100mでおすすめの陸上スパイクはどれ?短距離スパイクを選ぶときのポイント
【2021年版にアップデートしました】
陸上競技のメイン種目で競技者人口も一番多い短距離。なかでも100,200mが専門という人は大勢いると思います。
そして陸上スパイクで最もラインナップが豊富なのが短距離スパイクです。
短距離スパイクには初心者向けのものから上級者向けのものまでさまざまなモデルがあり、見た目はどれも似ているのですがそれぞれ特性が大きく違います。
自分の走りやレベルに合ったスパイクを合わないと速く走れないだけでなく足を痛める可能性もあるため、正しいスパイク選びをすることが大切です。
しかし、どれがどれだかわからない!!
ってことで今回は
ショートスプリント(100m,200m)におすすめのスパイク
をご紹介します。
陸上を始めたばかりの選手の多くはとりあえず100mと200mを専門にしていることでしょう。陸上の花形であるショートスプリントで活躍することは陸上選手として最高の実績です。
陸上歴15年以上の管理人が13秒台の初心者、12~11秒台くらいの中級者におすすめなスパイクをご紹介!!
陸上ch的おすすめな短距離スパイク4モデル
まずは、管理人が自信をもってオススメする短距離スパイクを4つほどご紹介していきたいと思います。
想定しているのは11秒台までの選手で、初心者から中級者です。
①クロノインクス ~陸上スパイクの最高峰~
反発性:9
フィット感:10
接地感:10
軽量性:9
扱いやすさ:5
最高の短距離スパイクはクロノインクスです!!たぶん。短距離スパイクを語るうえでクロノインクスは絶対に外せない超名作スパイクです。
かつてはインターハイの上位入賞者がほぼ全員インクスだったという事もありました…
高反発なプレートとスケルトンアッパーの組み合わせによって超ハイレベルな反発性と屈曲性とフィット性を実現しています。
性能としては…
・アッパーもプレートも文句なしに最高
・軽くて高反発
・スケルトンアッパーの足入れが最高
・100mから400mハードルまでどの種目で使っても最高
性能については非の打ちどころがありません。最高のスパイクです。
欠点をあげるとすれば寿命が短いこと。プレートがヘタりやすいので最高性能を発揮できるのは1シーズンでしょう。また、固定ピンなのでコンクリを歩くと削れます。
とはいえ、お金以外でこれを履かない理由がない!ていうくらい高性能なスパイクで、耐久性と値段は必要な犠牲だと思えられるだけのパフォーマンス性能を誇ります。
逆に言えば、お金がないと履けないですが…
また、傾斜が強いスパイクなので最近はもっとフラットな方がいいと言う人もいますが、それは好みの問題です。
何を買うか迷うくらいならインクスを買え!!
②Xブラストネクスト2~手軽に高反発が得られる~
反発性:8
フィット感:3
接地感:7
軽量性:3
扱いやすさ:8
管理人も初代モデルを買いました。
エックスブラストを一言で言えば、『高反発なのに扱いやすい中級者向けスパイク』です。
プレートはフルレングスで硬めの高反発タイプを採用しており、中級者向けでありながら反発だけでいえばクロノインクスにも匹敵する程。
それでいてクセがなくて履きやすく、中級者レベルでは最も反発を使いやすいスパイクだと思います。
また、6本ピンのため重心移動がしやすいので筋力が弱い選手でも扱いやすいと思います。
最大の欠点はアッパーのフィット感で、インクスと比べるとかなりショボイ。
また、2にモデルチェンジして5g軽量化されたものの、約175g(27cm)とインクスより25g程重たい。
対応距離は100~400mではあるものの、ショートスプリントが主戦場。12秒中盤~11秒中盤くらいの中級者で反発を求めるスプリンターにはこれが最適!!
初代モデルは別記事でレビューしていますのでご参考ください↓
③SPブレード、サイバーブレード ~汎用性の高さは別格~
靴ひもの「SPブレード」とベルト式の「サイバーブレード」に分かれていますが、アッパーが違うだけなので1つにまとめて紹介します。
反発性:6
フィット感:5
接地感:6
軽量性:8
扱いやすさ:10
ブレードは初心者から上級者まで誰が履いても満足できるスパイクです。
クッション性が高く柔軟なため特にロングスプリントではトップ選手でも着用者が多いです。
その汎用性は異次元で初心者の中学生から日本選手権のヨンパー選手まで多くの選手が着用しているスパイク。管理人もブレードを2足持ってます。
2000年代前半から販売されているモデルで、長い間多くの選手に選ばれている超ロングセラーモデル。対応距離は100~400mで、どちらかと言えばロングスプリントが主戦場ではあるものの、特に女子選手には100mでも多く使われており、短距離での汎用性は随一。
ピン配置は拇指球で踏むタイプで、硬いプレートでガンガン反発させるスパイクではなくしっかりと踏んでパワーをかけて行くタイプのスパイクですので、初心者から上級者までいろんな状況で使えます。
プレートは軟らかいので最近の他メーカーに比べると反発は少なめではあるものの、筋力のない選手でも使いきることができ、特にロングスプリントでは重宝します。
練習から試合まで、誰がどんなシチュエーションで履いても満足できる汎用性の高いスパイク。
詳しくはレビューしています↓
④ジェットスプリント~フラットなら絶対これ!~
反発性:8
フィット感:8
接地感:10
軽量性:9
扱いやすさ:5
ジェットスプリントはフラットスパイクならこれ一択!!っていう唯一無二なスパイク。
人間は走る時にはつま先で走るのでスパイクもつま先が反り上がった形状をしているのですが、ジェットスプリントはいわゆる『フラットスパイク』で、つま先の反り上がりがほとんどないのが特徴。フラットなスパイクは世界でこれだけです。
端的に言って、フラット接地がしたいならジェットスプリント以外を買う理由がない!!
フラット接地で走りたいならジェットスプリント以外を買う必要がどこにある?
レベル別の短距離おすすめスパイク
ここでは、レベルに応じた選び方でおすすめの短距離スパイクをご紹介します。
スパイクに何を求めるのかによって選ぶべきスパイクは変わりますので、まずは自分がスパイクに求めるものをちゃんと考えましょう。
前提として、短距離では軽くてプレートが硬いスパイクの方が速く走れますが、筋力や技術が未熟だとうまく扱えません。自分レベルにあったスパイクを選ぶのがレベルアップへの第一歩です。
初心者スプリンター~初心者向けがおすすめ~
陸上を始めたばかりの選手には、怪我のリスクの少ないスパイクがおすすめです。
つまり100mが専門であっても初心者にオススメなのは…
反発性よりも安定性を重視して、怪我のリスクの少ないスパイク
です。
13秒台や最初の1足なら初心者向け兼用スパイクがいい
陸上を始めて間もない選手にはいわゆる兼用スパイクがオススメです。
代表的なモデルを2つご紹介すると
・エフォート(アシックス)
・ブレイブウイング(ミズノ)
この2モデルが人気です。
どちらも土でも使える兼用モデル(兼用スパイクが何かって言うのは『初心者の陸上スパイクの選び方①』で長々書いていますのでそちらを参照して下さい)で、反発が少ないので体を作る段階の選手におすすめです。
クッション性が強くて足への負担が最も少ないスパイクですので、怪我のリスクを下げるのに最適。
同じ兼用モデルでも、かかとの素材をゴムから軽量素材にしたモデル
・ヒートフラット
・ヒートスプリント
・シティウスウイング
というスパイクもありますが、基本的には同じようなものですので迷ったら見た目で選んで大丈夫。
初心者であれば最初の一足はエフォートかブレイブウィングを買うのが良いでしょう。ほとんどの陸上選手が通る道です。反発はないのですが足への負担も少ない。これで物足りなく感じてきたら、中級クラスのスパイクにステップアップしていくのがおすすめです。
12秒台ならワンランク上のハイパースプリントがおすすめ
初心者向けモデルにも種類があって、上で紹介したモデルよりもワンランク上の初心者向けモデルがあります。
それが
・ハイパースプリント
ハイパースプリントは初心者向けモデルのなかでもワンランク上に位置するスパイクで、足へのダメージをある程度まで許容することで速く走れるようになっています。
具体的に言えば、上で紹介したモデルよりもクッションが薄くなっています。とはいえ、中級者向け以上のスパイクに比べればクッションはかなり強いので初心者でも安心して履けます。
す。ハイパースプリントの特徴はクッション性と軽さや履き心地を両立していること。クッションが薄くなることで軽さだけでなく屈曲性が非常に高いため、エフォートやブレイブウイングと比べるととても走りやすくなっていま
初心者であってもサッカーや野球をやっていて体がある程度できている選手や、生まれつき足が速いという選手であれば、最初からハイパースプリントを選ぶのがおすすめです。
初心者であっても、運動経験がある人、これからずっと短距離をやると決めている人、あるいは高校生であればハイパースプリントがおすすめです。陸上特有の『反発をもらう走り』の第一歩がこのスパイクです。
中級者スプリンター~自分に合ったスパイク見つけよう~
そんな中級者が選ぶべきなのは
オールウェザー専用のスパイク!!
上で紹介した初心者向けモデルはどれも土でも使える『兼用スパイク』ですが、記録を出すためにはタータンでしか使えない『オールウェザー専用スパイク』を選びましょう。
専用スパイクは速く走るために作られていますので、兼用スパイクとは全く別物。走りやすさも全然違います。
12秒台後半~扱いやすいスパイクを選ぼう~
陸上選手としてはまだまだで、これから反発が使えるフォームを身につけていく段階です。
筋力が付き始めてくるので初心者向けのスパイクでは何かと物足りなくなってきますが、高反発のスパイクを履くにはまだ早いと思います。
反発性よりも扱いやすさや軽さを重視して、良いフォームで走れるスパイクを選びしょう。
おすすめなのは
・SPブレード/サイバーブレード(アシックス)
・Xレーザーネクスト(ミズノ)
の2モデル。どちらも柔軟性を重視した扱いやすいスパイクです。
ブレードは上でも紹介したモデルで、Xレーザーネクストは2021年に新発売となったモデルです。どちらもロングスプリントをメインに設計されているため、反発は控えめのスパイクとなっています。
どちらもプレートが軟らかいのが特徴で、クッション性も高いので足への負担が少ないスパイクです。反発自体は大きくないので『地面をしっかり押して走る』必要がありますが、これが扱いやすさに繋がっています。
初心者向けのスパイクとは違って軽くて薄くて軟らかいため接地感覚が非常に良く、走り込みにも最適な1足です。
12秒台前半~反発を使えるスパイクでレベルアップを目指そう~
脚力が十分に付いてきてフォームもほぼ固まった段階で、学校のなかで一番速いくらいのレベル。
走りながら自分の動きを意識できるレベルになっているので、
反発を使った走りが出来るけど扱いやすさもあるスパイク
を選ぶとレベルアップ出来ると思います。
まだ技術や筋力は完成していない段階なので反発が使いにくいスパイクはまだ扱いきれないはず。上級者向けに手を出すのはまだ早い!!
高反発でありながら扱いやすいスパイクは
・Xブラストネクスト(ミズノ)
これが、いま一番オススメです。
上でも紹介したスパイクで、管理人も買いました。
中級者向けのショートスプリントに特化したスパイクで、中級者が100mで使にはこれがベストだと言えましょう!
一般に高反発モデルは扱いにくいとされているのですが、Xブラストネクストはプレートにちょっとだけ厚みがあって高反発ながらけっこうマイルド。接地位置や蹴り方にかかわらず雑な走りであっても反発感のある走りが出来ます。
扱いやすさと高反発の両方を求めるならこれがベスト!!
しっかりとした反発があるため、中級者向けながら100mのスパイクに求められる要素をクリアしています。
11秒台~良いスパイクに履き換えればタイムが縮む~
11秒台になると自他ともに認める足の速い人です。
専門的なの練習をしてやっと到達出来るレベルで、11秒台の壁を破れずに引退して行く選手も多くいます。最初から11秒台なら才能ありでしょう。
これくらいのレベルになると記録の伸びもほとんどなくなり、年に1回ベストがでるかどうかと言う人も多くなるか思います。
そんな伸び悩んでいるひとは思い切って良いスパイクを買いましょう!!
陸上で他人の力に頼れるの要素はスパイクだけです。
このレベルでおすすめなのが
・クロノインクス(ミズノ)
・ジェットスプリント(アシックス)
・ソニックスプリントエリート(アシックス)
・ズームJAフライ(ナイキ)
・アディゼロフィネス(アディダス)
このレベルなら上級者向けや海外メーカーのスパイクでも扱えると思いますので、思っているより一つ上のランクのスパイクを選ぶことをおすすめします。
ここまでくると全てのモデルが高反発で軽量のため、好みによって選ぶスパイクが変わってきます。
クロノインクスは耐久性以外全方位に最高。
ジェットスプリントは超フラットで最高。
ソニックスプリントは走りやすくて最高。
JAフライは反発がソリッドで最高。
フィネスはフォアなら最高。
どれを買っても必ず速く走れますので善し悪しはありません。ただ、自分のフォームや求める動きによってスパイクを選んでいく必要があります。フォアなのにジェットスプリントを選んだら後悔するでしょう。
各メーカーそれぞれ特色のあるスパイクをラインナップしているので、自分の走りにあったモデルを選べば走りが劇的に良くなるかも。
ナイキのズームJAフライ3については別記事でレビューしています…
今回のまとめ
100mで使うのにおすすめなスパイクをご紹介しました。
陸上ch的なおすすめとしては
迷うくらいならクロノインクス。
初心者なら初心者向け兼用モデル。
硬さに不安があるならSP(サイバー)ブレード。
軟らかいのがいいならXレーザーネクスト。
反発がほしければXブラストネクスト。
フラットならジェットスプリント。
これが2021年版の結論。
100mというで使うならやっぱり反発が強いモデルが良い。ただし、それが扱い切れるかどうかが問題で、無理するくらいなら軟らかいスパイクの方が楽に走れてタイムも出やすい。
自分の走力と、どんなスパイクを求めているかを考慮してスパイクを選びましょう。
スパイクについては色々と記事がありますのでご参考下さい。
スパイクレビュー記事一覧はこちら
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