国立競技場のトラックは撤去せずに残すことになった!っていうお話

雑記

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東京五輪終了後も収賄やら何やらのニュースが世間をにぎわせていますが、建設前からすったもんだしている『国立競技場』もまた、未だにいろいろやってるんです。

ってことで今回は
国立競技場のトラックは「残す」方針なんです
っていうテーマでご紹介。

トラックは五輪終了後に撤去して、国立は球技専用にするとか…
客席を可動式にしてコンサートでも使えるようにするとか…
建設中はその扱いをどうするかってニュースが出ていたものの、結局その後どうなったのか知らない人も多いことでしょう。
莫大な費用をかけて建設された「国立」の今後の在り方はどうなるのでしょうか?

 

 

国立のトラックは「残す」ってことになった

まず、2022年の段階では国立のトラックは残す方針です!
方針っていうけど実質決定。国立のトラックはしばらく残ります。良くも悪くも、これが2022年現在示されている国立サブトラ問題の方針で、文部科学大臣が「やっぱやーめた」ってならない限りはトラックは残ります。

そもそもの事がややしくなってるのはH29年に『五輪後は球技専用に改修する』って話になったため。(参考:大会後の運営管理に関する基本的な考え方

陸上のトラックは陸上以外の競技(サッカー・ラグビー等)にとっては邪魔なだけ。そのため、H29年の会合で五輪が終わったらトラックを撤去してより臨場感のある競技場に改修しよう!ってことになっていたんです。
このとき、陸上においては競技場自体というよりも「サブトラック」の問題があったのでトラック撤去もやむなしって感じでした。

ご存じでしょうが「サブトラック」ってのアップ場のこと。
国際大会を開催できるのは「第1種」の競技場で、この公認をとるためにはサブトラとして「第3種」相当となる400mのサブトラ必須でした。
(そのため味スタや等々力、日産スタジアムといった主要な競技場には400mのサブトラが併設されていて、普通の大会ならサブトラで開催できる規模。っていうか、サブトラだけで立派な競技場。)

しかし、国立競技場は都会のど真ん中にあるし周りは「神宮」なのでサブトラ設置の“余地”はなし。2021年の東京五輪では国立の隣にある神宮の軟式球場に仮設のサブトラを設置してしのいだのですが、サブトラ常設はあまりに金がかかるので無理!!
ちなみに、旧国立競技場のサブトラック(っていうかアップ場)は通路下にある70mくらいの直走路と隣接する東京体育館の200mトラックだけ!このアップ場を使って関東インカレとかやってたのですが、超危険でした。昔の五輪や1991年の世界大会は仮設とか織田フィールド(渋谷)を使ってました。

そんなわけで
サブトラがなくて世界大会出来ないんだから国立のトラック要らないよね!
ってなったのがH29年。ここまではニュースにもなったのでだいたいみんな知ってますよね。

第1種でもサブトラは必須じゃない!?陸連がまさかのルール変更

『国際大会を開催できる「第1種」の競技場には第3種相当のサブトラが必須』
そんなルールがあるからこそ国立のトラックは不要の長物ってことになったのですが…
じつはこの基準は日本陸連の自主基準だったんです!
ええ、そういうのって世界で共通じゃないですか…って感じですが、共通じゃなかったんですね。そんなこと誰も知らないですよねぇ。

そして、陸連はなんとこのルールを変更!!

前項にかかわらず、オリンピック競技大会を開催した陸上競技場は、補助競技場を欠く場合であっても、第1種公認陸上競技場とすることができる。
出典:公認陸上競技場および長距離競走路ならびに競歩路規程

上記の文言が公認競技場の規程に追加されたのです…
つまり、オリンピックの会場はサブトラがなくても第一種として公認がとれるよ!
っていうこと。このルールは国立を第1種にするためだけのルールですね。

陸連がこのルール変更を行ったことで、国際大会が国立で開催可能に!
それによって方針が転換されて国立のトラックは残すことになったのです。

えええ…それでいいんか!?

2025年の世陸東京開催が決定!!トラックは残していく方向で

トラックを残す方針にはなったものの、残しても使わなきゃ無駄。
ってことで、2025年の世界陸上が東京に誘致され、開催が決定!!これが2022年7月のこと。
っていうか、この世陸を誘致するためにルールを変えたと言えるんですけどね。
これによって、五輪と世陸の舞台となった会場として国立は陸上界の聖地になるのです…

陸上ファンとしては、好記録連発だった東京五輪の会場で世界陸上が開催されることは超嬉しい!!
一方で、五輪反対派があれだけ盛大に色々やっていたことを考えると、世陸東京もほうぼうから批判の対象になるであろうことは目に見えています…
まあ、実際金はかかるでしょうからね。

『オリンピックレガシー』としてトラックが残りそう

トラックを残す理由として「オリンピックレガシー」ってのがあって、つまりはオリンピック会場が”聖地”となって、後世にわたって競技発展につながるってことなんだと思います。
実際、旧国立は陸上やサッカーの聖地として扱われていたし、「国立で走った」ってなると学校でスゲーって言われたものです。
それくらい『国立競技場』っていうのはネームバリュー的にも別格だったんです。
管理人もはじめて国立を走った時にはやっぱりちょっと感動しました。

ただ、維持費が25億円以上って話もある国立ですから、トラックを残すことは金銭的にはマイナスでしかないはずで、陸上競技で採算を獲るのはおそらく無理。
だからこそ、陸連はトラックにお金がかかってもそれを良しとして受け入れてもらえるだけの魅力を発信して行かないとダメ。

あれだけ人気のあるサッカーですらW杯がニュースの時間を割いているってだけ批判する人がいるんですから、現状のまま東京で世陸をやったらおそらく界隈は燃える。
東京での世陸開催は嬉しいことだけど、国立競技場が「負の遺産」とか言われて陸上選手が国立でやりにくくなるようなことは望ましくない。陸上好きな人以外にも歓迎される世陸になってほしいものですが、どうなるでしょう。

 

~まとめ~国立のトラックは残す方針です

建設前からいろいろあって、東京五輪の批判のシンボルにもなってしまった新国立競技場。
競技場自体は好記録が連発したいいものなのですが、トラックを撤去するのか?残すのか?って話がありました。
H29年の段階ではトラックは撤去して球技専用競技場にする!ってことになっていたのですが、最新の方針では…
国立競技場のトラックはレガシーとして残す!
こうなっています。
そして、国立競技場は2025年の世界陸上の会場になります!!

そもそも、国立はサブトラックがなくて世界大会できないんだからトラック必要ないでしょってことになっていたのですが、陸連はルールを変更して国立は特別にサブトラなしでも世界大会が開催できることになりました。
これが良いのか?悪いのか?
陸上ファンとしては世界陸上の東京開催は念願で、東京五輪が無観客となっただけに、いよいよ新しい聖地で世界のトップ選手の走りを生観戦出来る!!っというワクワクした気持ちがデカイ!

一方で、金の問題は現状の陸上界ではどうしようもないほど巨額であることは間違いない。
陸上だけで採算はとれないだろうから、批判されることもあるでしょう…そして、五輪の批判が世陸にもスライドしてくることは目に見えています。
2025年9月の世陸開催まであと3年弱。国立競技場が「負の遺産」となるかどうかは、陸上界にかかっているかもしれませんよ…

陸上はクリーンだろうと思っていますが
『誰だって…たたけばホコリはでる!!』
っというのは名作漫画「逆境ナイン」の名言です。

 






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