400mHでワーホルムが46秒70の世界新記録!!

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ダイヤモンドリーグのオスロ大会で行われた男子400mHで大記録が誕生!!

 

カルステン・ワーホルムが46秒70の世界新記録!!

まずはワーホルムのレースを見ましょう。見れば圧倒的な速さがわかります。

ワーホルムの前半から圧倒的な速さをみせるワイルドなレース展開にもかかわらず、ゴールまで失速することなく走り消えるハードリング技術と大きなフォームは天才的なものを感じます。直前にベンジャミンが出した46秒83も刺激になっていたことでしょう。
2位に入ったのはドス・サンチェス(ブラジル)。
サンチェスは2000年生まれながら19歳で出場した世陸ドーハでは48秒28のU20世界歴代4位をマークして7位に入った選手です。このレースでは47秒38のエリアレコード、世界歴代15の好記録を出したにもかかわらずワーホルムの前にはかなり遅れて見えてしまいます。

ついに出た!!29年ぶりの世界新!!

せっかくこのページを見てくれたのですから、ついでにちょっとだけマニアックな陸上話を見て行って下さい。
男子400mHの従来の世界記録は1992年にケビン・キングがマークした46秒78で、2017年まではこれが世界唯一の46秒台でした。
しかし2018年以降、ワーホルム(ノルウェー)とライ・ベンジャミン(アメリカ)、そしてサンバ(カタール)の3名によって好記録が続出している状態が続いていたのです。今がまさに時代の転換点。
どれくらい続出していたかと言うと、今回の記録以前は47秒18以下となるパフォーマンス世界歴代トップ20のうち12個が2018年以降にワーホルム、ベンジャミン、サンバが出した記録です。で、なかでもワーホルムはこのうち6つを出ていました。
そんな「いつ世界記録が出てもおかしくない」状況の男子ヨンパーでは、6/24のアメリカ代表選考会でライ・ベンジャミンが世界歴代2位(当時)となる46秒83をマーク。
ワーホルムとベンジャミンによる東京五輪の世界記録決着にも期待がかかっていましたが、そんな折に今回のワーホルムの世界新が誕生したのです。

男子400mH
パフォーマンス世界歴代top20
順位 記録 選手 年月日
1 46秒70 ①カルステン・ワーホルム 2021.07.01
2 46秒78 ①ケビン・ヤング 1992.08.06
3 46秒83 ①ライ・ベンジャミン 2021.06.26
4 46秒87 ②カルステン・ワーホルム 2020.08.23
5 46秒92 ③カルステン・ワーホルム 2019.08.29
6 46秒98 ②ライ・ベンジャミン 2019.08.29
A・サンバ 2018.06.30
8 47秒02 ①エドウィン・モリス 1983.08.31
③ライ・ベンジャミン 2018.06.08
10 47秒03 ブライアン・ブロンソン 1998.06.21
11 47秒07 ④カルステン・ワーホルム 2020.09.17
12 47秒08 ⑤カルステン・ワーホルム 2020.09.13
13 47秒10 サミュエル・マテテ 1991.08.07
⑥カルステン・ワーホルム 2020.08.14
15 47秒12 ⑦カルステン・ワーホルム 2019.07.20
16 47秒13 ②エドウィン・モリス 1980.07.03
④ライ・ベンジャミン 2021.05.09
18 47秒14 ③エドウィン・モリス 1981.07.14
19 47秒16 ⑤ライ・ベンジャミン 2019.06.30
20 47秒17 ③エドウィン・モリス 1980.08.08
21 47秒18 ②ケビン・ヤング 1993.08.19

赤字がワーホルムと2018年以降の記録。黄色の網がベンジャミンです。
記録は80年代と90年代に出ているものの、2000年代に谷があり、2018年以降にまた好記録が出ていることがわかります。
理由は定かではありませんが、もともとマイナーで技術も適当だったヨンパーに近年スポットを当てたことで、ハードリング技術が見直されたことは想像できます。
実際、一昔前のハードラーはかなり雑に跳んでいたものが、ワーホルムとベンジャミンは綺麗なハードリングになっていることは一目瞭然です。

 

 

東京五輪はヨンパーに注目!!ワーホルム対ベンジャミンの直接対決

東京オリンピックの注目種目はなにか?と問われれば全員が男子100mと答えるでしょう。そりゃそうです。
では、100mと200m以外ではどうか?
東京五輪で絶対に見逃してはいけない種目ナンバーワンは400mHです!!
しかも、男子だけじゃなくて女子も見逃せない。
男子ヨンパーは今回紹介したように、史上最高レベルの選手達が絶好調の状態でオリンピックを迎えます。
ワーホルムvsベンジャミンの世界史上最高レベルの直接対決がオリンピックの大舞台で実現するのです!!

さらに、女子ヨンパーもとんでもないことになっています。
というのも、つい先日女子ヨンパーでも世界新がでたのです↓


女子はムハンマドvsマクローフリンで、こちらは元世界記録保持者対現世界記録保持者という対決が実現し、男子同様かそれ以上に見逃せない種目。
マニアックな種目ではあるものの、男子では日本選手の活躍にも期待がかかります。テレビ放送もあるはず。

 






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