【世陸ブダペスト】男子200m決勝!注目ポイントと展望
さあ、いよいよ後半のハイライト、男子200m!!
ってことで今回は
【世陸ブダペスト】男子200mの管理人の注目ポイント
をテーマにご紹介。
決勝のレーンとポイント
レーン | 選手 | 国 | SF記録 | PB | 備考 |
1 | A.ハドソン | JAM | 20.38 | 19.85 | 救済 |
2 | J.ファンブレー | LBR | 20.21 | 19.83 | オレゴン7位 |
3 | A.ドグラス | CAN | 20.10 | 19.62 | 東京優勝 |
4 | Z.ヒューズ | GBR | 20.02 | 19.73 | 100m3位 |
5 | A.オガンド | DOM | 20.02 | 19.91 | オレゴン4位 |
6 | N.ライルズ | USA | 19.76 | 19.31 | 100m優勝 オレゴン優勝 |
7 | K.ベドナレク | USA | 19.96 | 19.68 | オレゴン2位 |
8 | E.ナイトン | USA | 19.98 | 19.49 | オレゴン3位 |
9 | L.テボゴ | BOT | 19.97 | 19.50 | 100m2位 |
決勝は順当な顔ぶれで
・前回大会でワンツースリーを達成したアメリカ勢3選手
・今大会100m3位のヒューズ
・前回4位のオガンド
・前回7位のファンブレー
・東京五輪優勝のドグラス
そして準決勝前に移動のカートの事故があったためハドソンが救済されています。ハドソンは実績はないけどジャマイカ選手権で優勝してますすダイヤモンドリーグにも出てます。
で、誰が勝つのか!?
まず、前知識として23年のダイヤモンドリーグロンドン大会の動画は見ておきましょう!!
このレースではライルズ、テボゴ、ヒューズの3選手とオガンドが走っており、レーンも今回と似ています。
結果はライルズ19.47、テボゴ19.50、ヒューズ19.73というとんでもないレースでした。
ライルズvsテボゴを中心としたレースになるはず!
どうあれ、今シーズンはライルズとテボゴに注目。
100mでは前半からいったテボゴを60m付近でライルズが捉える展開で、本来こちらも後半型のテボゴが展開をミスった感じもありました。
また、ヒューズもライルズと同じ流れでレースを展開し、後半で伸びてテボゴに肉薄。
ってことで、まずはライルズとテボゴの走りの特徴からレースを占いってみましょう!!
後半型vs超後半型のとんでもないストレート対決になる!?
ライルズはいわゆる後半型で、100mでもそうですが200mではさらにその傾向が顕著。
わかりやすいのは去年の8月のダイヤモンドリーグで19秒56を出した時で、このレースではすぐ内側のレーンを走るノーマンにコーナーでほぼ抜かれても直線で大きく伸びるレースをしました。
22年DLロンドンはこちら↓
ただ、前回大会で19秒31を出した時には前半もめちゃくちゃ速かったんですよね…(当たり前ですけど)
ライルズとしては、前半では外のレーンを走るベドナレク、ナイトン、そしてテボゴに引っ張ってもらて力を使わずにコーナーを抜けて、そこからギアを上げるようなレースができれば優勝さらには19秒前半が狙えると思います。
ただし、テボゴは超後半型です。
っていうか、コーナーがド下手。U20の頃に比べるとだいぶ良くなっていますが、今でもリーンアウト(上半身が内傾しない)するクセは抜けていません。ボルトを彷彿とさせるっちゃそうなんですが、まあダメよね。
しかし前半遅い分なのか、上に置いたDLロンドンをみればわかる通り120m以降の伸びはライルズをも上回る勢い。いわば『超』後半型です。
テボゴとしては、前半である程度追いつかれてもコーナー出口で上手くスピードに乗って引き離す展開にできれば優勝が狙えるはず。
そんなわけで、お互いが良いレースを展開すればコーナーを抜けたところでライルズがリードしてそれをテゴボが猛追するっていうところまでは『確』でしょう!
勝負は120mからライルズがもうひと伸び出来るのか、テゴボがそれを上回るスピードを発揮するのか。
準決勝の結果からはどうみる?
準決勝の結果で並べれば
ライルズ 19.76 Q(1-1)
ベドナレク 19.96 Q(2-1)
テボゴ 19.97 Q(2-2)
ナイトン 19.98 Q(3-1)
ヒューズ 20.02 q(3-2)
オガンド 20.02 Q(1-2)
ドグラス 20.10 q(3-3)
ファンブレー 20.21 q(3-4)
ハドソン 20.38(救済)
こうなります。
タイムでみれば…
ライルズばブッチギリです。優勝は固いとみていい。
2位以下は混戦で、ベドナレクからオガンドまでは差がないと言っていい。
ドグラス、ファンブレー、ハドソンは下位争いになっちゃいそう。
順位や展開見れば…
前回ワンツースリーのアメリカ勢が今大会もワンツースリーが濃厚。テボゴは余裕ぶっこいてたのはたしかだけど、自信はあるだろうけど、それほどの実力差はない。
まあそんなわけで
ライルズとそれ以外っていうレースになるのかなぁって思ってます。
でも、ライルズも言うほど余裕なくない?
なんやかんやでライルズ優勝はほぼ確実だとみんな思ってるでしょうが、実際どう?
管理人は200mの予選・準決勝を見るとそれほど余裕ないんじゃん?って気がしています。予選は後半までしっかり走っていたし、準決勝では必要以上にスピードを出していました。
準決勝はテボゴが余裕をぶっこいたのをみて「王者の貫録」を見せつけたとも取れますが、それにしては前半が悪かったんですよ…タイムは凄いんだけど。
後気になるのは100mの表彰での号泣。
テボゴは若者らしい戸惑った笑顔だったのに対して、ライルズはかなり高ぶっちゃってましたよね。スプリンターとして100mチャンピオンが特別なのはその通りですが、200mがあるのにあれだけ感情的になっちゃうともう売り切れちゃってんじゃない?
管理人としては、たるんだ気持ちを入れなおすために準決勝であえて力を使ったようにも思えるんですよ…
どう!?
レーンによる展開はどう見る?
今大会ではレーンの振り分けが変わって、200mでは割と有利とされていた外側のレーンがシードになっています。
画像:@WorldAthleticsより
その結果、決勝組1着のアメリカ勢が6,7,8レーンに並び、その外の9レーンにテボゴが来ました。
優勝候補のアメリカ勢とテボゴがコーナーの緩い外側のレーンで争うことになったことで、ハイスピードのレースとなることが予想されます…
相手の見えるアメリカ勢有利?それとも余裕のあるテボゴ有利?あるいはヒューズ?
レーンによる展開として、3つ考えられます。
①アメリカ勢がテボゴに引っ張ってもらえる
②後半型のテボゴが後半でスピードに乗りやすい
③全部見えるヒューズは気が楽
①は分かりやすい展開。
逃げるテボゴを見ながらアメリカ勢がペースをコントロールしてコーナー出口で捉える展開。テボゴは本来後半が強いのですが、100mではコールマンがいたせいか前半からブっ飛ばして持ち味である後半で崩れてしまいました。200mの準決勝でもコーナーではだいぶ遅れていましたので、決勝でも前半で内側のナイトンに並ばれる可能性が高いです。
内側から速い段階でアメリカ勢が追いついてしまう展開でテボゴが硬くなると持ち味の後半を潰すことが出来ます。そうなるとアメリカのワンツースリーは可能性高いぞ!!
②はテボゴがペースを握る展開。
そもそもテボゴはコーナーがド下手。ですよね。多分本人も自覚しているので、前半はあえておさえてナイトンに後ろから押してもらうようなペースで、コーナー出口でロケット発射!!
120m付近の伸びっぷりは随一ですので、もし発射成功すればライルズすらも置き去りにするスピードを発揮するでしょう。
③は意外だけどあり得そうな展開
ヒューズは100mでランキングトップ、200mでランキグ4位で大会を迎えています。PBの19秒72を今シーズンだしてまさに絶好調。100mでも銅メダルを取って自信はあるはず。
そんなヒューズはオガンドを挟んでアメリカとテボゴがよく見える4レーンを走ります。状況として一番心理的に有利なのはもしかしてヒューズでは?
ヒューズも後半型ではあるものの、ぶっ飛ばすライルズを横目に引っ張られたらコーナー出口でトップ争いしている未来が見えます。
まとめ
全然分かんない!!っていいながらも、やっぱりライルズが速いよね。
ライルズとテボゴの対決に他のメンバーがどうからむのか?って言う見方で良いんじゃないかと思います。
世界記録はさすがに出ないと思うけど、後半型の選手が外側のレーンを走るとストレートでとんでもない伸びを発揮する可能性も…
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