それなりのクッションと薄底の良さを両立している感じがします。
厚底が多くラインナップされている今の時代にあえて薄底を選ぶのは、接地感覚の良さや動きを邪魔しないナチュラルな履き心地を求めてのことかと思います。ウエーブデュエルであれば、従来通りの薄底シューズの良さとプレートによる反発の両方を体感できます!!

 

 

サポート性がほぼない。でもそれが良い


ウエーブデュエルとウエーブライダー(本当はニットだけどライダーで。)を並べて比較するとサポート性能の差は歴然。
ライダーはクッションが厚く、接地するとかかとからつま先にかけてのガイドラインに沿って重心が移動して抜けていくのがわかりますが、デュエルはサポートがほぼないので走り方がそのままスピードに直結します
デュエルのソールは前足部にG3ソールかかと部分はゴムで補強されたスポンジになっていて、短い接地で弾む走りをしてもちゃんとグリップするように設計されているのがわかります。ガイドラインのような溝はないので足の動きに沿って自由に曲げることができ、走りの自由度が高いシューズ構造になっています
ライダーの場合はサポート性が強くてガイドラインに沿った重心移動を強制させられるため、初心者や筋力が低い人にとっては適当に走ってもケガなく正しいフォームで走れる一方、ある程度の動きができる選手にとってはちょっと邪魔と感じるでしょう。
サポート性の有無はシューズの性格を決める大きな要素ですが、ウエーブデュエルは薄底らしくサポートが少ない分、接地や蹴り出しの感覚がダイレクトなのでで走りをコントロールしやすい印象です。
デュエルは、短距離のようにしっかりとパワーポジションを作って走れる人には余計なものがなくてスムーズな動きが出来ると感じることでしょう。そういう意味でもスパイクに近いシューズです。

 

 

ウエーブデュエルは短距離からランニングまで使えるオールマイティシューズだった!!

ウエーブデュエルはシューズチャート的にはサブスリー向けのシューズです。
つまり、中・上級者向けのシューズという位置づけで、薄底+高反発という性質もロードで使うにはそれなりの筋力や技術が要求されると思います。
ただ、当ブログは短距離ブログ。
ウエーブデュエルは短距離用シューズとしてどうなのか?
っていうのが最大の評価ポイントです。
結論は… 
ウエーブデュエルは短距離でもランニングでも何にでも使える万能シューズだった!!
デュエルは短距離メインでつかうならこれ以上にない最高のシューズだし、ランニング用途でも何の不満もない万能なランニングシューズだったのです。

反発があって接地感も良いからスパイクの代わりとしても使うことができる!!

ウエーブデュエルはスパイクに非常に近い感覚で走れるっというのが最大のトピックスでしょう。
短距離系のシューズと言えば、ウインドスプリントビルトトレーナーという2つのドリルシューズが有名です。

この2つの特徴は案と言ってもソールが薄くて硬いのでスパイクとほぼ同等な接地感覚があるっというもの。冬季練習ではスパイクの代わりに使う選手も多く、シーズン中でもシューズとスパイクの間のドリルシューズとして人気があるモデル。管理人も愛用しています。
ただ、このシューズの欠点は反発がまったくないため、反発に頼らない走りを習得するには最適なのですが普通の部活レベルの選手がこれで走ってもイマイチスピード乗れないと思います。また、ソールの耐久性が低すぎて移動で使うとあっという間にツルツルになるという致命的な欠点があります。
ドリルシューズは技術のある選手が練習用として使うには最適なのですが、多くの中級者にとってはもうすこし弾むシューズの方が気持ちよく走れるでしょう。
そこで出てくるのが今回の主役、ウエーブデュエルです!!
最もスパイクに近いシューズは?っということならおそらく多くの人がこのウエーブデュエルの名前を挙げることでしょう。
ウエーブデュエルはドリルシューズに比べればクッションの沈み込みが大きいものの、踏み込んだ時の反発感は随一。反発をうまく使って速く走るというスパイク特有の走りに一番近いシューズはウエーブデュエルだと思います。

東京オリンピックの棒高跳びではスパイクに改造したデュエルが銅メダル!!

スパイクに近いといってもスパイクとは違うわけですが、東京オリンピックの女子棒高跳びでブラッドショー(イギリス)がウエーブデュエルをスパイクに改造して試合に出て銅メダルを獲得したのです!!
にわかには信じがたいのですが、デュエルのG3ソールの部分を中距離用スパイクのプレートに換装したと思われる特注スパイクで試合に臨み、世界の舞台で銅メダルを獲得。ウエーブデュエルがスパイクっぽいというのは紛れもない事実というか、スパイクとして使えるシューズがウエーブデュエルなのです。

ルール的に大丈夫なのかはわかりません。

 

 

中・上級者向けではあるけど短距離選手にはちょうどいい!!

ウエーブデュエルはサブスリー向けなので、ロードで使うならそれなりの筋力と技術がないと使い切れない感じはあります。
かかとが薄いのでフラットで接地できる足さばきやふくらはぎの筋力が必要だし、踏み込んだ時の反発を受け止められるフォームも必要でしょう。適当に足を出すだけで走る人であれば、ウエーブライダーのように勝手に足を進めてくれるシューズのほうが走りやすいしタイムも出ると思います。
ロードで使う場合のであれば、初心者にはデュエルはケガのリスクが高いだけでしょう。最近は『初心者は足を鍛えるために薄底がいい』なんて言っている人もいますが、薄底でロードを走ると関節が大変なことになるのでやめた方がいいと思います。
やっぱりこのシューズの魅力を最大限に引き出す使い方は短距離選手がダッシュやアップで使うことだと思います!
そもそも、短距離をやっている人なら中長距離選手よりも足の筋肉もついていると思うので、薄さについてのデメリットはあんまりないです。

短距離選手がランニングで使うには硬めのソールがちょうどいい

ソールが硬いことで、ロードでのランニングであっても短距離の接地に近い感覚で走ることができます
アウトソールが硬いので足離れがよく、ミッド接地で走れば接地も短くなりスパスパと足を切り替えして走る感覚があります。この感覚は他のシューズとは全然違い、接地してグっと体重をかけることで反発る走りは非常に短距離的。、一瞬の接地局面でポンポンと反発して走る感触があるのはウエーブデュエルの良さといえます。
中・長距離選手がロードで使うにはちょっと上級向きな印象のシューズではありますが、短距離選手がランニング用途で使うには非常に扱いやすいでしょう。

 

 

今回のまとめ

今回は、ミズノの次世代薄底シューズであるウエーブデュエル(初代)についてレビューで紹介しました。
厚底高反発シューズに対抗するためにミズノが出したプレート内蔵薄底シューズであるデュエルは、ロードで良さを引き出すにはサブスリーレベルの走力が必要ではありますが、短距離選手が使うならランニングからドリル、さらにはスピード練習までこれ一足でなんでもできる万能シューズでした!!
いままで管理人は競技場に行くときに①シューズ②ウインドスプリント③スパイクっていう3点セットを持っていっていたのですが、ウエーブデュエルがあればウインドスプリントはなくていいので荷物が減りました。アップで履き替える必要もなくなったのでちょっとだけ時短にもなった。

ウエーブデュエルの良いところは…
・反発があってスピードが出るから走りやすい
・薄くて接地感覚が良い
・スパイクに近い感覚で走れる

ウエーブデュエルの悪いところは…
・ベルト構造のせいでゴワつく
・足首周りのフィット感が悪い
・アウトソールに硬さがある

まとめるとこんな感じでしょうか。シューズのキモである『走り』の性能についてはかなり性能が良いのでガチ系な人ほど印象は良いと思います。フィット感は良くはないし、技術がないと性能を引き出せない感じもあるので、ファンランナーだとちょっと扱いきれないところがあるかもしれません。
とはいえ、ある程度の筋力があれば気持ちよく走れる、思いのほかクセのないシューズだと思います。

今回購入したのは初代モデルだったので、アッパーのゴワつきやフィットのゆるさなど、細かいところはちょっと気になりましたが、全体としてはそこそこ良くできたシューズだと思います
2019年発売から2021年まで毎年モデルチェンジが入っているので、型落ちは安く買えてコスパも良いので試しに買う価値のあるシューズです。お金を出せば完成度が上がるし、年式にこだわらなければ安く買えると選択肢が広いのもいいところですね。






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