【中・長距離】3000ｍでおすすめのランニングシューズはどれ？

2021年12月7日厚底問題, ランニングシューズ, ランシュー事情, シューズ選び

【2023年10月更新】
厚底に関するルールが改正され、トラック種目では厚さ25ｍｍを越えるシューズだと失格です！！
24年末にはルールがさらに厳しくなって20ｍｍまでに制限されます。
ランニングシューズの25ｍｍという厚さは『薄底』で、シューズチャートでは上級~超上級者向けのいわゆるレースシューズの扱いになります。
そのため、市民ランナーが履いているようなシューズは全て25ｍｍを越えているし、普通に部活で履くようなシューズもほとんどが25ｍｍオーバーなので注意が必要です。

しかし、まだスパイクを持っていないような陸上を始めて間もない初心者でも長距離をやるなら大会で3000ｍに出場することも多いはず。
ここで問題になるのが初心者が3000ｍに出るならどのシューズを選べばいいの？っていうところ。

ってことで今回は
3000ｍにおすすめのシューズはどれ？
っというテーマをご紹介。
スパイクを履けばいいのですが、スパイクを履くにはまだ筋力が足りなくて不安だからシューズで出たい。
初心者なのに『上級者向けの薄底シューズ』を履かないとレースに出ることすら出来ないと言うちょっとゆがんだ現状に困っている人も多いでしょう。
でも大丈夫。そのへんのバランスをうまくとる方法をご紹介します。
中・上級者であればスパイクを履いた方がいいので、今回はスパイクを履くのが不安な初心者に向けて3000ｍで使えるおすすめのシューズをご紹介!!
5000ｍや1500ｍでも同じです!!

また、ルールは24年秋に20ｍｍ以下に厳しくなるので実質的にシューズでトラックを走ることはできなくなると考えて下さい。ただし、25年いこうは中学などのカテゴリーではこのルールが適用されず使える可能性もあります。

 

そもそも25ｍｍ以下のシューズは選択肢がほとんどない!!

おすすめを紹介っといっても、そもそも25ｍｍ以下のシューズ自体がほとんど存在しません。
ルール適合のシューズはほぼ選択肢がありません!!

上の表のシューズだけが市販されているミズノ・アシックスとデサントの25ｍｍ以下のシューズです。800ｍ、1500ｍ、3000ｍ、5000ｍといったトラック種目に出るなら○か△を選んで下さい。
どれがおすすめか以前に、これ以外のシューズは失格になると思って下さい！！

超ザックリ言うと…
ミズノ（4系統）
・ウエーブデュエル（３、neo2系、QTR）
・デュエルソニック３
・ウエーブエンペラー
・ウエーブクルーズ
アシックス（1系統2モデル）
・ソーティマジック（RP、LT）

25ｍｍ以下のシューズはこの5系統だけだと思っていいです！！(23年時点)
また、当ブログは初心者にはナイキやアディダスはおすすめしないというスタンスでやっとりますが、そもそもナイキアディダスは現行で25ｍｍ以下のシューズありません！！

ルールをおさらいすると、短距離は20ｍｍを越えたら失格なので○しか使えません。
800ｍ以上は25ｍｍまでOKなので○と△が使えます。
トラック以外の駅伝やロードレースは40ｍｍまでOKなので大体のシューズが使えます。

 

23年モデルで待望の対応！！
初心者なら『デュエルソニック３』が一番おすすめ！！

現状では25ｍｍ以下で唯一の初心者向けシューズなので、初心者が3000ｍで使うならこれ一択!!っと言ってもいいでしょう。
「デュエルソニック３」はデュエルシリーズ（スパイクっぽいプレートを内蔵したシリーズ）の一番初心者向けのモデルです。旧型は25ｍｍをオーバーしていたのですが、2023年モデルの『３』からは25ｍｍ以下になったので800ｍ以上のトラック種目で使用できるようになりました！！

他の薄底シューズは諸々を犠牲にして速く走るために薄底になっているのですが、このデュエルソニック３に関しては初心者がトラックレースで使えるようにわざわざ厚さを25ｍｍ以下に抑えたモデル。
いわば、初心者が3000ｍで使うために造られたシューズと言っても過言ではありません。もちろん、800ｍ、1500ｍ、5000ｍでも使えます。

デュエルシリーズなのでプレート（カーボンではなくナイロン）が内蔵されているため踏み込んだ時のブレがすくなく、スパイクのような反発もちょっとだけあるのでレースで使ってもスピードが出しやすい。
それでいて耐久性が高い素材を使っているのでソールがヘタリにくいため、毎日の部活でガンガン使いこんでも多分１年くらいは持つ耐久力も特徴です。
しかも安い！！

前までは初心者向けで「ウエーブソニック２」っていうモデルが使えておすすめしていたのですが、それが21年に廃盤になって実質的にこの「デュエルソニック３」が後継になっています。名前が似ている「ソニックラッシュ」や３じゃない「デュエルソニック」は不適合なので注意！
通販で買う場合には名前がややこしいので気を付けて下さい。リンクから買ってもらえれば間違いないはず。

反発がほしければ『ウエーブデュエル3』がおすすめ!!

名前がややこしいですが、デュエルソニック３の上位版と言えるのがこの『ウエーブデュエル３』です。
ミズノのウエーブデュエルシリーズは初代のウエーブデュエルなどが25ｍｍを越えるので使えませんが、2021年に発売された『ウエーブデュエル3』は25ｍｍ以下なのでOK。

デュエルシリーズはプレートが内蔵されていて反発が強いのが特徴のシューズで、ウエーブデュエルのほうがデュエルソニックより本格的な構造になっているのでスピードが出やすいです。
スパイクみたいとまではいかないですが、踏み込んだ時のブレが少なくて反発があるので押し出してくれる感覚は薄底シューズの中ではかなり強い。

他の薄底シューズはどれも軟らかくて接地感覚を重視しているのに対して、デュエルはスパイクのようにプレートをしならせて走るため、ちょっと硬めの走り心地で反発を使った強い蹴り出しが可能。体重を乗せただけで進む感覚が他のシューズよりも強いです。
反発がほしいならウエーブデュエルが一番おすすめ!!
ウエーブデュエルシリーズはウエーブエンペラーと見た目は似ているのですが、エンペラーは軟らかくてクッション重視、デュエルはプレート内臓で反発重視という認識で良いと思います。
また、値段が高いエリートやかかとのえぐれたプロなどもありますが、初心者が1足で練習も試合もやろうというのであれば無印の３がおすすめ。

ちなみに管理人は初代『ウエーブデュエル』を使っています。

 

練習も試合もこれ1足!!
『ウエーブエンペラー』は扱いやすくておすすめ!!

薄底でありながら初心者にもおすすめできるのが『ウエーブエンペラー』です。
走りやすさと耐久性のバランスが一番取れているモデルだと思います。
管理人も学生時代はこれの前身のウエーブスペーサーを使っていました。とにかく質感が高い。

他のシューズが超薄底でクッションのない上級者向けなのに対して、ウエーブエンペラーは薄底ながらかかとに厚みがあってクッションがしっかりしているので初心者でも十分に扱えます。
また、軽量で柔軟性が非常に高いため走り心地が非常に良くてスピードも出しやすいのもいいところ。

「デュエルソニック３」と比べてどうか？っていうと、エンペラーの方が上級モデルでスピードが出しやすい半面、軟らかいので疲れやすいです。そして、履き心地は別格でエンペラーの勝ちです！！
履き心地が良くてもタイムは変わりませんが、質の高い道具を使うと気持ちが良い。

短距離選手でも愛用している人が多く、レースだけでなくスピード練習から負荷をかけたバウンディングまで幅広く使えるバランスの良さが特徴。ウエーブソニックに比べると耐久性が低くはなるものの、タータンメインで使うなら1年はもつはず。
練習でも使いながら試合で良いタイムを出したいならこれがベスト!!

レースで良い記録を出したいなら『ウエーブクルーズ』がベスト！？

シューズにはレース用と練習用の2種類があると言えるのですが、数あるシューズの中で最も「レース用シューズ」的なのがこの『ウエーブクルーズ』です！！
一昔前までは箱根駅伝ではだいたいこれって感じで、トップ選手に熱い支持を得ているシューズ。
また、長距離用スパイクの「クロノディスト」はほぼこのウエーブクルーズにピンが付いたバージョンみたいなもんです。
っとはいえ、これが3000ｍを走る選手におすすめか？っていうとそうでもなくて、とにかくクッション性がほぼないので競技レベルが高い上級者でなければマッチしないと思います。
中学生でスパイクが不安っていう選手にはクルーズよりもクッションのあるエンペラーのほうがおすすめです。
ただ、スパイクは嫌だけどとにかくレースでいい成績を残したいっていうならウエーブクルーズがベストだと思います！！

 

 

本気ならアシックス!?
超薄底でもスパイクよりは足に優しい

ミズノは25ｍｍ以下でも初心者が履けるシューズをラインナップしていますが、アシックスに関しては初心者を切りしてたような本気ならアシックスっというラインナップ。

アシックスは『ソーティマジック(RP､LT)』と『ソーティジャパン』だけが25ｍｍ以下なのですが、このシューズは大学でガチでやっているような選手が履くシューズです。
市民ランナーでいえばフルマラソン2時間45分を切るくらい。たしかに質は最高に良いのですが、ソーティ系を初心者が履くのは無理！！
これで練習したら怪我の不安があります。

ただ、ウエーブエンペラーやウエーブデュエル３と比較するのであれば全然OK。練習用は別のクッションの良いシューズを使って、試合やスピード練習の時だけ使うっていう使い方がおすすめです！

タイムを狙うならソーティマジックLTがおすすめ!!

初心者が練習でこれを履いてロードなんか走ったらケガするのでやめたほうがいいです。
とはいえ、試合用であればソーティマジックLTは一番おすすめできるシューズのひとつです!!
アシックス派ならソーティ。ミズノ派ならクルーズを履くのが一番記録は狙えるはず。

ただ、23年にはLTがカタログ落ちしたっぽいです。よりレーシングスペックの『RP』だけが残っていると思うので、アシックス派ならRP買ったらいいと思う。

RPはRePulsion（反発）って意味なので、LT（LighT：軽量）よりもスピード重視です。
イメージとしては、LTはエンペラー、RPはクルーズと思っていいと思う。

超薄底シューズにはミズノの『ウエーブクルーズ』とアシックスの『ソーティマジックRP』、『ソーティマジックLT』の3モデルがあり、試合の一発のタイムでいえば上で紹介した「デュエルソニック３」より狙えると思います。まじでメチャクチャスピード出ますから。
ただ、これを履けるならスパイクでよくね？って言うレベルのシューズではある。
スパイクの代わりとして選ぶのであれば買って損はないと思います。質はかなり高い。

 

デサントにも20ｍｍ以下のシューズがあるぞ！！

デサントって大手だけど陸上用品は作っていません。でも、20ｍｍ以下のシューズがあるんです。
っというのも、デサントはトライアスロン用のランニングシューズをラインナップしているんです！
へぇ～って感じですが、陸上においてもこの２年くらいでデサントを使っている人をちょいちょい見ます。その理由は20ｍｍ以下のシューズがあるから！！

Genten RC,ELは20ｍｍ以下のスタンダードなシューズ

管理人も買ってみようかなとちょっと思っているのがこの『Genten-RC』『Genten-EL』というモデル。
履いたことはないのですが、手に取ったことはあってその時の印象は…
シンプルですっごく普通なシューズ
高反発だったり高耐久とか履き心地がすっごく良いってことはない普通のシューズです。
このシューズの最大のメリットは20ｍｍ以下だから800ｍ以上はもちろん短距離でも使える！！
別にシューズにこだわらないっていうなら本当にこれで十分だと思います。

一応、RCがスタンダードモデルでELはカーボンプレート入りのエリートモデル。20ｍｍ以内でカーボンが入ったシューズってたぶんないと思うのでこれはこれであり。ただ、カーボン入れるならスパイクの方がいいと思う。
あえてこれを買うか？って気はしますが、アウトソールもフラットなのでドリルにも使いやすいだろうし、室内履きとしても多分優秀だと思います。

とにかく、20ｍｍ以下で余計な機能がいらないならこれがおすすめ！！
20ｍｍ以下だから砲丸投げとかにもこれがあれば出れます。管理人も気になるシューズです。

 

 

今回のまとめ

今回は3000ｍにおすすめなシューズというテーマでした。
3000ｍっていうのは初心者の中・長距離っていう意味ですので、800ｍや5000ｍに言い換えてもいいです。
スパイクを履くほどの走力はないけど、25ｍｍ以下のシューズを履かないと失格になるという面倒くさいルールになってしまった長距離トラック種目。普段練習で履くようなクッションのあるシューズは全て使用不可!!
そこでおすすめなのは3つ。
・『デュエルソニック３』これは唯一の初心者向け薄底シューズです。
・『ウエーブクルーズ』バランスが良いので試合でいい記録を出したいならがおすすめ。
・『ウエーブデュエル３』反発が欲しいならこれがベスト。

練習も試合も1足でっというならこの３つ足のどれかから選ぶべきでしょう。
ただ、超上級者向けの超薄底シューズであってもスパイクに比べれば負荷が軽く、タータンでの使用に限るのであれば初心者でも十分扱えます。
もし、練習用と試合用でシューズを分けることができるのであれば、超薄底でありながらクッション性をある程度確保した『ソーティマジックLT』がおすすめ。
スピードが出しやすいのでタイムを狙うこともできます。