【2023】アシックスの厚底シューズはどれを選べばいい?

ランニングシューズ

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【2023年1月編集】
ナイキのヴェイパ―フライ登場から数年、厚底はもはやブームではなくスタンダードになったと言える状況です。海外メーカーに遅れながらもアシックスは2021年から「メタスピード」を投入して世界レベルの厚底戦争を戦っています。
そんなアシックスの厚底ラインナップも今や9種類もあるんです…
多すぎてややこしい!!

ってことで今回は
アシックスの厚底シューズの選び方とおすすめは?
についてご紹介!!
もともとアシックスのシューズは種類が多く似たようなものがあり複雑でわかりにくいのですが、厚底というカテゴリーが追加されてさらに複雑に。難解なシューズ選びを少しでも分かりやすくなるように、陸上ch的にアシックスの厚底シューズの選び方についてご紹介します。

 

 

アシックスの厚底は3系統9種類!!

2023年初現在、アシックスの厚底は現在9種類あります。厳密に言えばメタスピードにスカイとエッジの2つがあるので10種類なのですが、ややこしいので今回はメタスピードはまとめて1つってことで。
わかりやすく考えるには
1.メタスピード系(レーシングモデル)
・メタスピード(sky,edge)
・マジックスピード
・ハイパースピード
2.ガイドソール系(ジョギングモデル)
・メタライド
・グライドライド
・エヴォライド
3.クッション系(ファンランモデル)
・ノヴァブラスト
・ダイナブラスト
・バーサブラスト

上記の3系統で考えるとグっと選びやすくなると思います。
大会で良い記録を出したいならメタスピード系
大会に出るほどではないけど趣味として走りたいならガイドソール系
楽しく快適に走りたいならクッション系
って感じで選ぶのが陸上ch的にはおすすめ。系統ごとにコンセプトが違うので系統で上下関係があるのではなく、それぞれの系統の中にピラミッドがあると考えた方がいいと思います。ただ、メタライドでもサブスリーは可能なのであんまり厳密に考えなくても良いとは思う。
ちなみに「○○系」ってのは管理人がわかりやすくするために勝手に付けました。

1.メタスピード系(レーシングモデル)

まずは2020年発売の『メタレーサー』の流れを汲むガチ系のラインナップがこのメタスピード系です。
商品名にSPEED(スピード)が付くだけあって、構造もそれなりですよ。速く走りたい人はこの系統なら満足出来るはず。
アシックスの厚底を使ってタイムも狙うようなランナーはこの系統を選びましょう。
メタスピード→マジックスピード→ハイパースピードというピラミッドです。

「メタレーサー」ってのは厚底競争に後れをとっていたアシックスが2020年に初めてカーボンプレートを搭載してリリースしたレース用のプロトタイプ的モデルで、他社と比べるとロッカー構造が露骨で、アシックスの言う「ガイドソールテクノロジー」を踏襲しているのが特徴。
そして、プロトタイプ的な位置づけだったメタレーサーをそれぞれの用途に派生させて市販化されたのがこの3モデル(実際は4モデル)です。

メタスピード(アスリート向け)

定価:27,500円(税込)
ソール:FF BLAST TURBO

プレート:カーボン(かかと部から前部)
2021年3月にトップアスリート向けのシューズとして発表されたのが
メタスピードシリーズ。反発重視のスカイと回転重視のエッジの2モデルがあります。
アシックスのマラソンシューズとして最上位に位置するモデルです。2代目は+(プラス)が付いて発売されましたが、2代目が出てもなぜか初代のskyは併売しています。
カーボンプレートと高反発素材を組み合わせたいわゆる『厚底シューズ』で、トップアスリートでも着用者が多いハイパフォーマンスモデルでありながらナイキに比べるとお手頃価格。
ストライド走法向けの『スカイ』とピッチ走法向けの『エッジ』の2種類がありますが、それぞれ説明すると1本記事が出来るので今回は割愛。世界レベルでも着用されているフラッグシップで、これを買うレベルの人は指名買いでしょうから、解説は省略。

マジックスピード2(サブ3向け)

定価:16,500円(税込)
ソール:FF BLAST +

プレート:カーボン(フルレングス)

メタスピードを市民ランナー向け(中・上級者向け)にしたのがマジックスピード。レースでメタスピードを使う人の練習用としても位置付けられていて、メタスピード系の中では中間に位置するモデルです。
2代目になり、反発素材がFFブラストからFFブラストプラスになって、前足部のみだったプレートがフルレングスになりました。初代と比べるとかなり本格的になったため、数千円を惜しまず良いものが欲しいなら初代より2代目がおすすめです。しかもなぜか2代目の方が定価が1100円ほど安い…
見た目はメタスピードにそっくりで、カーボン搭載でメタスピードのほぼ半額と考えるとコスパはかなり良い。キロ4くらいで走るならこれがベストな選択肢になると思う。
カーボン入りということでカテゴリーとしてはサブスリー向けではあるものの、クッション性は高いので、ある程度の経験があって反発感のあるシューズが欲しいと考えているのであれば十分使えるはず。
厚底カーボンシューズでありながらうまく一般化されていて履きやすいので満足度は高いと思います。

ちなみに、初代は実売価格で1万円を切っていることがあるので、安く抑えたいなら2代目にこだわらず初代を買うのもあり。

 

シューズに強いこだわりがないのであれば初代でも十分すぎるはず。

 

ハイパースピード2(厚底入門向け)

定価:9,790円(税込)
ソール:FLYTEFOAM

プレート:なし

メタスピードの見た目をしているけど一般的なソール素材を使ってプレートも入っていないのがハイパースピード。チャートではサブ3.5~サブ4向けですが、初心者や部活生ならこれを選ぶと良いと思います。。
初代はただのEVAソールでしたが、2代目ではFLYTEFOAMが使われています。まあ、あんまり変わらん。
高反発素材なんかはないもののロッカー構造よって厚底特有のライド感はしっかりしているので、厚底を履いてみたいけどレベル的にまだ不安という人の入門に最適

ソール素材やプレートがないって部分でスペックとしては他に見劣りするものの、定価で1万円を切るシューズであることを考えれば十分です。厚底界のライトレーサー的存在で、安っぽさはある(実際安い)けど十分なクオリティーなので、これ単体で見ればかなりの意欲作だと思います。
どうせならプレートが欲しいところではありますが、実際問題として走力的にプレートを扱い切れないけど厚底で走りたいって人にはこれがベストだと思います。
初心者でもある程度のやる気があるっていうか、記録を更新することを目標にしていたり、せっかく走るなら頑張って速くなりたいというモチベーションがあるなら他の初心者向けよりもこれを選ぶのが良いと思います。

初代なら実売で6000円ちょっとで売っていることがあります。

 

 

2.ガイドソール系(ジョギングモデル)

2019年に厚底ブームに乗る形で出てきた『ENERGY SAVING SERIES』という走行効率を追求したシリーズがこの系統。
つまり、効率的に配する為にちょっと変わった構造をしたシューズです。
ソール前足部がカーブしている『ガイドソール』が最大の系統で、長い距離をラクに負担なく走ることを重視しています。
メタライド→グライドライド→エボライドというピラミッド。
ただし、スピードを出すことに主眼を置いていないのでピラミッドとかマラソンの記録とかはあんまり関係ありません。ジョギングを快適にするためのシューズと考えると一番近いかも。
また、名前からも変わる通り『ライド感』を強調したモデルで、曲線状のソールを使って重心をかかとからつま先に向かってスムーズに移動させる技術に特化していて、薄底にはない厚底特有の転がる感覚が嫌と言うほど味わえます。
極端なコンセプトの為クセはかなり強く、タイムを狙うのではなくジョギングを趣味としていてシューズにもこだわりたいという人に合っていると思います

メタライド(フラッグシップ)

定価:29,700円(税込)
快適性を追求したモデルで、長距離をより快適に走ることを目指したシューズです。見た目からもレースに使うようなシューズではないことが分かります。
カテゴリーとしてもサブ5から完走となっていて、スピードを求めるのではなく快適に長い距離を走れる技術の最高峰モデルといえるでしょう。本来、趣味なら時計を見ずにこういうシューズで健康的に走る方が良いのかも。
タイムやレースという意味で言うと買いではないものの、趣味としてランニングを楽しむのであれば良いと思いますが、いかんせん値段が高い!!

グライドライド3(ライド感重視)

定価:17,600円(税込)
メタライドと同じコンセプトでありながらより間口を広げたのがこのグライドライド。エネルギー消費を抑えて効率的に足を運ぶというのはメタライドと同じで、ソールは上層と下層を分けているのも同じ。
しかしながら値段は大きく下がっており、300gを越えるメタライドに対してグライドライド2は公称値で約285g、3は約266gと多少軽くなっているので、ライド感を重視しつつも普通のシューズに近いものが欲しいならこれ!!
履き心地はだいぶ軟らかくて、スピードを出す感じではありません。タイムを気にせず楽しく走るような走り方に合ってるはず。ただ、ちょっと高いなぁ。

エボライド3(クセが少なめ)

定価:11,000円(税込)

『ENERGY SAVING SERIES』のなかで最も普通なのがこのエボライド
グライドライドのようなグラグラ感はなく、ガイドソール構造で長距離をラクに走るというコンセプトは保ちつつも軽量性とクッション性もちゃんとしたというシューズで、個性があんまりない感じはします。扱いやすいとも言う。
厚底ではあるものの、普通のランニングシューズとしても使えるので、陸上以外の競技の選手でも使いやすいと思います。
値段も含めてハイパースピードと似たような感じになっていてどちらを買おうかと悩む人も多いと思いますが、そんなときはシューズのコンセプトに立ち返ってどちらが合っているかで判断しましょう。
ハイパースピードはレーシングモデルの入門モデルで、エボライドは少ないエネルギーで足を前に運ぶシューズ。
コンセプトとしては、エボライドはタイムを狙って踏むというよりもリカバリーやジョギングの方が合っています。とはいえ、メーカーはペースランやレースに適していると言っています。まあ、サブ4くらいならどっちのシューズでもあんまり関係ないです。
サブスリーを目指して頑張るっていうならハイパースピード、楽しく走ってタイムもついてくればいいって感じならエボライドが合うかも。
まあ、考えるよりも実際に履き比べてシックリくる方を選ぶのが良いと思います。

 

3.クッション系(ファンランモデル)

厚底シューズでタイムを求めないのがこのクッション系統のモデル。名前に『ブラスト』が付いたシリーズで、弾む感じをかなり強調しているのが特徴
ファンラン向けというか、足もともちょっとおしゃれにしつつファッションとして走ったり、空いた時間に体作りで走ったりするランナーに向けたモデルがこの系統です。
ノヴァブラスト→ダイナブラスト→バーサブラストというピラミッド。
本当はゲルキンセイブラストてちうのがあるんだけどあれはちょっとやりすぎなので除外。

タイムを狙うなら選んじゃダメっていうか、速く走るのが目的ならクセが強すぎるからやめといた方がいいかも。
ただ、レースペースでは使わないとか足に負担をかけたくなくてリカバリー目的とかであれば、ランニングシューズとしての機能はそこそこちゃんとしているので選んで失敗ということもない。
最近流行っている『ヴェイパー以降の厚底』とはちょっと意味合いが違っていて、旧来のシューズの延長の『クッションボニョボニョ系の厚底』なのでそれだけは注意。

ノヴァブラスト3(超バインバイン)

定価:17,600円(税込)
ちゃんとしたアッパーでありながら、小学男子が好きそうなイカしたソールがついたかっちょいいシューズ
反発素材としてFLYTEFOAM BLASTが採用されていて、靴底の中央部分にくぼみがあってトランポリンのように弾むというギミックもある。
つまりはシューズが変形しやすいということで、レースペースで使ったら足がいかれそうなくらいグニャグニャ
弾むっちゃ弾むんだけど、これはちょっとやりすぎでは?っと思っちゃうけど、そういう人には向いていないシューズです。
素材によってメチャクチャ弾むのでまあ楽しいといえば楽しいけど、ソール中央のくぼみのせいで接地すると足が強制的にセンターに倒れ込むのでこれが邪魔で走りにくいと感じるかも。
ただ、ファンランで走っているような人ならサポートによって強制的に足が真っ直ぐにつけるのでケガしにくいのかも。
トランポリンみたいな…っと言われるように、シューズが1歩1歩沈み込んでポイーンと跳ねるので独特な感触があって好き嫌いは分かれそう。

ダイナブラスト2(けっこうバインバイン)

定価:11,000円(税込)
見るからに無駄の多いノヴァブラストに対して、だいぶシュっとしてシンプルな感じになっているのがダイナブラスト
コンセプトはノヴァブラストと同じなので廉価版ではあるものの、そもそもノヴァブラストがやりすぎなのでこれくらいいろいろ削られていた方がちょうどいい。クッションもノヴァブラストより多少薄くなっていてその分ブレも少ない印象。
依然としてグニャグニャ系でスピードは出にくいものの、弾むっちゃ弾むので好きな人は好きだと思います。
弾むシューズを試してみたいけどノヴァブラストは高すぎるっていう人にはおすすめ
ソールにFLYTEFOAM BLASTを使っているので他の安いシューズより「いいもの感」はある、しデザインも他とは違うのでファンランであればこれで十分。

バーサブラスト(ジム履き)

定価:7,700円(税込)
ほぼスニーカー。ここで紹介する必要があるのかは疑問ですが、厚底で最低限のクオリティをもつシューズはこれです。
ランニングを続けるかわからないからとにかく安いものを、それでいてケガをしないレベルのシューズが欲しければこれを買うのはアリ。ただ、いわゆる高機能シューズではないのでハードな使い方には向きません。
ジムや普段使いを兼ねるような使い方が合うシューズです。。

 

今回のまとめ

今回は、アシックスの厚底シューズのラインナップをご紹介しました。
ヴェイパー以降の厚底ブームに出遅れていたアシックスですが、今やエリートモデルからジム履きまでフルラインナップで厚底モデルを揃えています。だからこそ見た目では区別つかないのでどれがどれだか分からないと言う人も多いはず。

見分け方というか選び方としては、コンセプト別に3系統にわけて自分の求めるのがどれなのかを見ていくといいでしょう。
1.メタスピード系(レーシングモデル)
2.ガイドソール系(ジョギングモデル)
3.クッション系(ファンランモデル)
それぞれに3モデルずつがあり、ピラミッドになっています。
タイムを求めるなら1のメタレーサー系を、タイムは求めないけどちゃんと走りたいなら2のガイドソール系を、楽しく健康の為に走るなら3のクッション系を自分のレベルに合わせて選べば大丈夫。
ザックリ言えば、レースに出るなら1から、レースに出ないなら2か3から選びましょう。
ハイパースピードエボライドあるいはダイナブラストなんかは価格も似ているし見た目もほぼ一緒なのでどっちを選べばいいかわからないかもしれませんが、3つの系統で考えて自分のランニングスタイルがどれなのかで選べば間違いありません

 

【2023年1月修正内容】
「メタレーサー系」と言っていましたが、もはやメタレーサーを知らないと思うので「メタスピード系」にしました。その他も解説を修正してモデルを再新にアップデート。






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