ドーピングで世界一になったガトリンが40歳で引退
冬季オリンピックのフィギュアではROCがドーピングしたとかどうとかで話題になっていますが、それもそのはず、ロシアは組織的にドーピングしたとしてオリンピックから除外されています。
そして陸上界でドーピングと言えばジャスティン・ガトリンです。
2度もドーピングで処分され4年もの出場停止を食らいながらも現役を続けたガトリンでしたが、40歳の誕生日にやっと引退を表明!!
本来は2006年で引退(っというか追放)するべき選手がついに世陸オレゴンを前に姿を消すことになりました。
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『DEAR TRACK』ってことで「あなたは私に悲しみと喜びの涙をくれました、決して忘れられない教訓を学びました」だそうですが、DEAR DRAGにした方が良かったんじゃないですかね?
WADAでは2回ドーピングをした選手は永久追放ってことになっているはずですが、ガトリンはゴネにゴネてなぜか4年の資格停止だけの軽い処分となりました。
そしてドーピングをしたことが直接の要因かはわかりませんが、非常に長い選手キャリアを達成。キャリア後期となる世陸ロンドンでは優勝、ドーハでも個人種目2位となるなどクリーンな選手ではありえないであろう成績を残しました。
ドーピング歴のガトリンが陸上の顔となる時期が長かったのはいかんですね。
ガトリンの主な成績はこんな感じでした↓
年 | できごと |
2001年 | NCAAで100m(10秒08),200m(20秒11)で2冠する 1回目のドーピング陽性 |
2003年 | 初の9秒台(9秒97) |
2004年 | アテネ五輪100m優勝(9秒85)、200m銅メダル、4継銀メダル |
2005年 | 世陸ヘルシンキ100m,200m2冠 |
2006年 | 当時世界タイ記録の9秒77をマーク(のちに抹消) 2回目のドーピング陽性(再犯)で4年間の出場停止 |
2010年 | 復帰 |
2012年 | ロンドン五輪100m銅メダル |
2013年 | 世陸モスクワ100m2位、4継2位 |
2015年 | 世陸北京100m2位,200m2位 生涯ベストの9秒74,19秒75をマーク |
2016年 | リオ五輪100m銀メダル |
2017年 | 世陸ロンドン100m優勝、4継2位 |
2019年 | 世陸ドーハ100m2位、4継優勝 |
ドーピングがどれだけ選手のパフォーマンスを向上させるのかが良くわかる成績ですね!
世陸ロンドンでは優勝するも大ブーイング
ガトリンのキャリアで最大の成績はボルト引退試合である世陸ロンドンで優勝したことでしょう。
優勝ガトリン、2位コールマン、3位ボルトとなりましたが、ガトリンはドーピング歴、コールマンも陽性こそ出ていませんが抜き打ち検査をすっぽかして資格停止を食らって東京五輪には出場できませんでした。
世陸ロンドンはボルト引退という陸上の歴史上もっとも重要な大会であったにもかかわらず、ガトリンとコールマンという2人のユーザーによってぶち壊された的大会となったわけです。
そりゃあ観客もブーイングするわな!!
ドーピングしている選手がいなければボルトが優勝で陸上ファン大歓喜だったはずで会場もそれを望んでいたことでしょう。
ちなみにコールマンは2022年から復帰ですので世陸オレゴンには出てきそう。
2度ドーピングでも自身は潔白を主張してますので…
ガトリンは2001年と2006年にドーピングで陽性を出しています。
2001年の時はADHD(注意欠陥障害)の治療で服用した薬のせいだと主張。
2006年の時はマッサージのクリームにテストステロンが含まれていたせいだと主張。
おじいちゃんの薬がグラスについていてクリスマス会で同じグラスをつかったと主張するロシア人がいますが、ガトリンはマッサージクリームのせいでドーピングに引っかかったそうです。
はめられたみたいなことを言い続けてゴネた結果1回目はなぜか目をつぶるってことになって永久追放を免れたガトリンはその後もドーピングの質問をする記者に逆ギレしまくりながら大会に出続けたのです…
日本はドーピング歴があっても歓迎!?
世陸ロンドンの100mで1位になって大会をぶち壊して会場から大ブーイングを受けたガトリンですが、日本では暖かく迎えてもらえるからなのかゴールデングランプリによく出場していました。
管理人も会場にいてどの面下げてインタビュー受けてんだよっと思っていましたが、会場ではサイン攻めで笑顔でファンサービスをしていたのも印象的です。
自身は潔白を主張しており処分も明けている選手に対してどう感じるかはそれぞれですが、ロンドンと日本の観客のドーピングに対する意識の違いが良くわかる瞬間でした。
少なくとも日本の陸連はガトリンを使って客寄せしていましたので、日本の陸上界ではドーピングがあっても昔のことなら関係ないってスタンスなんでしょう。
ガトリン選手自身は人が良さそうにみえて人間性は悪くないのだと思いますが、ドーピング歴のある選手であることは忘れてはいけません。
薬の効果?ガトリンの実績は歴代の選手で最強クラス!!
ガトリンの2004年のアテネ五輪での優勝から2019年の世陸ドーハまでのガトリンの実績は最強クラスです。
オリンピック:金×1、銀×2、銅×2
世界陸上:金×4、銀×6
ファイナル進出はオリンピック5回、世陸10回。
ダイヤモンドリーグでは24回も勝っています。
ボルトと比べると見劣りするかもしれませんが、成績だけ見たら歴代陸上選手でもほぼ最強。クリーンの選手で太刀打ちできたのはボルトくらいです。
とはいえ、ガトリンの一番すごいところは2回もドーピングでひっかかっておきながらなぜか被害者ヅラしてずっと世界大会に出続けたメンタルです。
今回のまとめ~ドーピング選手がひとりいなくなった~
2度のドーピングを犯しながらもなぜか永久追放にならなかったガトリン。
ドーピングの効果か、長いキャリアを実現して後期に至るまで世界のトップレベルで戦っていました。ガトリンは東京五輪の出場も狙っていたのですがさすがにそこまでの能力は得られずに40歳となりついに引退を表明しました。
歴代最強クラスの競技実績は日本でも広く認知されており、ガトリンの引退は近年の陸上における大きなニュースとなります。
冬季北京五輪でもロシア人がやらかしていて競技力が向上しないからドーピングしても問題ないみたいなことを言い出す人もいますが、ドーピングをしたら40歳まで現役でいられるくらいの効果はあるので陽性出たらアウト。
ドーピング選手のニュースの見どころはその後の裁判を乗り切るための言い訳にもあり、定番なのは持病の難病の治療薬。あとは間違えて人の薬を飲んじゃったってやつ。ガトリンの場合はマッサージクリームで陽性が出たらしいです。フィギュアのロシア人はおじいちゃんお薬を間違えて飲んじゃったとか言ってますね。
常識的にはバカげていてもそれがまかり通るのはスポーツ界の闇やばいところ。
2度もドーピング歴のあるガトリンをありがたがってゴールデングランプリで走らせる日本の陸上界もやべぇ。
とにかく、やっとガトリンがいなくなりました。
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