【陸上】国体代表になるにはどうすればいい?

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日本選手権、インカレ、インハイと並ぶ陸上の大きな大会は『国体』です。
国民体育大会、縮めて国体。
10月なのでシーズンが終わっている選手は出ない場合もありますが、トップ選手が県の名前を背負って争うという、他の大会とはちょっと違う楽しみがある大会でもあります。
選手は『都道府県の代表』なわけですが、どんな選手が代表に選ばれているのでしょう?

ってことで今回は
国体の代表になるにはどうすればいい?
をテーマにご紹介。

他の全国大会と違ってあんまりよくわからない『国体』ですが、代表になれば県のジャージやユニフォームをもらえるぞ!!

 

 

陸上で国体代表になるための条件

まず、代表になるための条件を超ザックリ言えば…
国体選考会に出た選手の内で全国入賞の可能性が高い選手が代表に選ばれる!!
っと思っておけば良いと思います。例外もあるけど。

2022年の場合は国体の代表は各都道府県で29名だけ(監督兼選手の場合は30名)。
種目数は56なので、種目によって代表が以内場合もあるんですね。また、男子19名以内、女子19名以内で構成するため、男女で人数が違うこともあります。
種目数より代表人数が少ないと言うことは、「国体予選」で優勝しても代表になれるわけではない!!ということ。
国体の代表は予選形式ではなくて陸協での選考を経て選ばれます!
この「選考」がまたややこしくて、各都道府県の陸協によって基準が微妙に違うんです。

代表選考の基準はよくわからない!

代表は「予選で勝った人」ではなく、「選考」で選ばれます。
たとえば、東京の場合の「選考の基準」は…

①A標準を突破し、その年の日本選手権・全国高校総体・関東中学に於いて実績のある選手を優先する(前年度のU20.U18日本選手権・全国高校・全国中学も参考)。
②A標準を突破したもの
③B標準を突破し、その年の日本選手権・全国高校総体等で実績のある選手を優先
する。関東中学・高体連夏季競技会も参考とする(前年度の日本ジュニア・ユースも参考)。
④B標準を突破したもの
⑤少年 B 種目は、7月16日の第1位の選手を代表の候補とする(第2位の選手も調書を作成する)。その後、8月上旬までの競技結果を参考にして最終選考する。
⑥リレーにおいては、A・Bの標準記録の突破者でなくても、選手として選出する場合がある。
出典:第77回栃木国民体育大会選手選考基準より抜粋

神奈川の場合は…

ア)国体選考会において成績が優秀な者で、国体に於いて優秀な成績を残せる者。
イ)当県主催の各種大会に於いて成績が特に優秀で、会長が特に認めた者。
ウ)前年度国体3位以内入賞した者で、入賞が充分期待できる者。
エ)少年組みにおいては、成績、将来性を参考にする。
オ)神奈川県選手としてふさわしい者。
カ)健康診断を受診し、健康であると認めれあれた者。
(ナショナルチームなど SAJ が特に予選会を免除した者以外は、全て選考会においてスタートした選手から選考する)
出典:国体出場資格規定・神奈川県代表選手選考について より抜粋

長野県はもっとシンプルで

基準記録有効期限内の各種競技会の基準記録の突破、今年度の実績(国際大会、全国大会等の順位、記録と全国ランキング) ※4 を総合的に判断し選考する。
※4 実績を参考とする競技会
各種国際大会、日本選手権大会、日本学生陸上競技個人選手権大会
全国・北信越高等学校総合体育大会、全国・北信越中学校総合体育大会、全国高専体育大会
上記※1 に示した長野陸協が主催する大会
出典:第 77 回国民体育大会(国体)陸上競技大会選手選考の方針より抜粋

こんな具合に陸協によって選考のやりかたが微妙に違う。しかも、必ずしも『記録が良い選手』が代表なわけではなくて、総合的に判断して選ぶってことなんですね。

また、陸上に限らず、国体代表の選考が不透明なのは一部で問題になって日本スポーツ協会が通知を出したことも。
(参考:https://www.sagaken-ports.com/site_files/file/11kokumintaiikiutaikai/daihyousenshusenkousisin/JSPOtuuti.pdf
そのため、これでも選考基準は分かりやすくなったはず。神奈川はわけわからないけど東京はけっこう分かりやすいと思います。

ややこしいので、ザックリと代表になる方法をまとめると
①国体予選で優勝して全国入賞レベルの記録を持つ!!
②全国トップレベルの記録を持つ!!
この二つのどちらかを満たせば選考基準に引っ掛かるから代表になれる可能性があるぞ!

 

 

①ランキング上位で『国体予選』で優勝すれば代表になれるかも!?

代表に選ばれる手っ取り早い方法が『国体予選』で優勝することです。
「国体予選」ってのは『国体代表選考会』と名のつく大会のことで、実際には予選ではないのですがこう呼ばれています。各県でだいたい7月くらいに開催されていて、前述の通り国体は「選考」なので、この大会が選考の対象になるんですね。

ただし、この『国体予選』で勝ったからと言って代表になれるわけではありません!
えええ…!?

国体予選は代表選考のための大会ではあるものの、ここで代表を決めるってものではないんです。

実際には『県の選手権』(東京なら東京選手権)、『インハイ予選』といった大会も「兼国体代表選考会」となっていて選考の対象です。そのため、『国体予選』自体の結果はあんまり関係ないっていうか、出る選手は少ないです。
だから県選でも国体予選でも優勝していない人が代表になることは普通にあって選考には謎な部分がある…
とはいえ、「選考会」というからにはこの対象大会に出ていないと選考の対象にならない場合があります。優勝できなくても、「国体予選」か「県選」のどちらかにはエントリーしておかないとたぶん代表にはなれない。

ってことで、代表になるために一番手っ取り早いのは
国体予選で優勝+全国での上位入賞が期待できる持ち記録なら多分代表になれる!
できれば県選でもトップ3には入りたいところですが。国体予選でしっかり優勝していて持ち記録が概ね全国ランキング16位以内なら代表入りを期待してもいいと思います。

 

 

②全国トップレベルの実績があれば代表になれるかも?

結局のところ、全国で上位入賞が出来そうな選手が代表に選ばれます。
県選や国体予選で下位入賞であってもランキングトップ10に入っていればたぶん代表に選ばれる。
つまり、世代別の日本選手権で決勝に残るかどうかのレベルなら多分代表になれる!

インハイ上位入賞者でランキング10位とか、U20日本選手権決勝進出者でランキング10位とかなら多分代表!!

なんていうか、そりゃあそうですよね。もちろん、同じ県にもっと上位の選手がいたらダメでしょうけど。
また、2022年で言えばやり投げの北口榛花選手は北海道選手権にも北海道の国体予選にも出てないけど国体の代表になっていて、実績があれば代表に選ばれる可能性はある。

 

~今回のまとめ~国体選手はガチ

今回は国体の代表になるには?をテーマにご紹介しました。
端的に言って、国体代表はガチ中のガチ。各カテゴリーのトップ選手以外はまず選ばれません。
っというのも、代表枠が29枠しかないため種目間でも代表権争いがあるから。各種目の県トップなだけではだめで、他の種目よりも入賞の可能性が高そうでないと代表にはなれないのです。

また、国体の代表は「予選」ではなく「選考」で選ばれるわけですが、じゃあ、どうすれば選考に引っ掛かるのか?っというと…
・国体選考会で優勝して全国ランキング上位
・全国レベルでトップクラスの実績
このどちらかを満たしていれば、「国体での上位入賞が期待できる」っと判断してもらえます。
国体予選で優勝してかつインハイで入賞していれば多分代表になれるし、選考会で勝ってなくても他の大きな大会で実績があれば声がかかると思います。

んー、普通にやってて国体代表になるのはムリ!!
管理人の知り合いにも100mで国体に出た人がいますが、地元じゃ伝説級の選手でした。そういうもの。
インハイ出た選手は探せばいますが、国体選手はかなりレア。






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