【2022】混成日本選手権の跳躍の記録はどれくらい?

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2022年の日本選手権は6/9~12の日程で大阪で開催されますが、それに先立って、混成(男子十種と女子七種)の日本選手権が6/4~5になぜか秋田で行われました。
一緒にやればいいのに…ってのは置いといて、混成選手はキングオブアスリートとも言われるほどにフィジカルエリートぞろいなわけですが、いろんな種目をやらないといけないので1つの種目に限れば専門の選手の方が記録がいいことが多いっていうか、専門選手なら混成選手の記録に負けないように頑張らなきゃならんのです。

ってことで今回は
【2022】混成日本選手権の跳躍種目の記録はどれくらい?
をテーマにご紹介。
陸上は結局のところ足の速い奴が強い競技で、混成といえども日本選手権に出るレベルの選手は100m10秒台クラスのスピードを持っています。そんな選手達が幅跳びをやれば当然7mくらいは跳べちゃうわけで…
しかし、幅跳び専門を名乗るなら幅跳びの記録だけでも、あるいは高跳びの記録だけでも混成の選手には勝っておきたいところ!!
混成のトップ選手の記録は、専門の中級選手の目標としてけっこうちょうど良くて、混成選手の平均記録を越えていれば上級者と言えるような目安になるかもしれません。

 

 

混戦日本選手権の跳躍種目の平均は?

結論から言うと、日本選手権の跳躍種目の平均記録は

  • 男子幅跳び 6m82(771pt)
  • 男子高跳び 1m86(679pt)
  • 男子棒高跳び 4m22(679pt)
  • 女子幅跳び 5m37(663pt)
  • 女子高跳び 1m57(701pt)

これが平均です(カッコ内は換算ポイント)。
当日の男子幅跳びの風の平均は+0.7で風は強くも弱くもない感じ。男子は9名、女子は幅17名、高18名が出場しましたのでその平均です。
ちなみに最高は男子7m10女子5m96。最低は男子6m42女子4m83でした。
男子10種目、女子7種目のうちの跳躍だけを抜き出しているので1つの種目だけをみればインパクトはあまりありませんが、このレベルを10種目やっているのは超人の域。

男子6m80、女子5m40が上級者と中級者の分かれ目か!?

先日、関東インカレの標準についてご紹介しました。


男子2部のB標準が目指すべき記録のひとつの目安になるってお話で、7m10を跳べば『関カレ標準突破者』という箔が付くと紹介しました。
10年前の標準だと6m90で、女子は2部がないのですが今は5m80、10年前は5m60です。

今回は混成のトップ選手と比較したのですが、男子6m80と女子5m40というのが混成の平均で、これは10年前だとギリギリ関カレに出られないくらいの感じ。とはいえ、混成の記録はこの試合の結果なので、PBやSBで考えれば上ですよね。
どこからが上級者とかっていう話にあんまり意味はないとは思いますが、男子6m80、女子5m40を跳べれ場『専門としてやっていける上級レベル』であることは間違いないと思います。
「そんな記録じゃ上級者じゃないだろぉ~」って言われたとしても「混成日本選手権の平均より跳んでるから上級者でしょ!」って言い返せます。

中級者ジャンパーはまずは「上級者」の目安として混成選手の平均を目標に頑張って、そこからは専門性を磨いて関カレ標準突破を目指すとちょうどいいステップアップになると思います。
ちなみに管理人が大学の頃は6m80が標準だった気がします。

混成の得点はややこしい…

混成の得点の計算式は
トラック種目:得点=定数 a ×〔(定数 b-秒単位の記録)^c〕
跳躍種目:得点=定数 a×〔(cm単位の記録-定数 b)^c〕
この式で換算すると、100m11秒00は863ptで、幅跳び7m00は814pt
11秒75で701ptなので管理人的な感覚だと跳躍よりも100mの方がポイントが高い感じがします。ポールのポイント低すぎない?

 

 

混成の幅跳びの世界最高記録はなんと8m45!!

せっかく混成のお話なので、サイモン・エハマー(スイス)の記録についてもご紹介。

 
 
 
 
 
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2000年生まれでまだ五輪・世陸への出場はないのですが、2018年の世界U20で3位、2022年の世界室内(七種)で2位になっている選手。
10種のPBは8377(歴代88位)ながら、幅跳びが得意で2021年のU23ヨーロッパ選手権の幅跳びを8m10で制しています。
そんなエハマーがなんと8m45の大ジャンプをしたのです!

その数日前にも8m30を跳んでおり、5月末時点で2022年パフォーマンスランキング1位と5位がエハマーです。
陸上競技は結局足が速いやつが強くて、エハマーの100mPBは10秒46。そりゃあ8mオーバーの跳躍をしても難の不尻もありません。
そして、エハマーはシンプルな反り跳び。2回転半シザースのような専門的な技術がなくてもこれだけの距離が跳べちゃうってのは非常に衝撃的です(もちろんエハマーの跳躍技術はハンパないです)。

 

 

今回のまとめ

今回は、6/4~5に行われた混成日本選手権の跳躍種目の平均記録に注目してご紹介しました。
男子が奥田啓祐選手、女子がヘンプヒル恵選手と、スピードのある選手が優勝しました。
出場選手の跳躍種目の平均記録を出してみると…
男子幅跳び 6m82
男子高跳び 1m86
男子棒高跳び 4m22
女子幅跳び 5m37
女子高跳び 1m57
っという結果に。
男子10、女子7種目のなかの1種目の記録なので単純に比較するのは難しいのですが、これが「混成の日本トップ選手の記録」です。
で、この記録を上回っていればその種目の上級者を自称していいんじゃない?っというのが今回のお話でした。
男子の高跳びはもうちょっと跳べそうな気がするし、混成選手の棒高跳びはけっこうハイレベルな気はしますが、幅跳びをみれば6m825m37なので、10年前の関カレ標準よりちょっと下くらい。
これだけの記録を持出せばどの大会に行っても中学生に「おぉ~」って言われると思いますので上級者と言って差し支えないでしょう。

どこが中級者と上級者の分かれ目かってのは非常に曖昧ですが、この「混成の日本トップ選手の平均より跳べる」っていうのは専門種目の上級者の基準に成り得ると思うのですが、どうですかね?






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